布団にカビが発生するメカニズムと対処法

布団にカビが発生するメカニズムと対処法


布団にカビが発生するメカニズムと対処法

ベッドや使用している布団を放置していませんか?

寝るときに人は多量の汗をかきます。

もしその水分をベッドや布団の寝具に含ませたまま放置していると、
カビが生えてくるのをご存知でしょうか。

しっかりと寝具をケアしなければ、至るところからカビは発生して、
寝具が使用できなくなってしまいます。

カビを生えたときの対処法と予防策を知っておくことで、寝具は長く使うことができます。

寝具にカビが生えてしまうメカニズム

カビは一定条件の環境がそろうと生えやすくなります。

カビが生えやすい環境は、『20℃〜30℃の気温』『相対湿度が80%以上』
『アミノ酸などの栄養源が豊富』『少量の酸素』があることです。

湿度が高く、温度が高い夏場や梅雨時期はカビの発生する条件がそろってきます。

そして、寝具は人から落ちたフケや髪の毛などのカビが好む栄養素があるので
カビにとって最適な環境になる可能性があるのです。


それでは冷房や除湿器などを使い湿度が少ない環境を作れば、
カビの発生を抑制できるのでしょうか。

人は寝ているときに多量の汗をかきます。

寝汗の量は人により異なりますが、200ml〜600ml位が目安と言われています。

寝たときに放出された汗を寝具が吸収します。

含まれた水分は布団の中や床と布団の間に残り、
カビに最適な高湿環境を作りだすのです。

そのため、部屋を乾燥しても布団は高湿の状態になり、
カビが発生してしまうと考えられます。


部屋の温度が低ければカビが発生しないとも限りません。

カビの中には低い温度を好むカビや、低い温度で活動できるカビも存在します。

冷蔵庫の中にもカビが発生しているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。

また、人が寝ると人の体温で布団は温まります。

例え寒い冬でも、布団内の温度は人の体温によって30℃前後になるのです。

このように、年中通してカビの発生条件が整う可能性があることを理解いただけたと思います。

布団のケアを行なわないと布団をカビだらけにしてしまう可能性があるのです。

カビの種類とカビによる人体被害

家に発生するカビは種類が多く、一般の方が見分けるのはとても困難ですが、
布団に模様以外の黒・青・白・黄・赤などの色が発生したときはカビの可能性があります。

色の他にもカビは独特の臭いを放つので、臭いに変化があった場合もカビの疑いを持ちましょう。

カビは人体に影響を与える毒素を持っています。

風呂やトイレに発生するクロカビは呼吸器系アレルギーを発症させる原因で、
特に子供が発症する小児ぜん息の原因の一位と言われています。

衣料品や畳などに発生するコウジカビは、肺に入ると気管支肺アスペルギルス症の原因になり、
亜種のフラパスは肝臓がんを引き起こすと言われています。

他にも呼吸器系の病気を発症する毒をもつものや、皮膚病を発症する毒をもつカビなどがおり、
人体に対する影響が大きいのです。


カビが布団に発生していたケースでは、毛布にカビが繁殖しており、
気が付かずに毒素を吸引し肺炎を併発。そのまま2週間入院をした人もいます。


カビが原因でアレルギーが出てしまうケースも多くあります。

カビによって引き起こされるアレルギーは『アレルギー性鼻炎』
『アレルギー性皮膚炎(アトピー性皮膚炎)』『アレルギー性結膜炎』
『アレルギー性ぜん息』が起こる可能性があります。

不衛生な布団は、カビの他にもダニを発生させ、
よりアレルギー症状が起こるリスクを高めますので注意が必要です。


カビを発生させてしまうと、布団が使えなくなるだけでなく、
重大な病気やアレルギー症状が発生することを覚えておきましょう。

カビを発生させないためにできること

できるかぎり布団にカビを発生させないためにはどうすればいいのでしょうか。

カビを不活性状態にするためには湿度、温度、栄養素を布団や室内環境から
取り除くことで清潔な布団を保つことができます。

簡単にできることとして、朝起きたら部屋の喚起を行いましょう。

カビは停滞した空気環境を好みます。逆に、部屋の空気を換気して
空気を循環する環境を作れば、カビは発生しにくくなるのです。

カビは風があると胞子が定着する前に飛ばされてしまい、
発芽することができなくなります。

そのため、換気はカビの発生を抑制する効果的な方法なのです。

寝るときにサーキュレーターなどで空気の流れを作ってあげるのも一つの方法です。


もし、外が天気で晴れているなら布団やマットレスを干してあげましょう。

大きくて干すのが厳しくても、一ヶ月に一度くらいは部屋や
ベランダに立てかけて湿気を飛ばしてあげると効果的です。

布団に吸収された湿気は太陽光の光をあてることで蒸発が促進されます。

湿気が飛んだ布団はカビの発生を抑えられるだけでなく、
夜に快適に寝ることができるでしょう。

もし梅雨時期など、布団を干すのが厳しい場合は、
布団乾燥機を使い湿気を飛ばしてあげる方法もあります。


押し入れに布団をしまっている人は、定期的に外に出して換気や
天日干しを心がけるようにしましょう。

押し入れの中もカビが発生する条件が整いやすいため、
放置のしすぎは厳禁です。換気をした後は、除湿剤や小型除湿器を設置するのも効果的です。


一番効果的な方法は布団の丸洗いです。

塩素系漂白剤での殺菌と併用することで、
布団についている栄養素を取り除きカビも殺してくれる効果が期待できます。

カビが生えても大丈夫?布団の洗濯方法

押し入れに放置しすぎや、布団の管理をおろそかにしてしまい
カビを生やしてしまった場合でも対処法が存在します。

もし布団にカビを生やしてしまった場合は布団を丸ごと洗濯しましょう。

毛布や上掛けの中には家の洗濯機やコインランドリーで洗えるものがあります。

そこまで厚手の布団ではないのならば、風呂場で次亜塩素系の
漂白剤でつけおきして洗濯をするのが効果的です。

乾燥機で高温乾燥を行えば、約80℃以上の温度で30分〜40分程度乾燥させるので、
カビ菌を死滅させることも可能です。

お風呂のカビでも50℃のお湯を5秒かけただけで死滅すると言われているので、
高温乾燥器での効果は十二分に期待できるでしょう。


もし家庭用洗濯機の槽内に付着したカビや、
カビが付着する恐れを心配する場合はコインランドリーを使うようにしましょう。


カビ除去をするための丸洗いには、いくつか注意が必要です。

漂白剤を使う際は、カビの除去にも役立ちますが、
布団の色も落としてしまう可能性がありますので注意が必要です。

また、漂白剤を使わず乾燥機を使用した高温殺菌を行う時は、
カビは死滅してもカビの色素まで落ちないことがあります。

布団の色に拘りがある人は、布団の専門クリーニング店にお願いするのがいいでしょう。


布団の種類によっては洗濯が難しい場合もあります。

事前に布団や寝具が洗濯できるものなのかを確認してから洗濯を行いましょう。

もし、寝具が酷くカビにされているのならば、
買い替えを検討した方が良い場合もあります。

わからないことは専門家に聞くことや、無暗に手を出さずに
買い替えることも一つの手段と覚えておきましょう。

布団のメンテナンスを行い快適な睡眠ライフを

布団にカビが生えると、安心して睡眠をすることができません。

さまざまな病気やアレルギーのリスクを抑えるためにも、
できるかぎり湿気を取り除き清潔な布団環境を整える必要があるのです。

布団を快適にするための機器もいろいろ販売されており、
対策方法は多数存在しますが、直ぐに実践できる換気や布団を干す方法をまずは試してみましょう。

もし定期的に布団の洗濯ができるのなら、より清潔さを保つことにつながります。

洗濯により布団や寝具の状態が改善する可能性も期待できます。

布団をクリーニングして、清潔な状態を保ち健康的な睡眠ライフを送りましょう。



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