収納付きキングサイズすのこベッド特集 湿気と収納を両立


こんにちは。
ベッド通販「眠り姫」店主の佐藤です。
「キングサイズベッドを置きたいけれど、部屋の収納が足りない」。
そんなお悩みを解決するのが「収納付きベッド」です。
同時に「収納付きは湿気がこもりそうで、カビが心配」という不安の声も後を絶ちません。
そのお悩み、諦める必要はありません。
現在のベッドは、驚くべき工夫で「大容量収納」と「優れた通気性」の両立を実現しています。
この記事では、ベッド販売歴17年以上の私が、その秘密と、あなたに最適な一台を見つけるための具体的な選び方を徹底解説します。

収納付きでも通気性を確保するフレームの工夫

「収納」と「通気性」は、ベッドの構造上、相反する関係にあります。
メーカー各社は、日本の多湿な気候を熟知した上で、この二つの要素を両立させるための、様々な ingenious な工夫を凝らしています。

すのこ床板そのものが持つ基本的な通気性

収納付きベッドの湿気対策を語る上で、大前提となるのが、床板に「すのこ」を採用していることです。
床板が、隙間のない一枚の板でできている収納ベッドでは、マットレスの底面に溜まった湿気は、全く逃げ場がありません。
カビの発生にとって、最悪の環境です。
その点、すのこ床板は、板と板の間に設けられた無数の「隙間」が、空気の通り道となります。
寝ている間にかく汗によってマットレスの底面にこもった湿気を、この隙間からベッド下へと逃がしてくれるのです。
つまり、すのこ床板は、収納付きベッドの通気性を確保するための、いわば「第一の生命線」なのです。
この基本的な構造があるからこそ、ベッド下の収納スペースに、ある程度の空気が供給され、完全な密閉状態になるのを防いでいます。
もちろん、ベッド下に何もない脚付きのすのこベッドに比べれば、空気の流れは限定的になります。
一枚板の床板と比べれば、その差は歴然です。
収納付きベッドを選ぶのであれば、床板が「すのこ仕様」であることは、もはや選択肢ではなく、絶対に譲れない必須の条件であると、私たちは考えています。

フレーム側面に設けられた通気孔の役割

より通気性に配慮した、高品質な収納付きすのこベッドには、すのこ床板にさらなる工夫が施されています。
その一つが、ベッドフレームの側面、引き出しの無い側のサイドフレームなどに設けられた「通気孔」です。
ベッド下の収納スペース内部と、外の空気を、直接繋ぐための「換気口」の役割を果たします。
すのこの隙間からベッド下へと降りてきた湿気は、この通気孔を通って、効率的にベッドの外へと排出されます。
逆に、外の新鮮な空気が、この通気孔から収納スペース内部へと取り込まれ、空気の循環を促します。
この小さな穴があるかないかで、ベッド下収納スペースの空気のよどみ具合は、大きく変わってきます。
壁に付けて設置することが多い、引き出しの無い側の通気性は重要です。
この部分に通気孔が設けられているモデルは、湿気対策への意識が高い、優れた設計であると言えるでしょう。
商品画像などで、ベッドフレームの側面を注意深く見てみると、この通気孔の有無を確認することができます。
細やかな部分ですが、こうした見えない部分への配慮が、製品の品質を見極める上での、一つの判断材料となります。

国産メーカーに見られる細やかな湿気対策

日本の高温多湿な気候を、どの国のメーカーよりも熟知しているのが、日本の国産ベッドメーカーです。
国産の収納付きすのこベッドには、海外製品には見られない、さらに細やかな湿気対策へのこだわりが見られます。
大容量のチェストベッドの引き出しです。
引き出しの内部の素材に、古くから高級タンスにも使われてきた「桐(きり)」材を、積極的に採用しているメーカーが多くあります。
桐は、木材自体が持つ「調湿効果」が非常に高いことで知られています。
湿度が高い時には、空気中の水分を吸収し、乾燥すると水分を放出する性質があるため、引き出しの内部を、常に一定の快適な湿度に保ってくれるのです。
収納した衣類などを、湿気やカビから守ってくれます。
引き出しの構造自体にも工夫があります。
引き出しの四方を、板で完全に囲む「BOX構造」を採用し、その底板に通気用の穴を開けているモデルもあります。
BOX構造は、気密性が高く、外からのホコリの侵入を防ぐメリットがありますが、同時に湿気がこもりやすいというデメリットも抱えています。
そのデメリットを、底板の通気孔で解消しているのです。
こうした、日本の気候と、日本人の暮らしを深く理解した上での、細やかな配慮の積み重ね。
それが、国産ベッドフレームが持つ、大きな安心感と信頼に繋がっているのです。

引き出し収納付きすのこベッドのタイプ別解説

ベッド下に引き出し収納を備えた、最もポピュラーな収納付きすのこベッド。
その引き出しの構造には、実はいくつかのタイプがあり、それぞれに特徴があります。
ご自身の使い方や、求める品質に合わせて、最適なタイプを選びましょう。

組み立て簡単なキャスター付き引き出しタイプ

比較的安価なモデルで多く見られるのが、引き出しが、ベッドフレーム本体とは独立しており、底面に付いたキャスターで、床の上を転がして出し入れするタイプです。
このタイプの最大のメリットは、構造がシンプルなため、ベッド自体の組み立てが、比較的簡単であることです。
引き出しとフレームの間にレールなどがないため、引き出しを完全にベッド下から引き出すことができます。
引き出しの奥に入れたものも、楽に取り出すことができ、引き出し自体の掃除もしやすい、という利点があります。
デメリットとしては、引き出しとフレームの間に隙間が生まれやすいため、ホコリが引き出しの内部に入り込みやすい、という点が挙げられます。
床の上を直接転がすため、フローリングなどを傷つけないように、注意が必要です。
カーペットやラグの上で使う場合は、キャスターの動きがスムーズにいかないこともあります。
手軽さと価格を重視する方には、選択肢の一つとなるでしょう。

頑丈でホコリに強いBOX構造引き出しタイプ

より品質と耐久性を求める方に、私たちが強くおすすめするのが「BOX(ボックス)構造」の引き出しタイプです。
引き出し部分が、あらかじめ工場で、一つの箱(ボックス)として、頑丈に組み上げられている構造のものです。
この箱ごと、ベッドフレームに設置します。
最大のメリットは、その「頑丈さ」です。
自分で組み立てるタイプに比べて、フレーム全体の歪みが少なく、非常に高い強度を誇ります。
きしみ音なども発生しにくいのが特徴です。
引き出しの四方が、すべて板で囲まれているため、気密性が非常に高くなります。
ベッド下のホコリが、引き出しの内部に侵入するのを、ほぼ完全に防ぐことができるのです。
大切な衣類などを、常に清潔な状態で保管したい、と考える方にとっては、この上なく嬉しい機能です。
多くのBOX構造の引き出しには、重いものを入れても、軽い力でスムーズに開閉できる「スライドレール」が搭載されています。
デメリットとしては、構造がしっかりしている分、価格が少し高くなることと、完成品のボックスが届くため、梱包が大きくなりがちである、という点が挙げられます。
そのデメリットを補って余りある、高い品質と快適性を提供してくれます。

左右どちらでも設置可能なレイアウトフリー設計

引き出し付きの収納ベッドを購入する際に、意外と見落としがちで、後から後悔することの多いのが「引き出しの設置方向」です。
多くの引き出し付きベッドは、ベッド下の片側にしか、引き出しがありません。
購入時に、引き出しを「部屋の右側」で使いたいのか「左側」で使いたいのかを決める必要があります。
もし、将来的に、部屋の模様替えをして、ベッドの配置を変えたくなった時、引き出しの方向が固定されていると、引き出しが壁側になってしまい、開けられなくなる、という事態が発生します。
この問題を解決するのが「レイアウトフリー設計」のベッドです。
ベッドを組み立てる際に、引き出しのボックスを、左右どちらのサイドにでも、自由に設置することができる、非常に便利な設計です。
購入時に、引き出しの向きで悩む必要がなくなります。
そして、将来、どんな部屋に引っ越しても、どんなレイアウトに変更しても、常に最適な形で、引き出し収納を使い続けることができるのです。
ベッドは、一度購入すれば、10年以上という長い付き合いになる家具です。
その間の、ライフスタイルの変化や、引っ越しの可能性を考えれば、このレイアウトフリー設計は、非常に価値のある、賢い機能と言えるでしょう。

大容量チェストタイプのすのこベッドは湿気に弱いか

ベッド下のほぼ全面が収納スペースとなる「チェストベッド」。
その圧倒的な収納力は魅力的ですが、同時に「これだけ収納で埋まっていたら、すのこでも、さすがに湿気がこもるのでは」という不安の声を、お客様からよく伺います。
その疑問に、プロの視点からお答えします。

チェストベッドの構造と通気性の関係

チェストベッドは、ベッド下の空間を、引き出し収納と、長物収納スペースで、隙間なく埋め尽くす構造になっています。
ベッド下に、空気が自由に通り抜けられる空間を持つ「脚付きタイプ」のすのこベッドと比べれば、当然ながら、通気性は劣ります。
構造上、避けられない事実です。
だからと言って、チェストベッドが、即、カビの温床になる、というわけではありません。
重要なのは、比較対象をどこに置くかです。
比較すべきは、脚付きベッドではなく、同じ収納付きベッドである「床板が、一枚板のチェストベッド」です。
その場合、床板がすのこ仕様であるチェストベッドは、すのこの隙間を通して、マットレスの湿気を、下の収納スペースへと逃がすことができるため、一枚板のチェストベッドに比べて、格段に通気性が良い、と言えます。
収納スペース内部の空気も、すのこの隙間から、僅かながら入れ替わります。
つまり、チェストベッドを選ぶのであれば、床板がすのこ仕様であることは、湿気対策のための「最低条件」であり、かつ「最善の選択」なのです。

結論 適切な使い方をすれば問題ない

では、本題である「大容量チェストタイプのすのこベッドは、湿気に弱いか」という問いに対する、私たちの結論です。
それは「ノー」です。
ただし、それには「適切な使い方と、対策をすることが前提」という、重要な条件が付きます。
すのこ仕様のチェストベッドは、それ自体が、収納付きベッドの中では、最も湿気対策に配慮された構造を持っています。
その性能に甘えて、何の対策もせずにいれば、やはりカビのリスクは高まります。
逆に言えば、いくつかの簡単な工夫を、日々の生活の中で実践するだけで、チェストベッドの湿気の問題は、ほとんど心配する必要がなくなるのです。
大容量収納という、かけがえのないメリットを、湿気の不安なく享受するために、次に紹介する「プロの技」を、ぜひ習慣にしてみてください。
チェストベッドは、決して湿気に弱いベッドではありません。
その特性を正しく理解し、上手に付き合っていくことが大切なのです。

チェストベッドで湿気を防ぐための工夫

すのこ仕様のチェストベッドで、湿気を防ぎ、カビを予防するための、具体的な工夫をいくつかご紹介します。
最も重要なのが、収納スペースに、物を「詰め込みすぎない」ことです。
長物収納スペースは、ぎゅうぎゅうに物を詰め込んでしまうと、空気の通り道が完全になくなり、湿気の逃げ場がなくなってしまいます。
収納量の8割程度を目安に、少し余白を残して収納することを心がけましょう。
引き出しや、長物収納スペースの底に「除湿剤」や「除湿シート」を置いておくことです。
収納スペース内部の湿気を、効果的に吸収することができます。
定期的に交換するのを忘れないようにしましょう。
月に一度程度は、引き出しを全て開け放ち、長物収納の蓋も開けて、収納スペース内部の空気を入れ替えてあげる「換気」を行うと、さらに効果的です。
もちろん、寝室自体の換気を、毎日行うことは、言うまでもありません。
そして、マットレス自体のケアも重要です。
マットレスの下に「除湿シート」を敷く、定期的にマットレスを立てかけて風を通す、といった、基本的な湿気対策を、チェストベッドの場合は、より一層、意識して行うようにしてください。

通気性抜群 すのこ仕様の跳ね上げ式収納ベッド

大容量収納と、高い通気性。
この二つの要素を、最も高いレベルで両立させたい。
そんな欲張りな願いを叶えてくれるのが、すのこ仕様の「跳ね上げ式収納ベッド」です。
その驚くべき仕組みと魅力について、詳しく解説します。

跳ね上げ式ベッドの仕組みと収納力

跳ね上げ式収納ベッドとは、ベッドの床板部分が、まるで車のトランクのように、ガス圧式のダンパーの力で、マットレスを乗せたまま、楽に開閉できるタイプのベッドです。
床板を持ち上げると、そこには、ベッド下全体を、一つの巨大な収納庫として使える、広大なスペースが出現します。
引き出しのように、区切りが一切ないため、スーツケースや、ゴルフバッグ、お客様用の布団一式といった、長くてかさばる物を、そのまま、まるごと収納することができます。
その収納力は、チェストベッドに匹敵、あるいは、それ以上とも言われ、収納家具を、一切部屋に置かなくても済むほどの、圧倒的なキャパシティを誇ります。
開閉も、ガス圧のサポートがあるため、女性の力でも、驚くほどスムーズに行えます。
物の出し入れのために、引き出しを引くスペースを、ベッドの横に確保する必要がないため、部屋のレイアウトの自由度が高い、というメリットもあります。

なぜ跳ね上げ式は収納付きでも通気性が良いのか

この跳ね上げ式ベッドが、なぜ、同じ大容量収納のチェストベッドよりも、通気性に優れているのか。
その秘密は、ベッド下の収納スペースの「構造」にあります。
チェストベッドは、引き出しという「箱」で、空間が細かく区切られています。
どうしても、それぞれの箱の中で、空気がよどみやすくなります。
跳ね上げ式ベッドの収納スペースは、区切りのない、一つの「大きな空洞」です。
この大きな空洞があることで、空気が、内部で、より対流しやすくなるのです。
そして、床板が、すのこ仕様になっていれば、その効果は絶大です。
すのこの隙間から、マットレスの湿気が、この大きな空洞へと抜け、滞留することなく、内部で拡散し、乾燥しやすくなります。
例えるなら、チェストベッドが、たくさんの「小さな部屋」であるのに対し、跳ね上げ式ベッドは、一つの「大きな体育館」のようなものです。
どちらが、空気が循環しやすいかは、一目瞭然ですよね。
頻繁に開け閉めをすることで、収納庫全体の空気が、一気に入れ替わる、という点も、通気性の良さに貢献しています。

キングサイズにおける連結式跳ね上げベッド

キングサイズのような、幅の広い跳ね上げ式ベッドは、その構造上、一枚の大きな床板で開閉するのは、非常に困難で、危険も伴います。
キングサイズの跳ね上げ式ベッドは、ほとんどが「連結タイプ」になっています。
具体的には、シングルサイズとセミシングルサイズなど、2台の跳ね上げ式ベッドを、ぴったりとくっつけて並べ、キングサイズとして使用するのです。
いくつかのメリットが生まれます。
開閉が、それぞれのベッドで独立して行えるため、非常に軽くて、安全です。
収納スペースも、左右で二つに分かれるため「ご主人用」「奥様用」といったように、それぞれの荷物を、分けて収納することができます。
搬入の際も、シングルサイズ以下のパーツで運び込めるため、大きな一体型のベッドに比べて、圧倒的に楽である、という利点もあります。
まさに、キングサイズベッドの「広さ」、跳ね上げ式の「大容量収納」、そして、すのこの「通気性」という、三つの大きなメリットを、最も合理的で、安全な形で実現した、究極の機能性ベッドと言えるでしょう。

収納付きキングサイズすのこベッド特集 湿気と収納を両立   

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