ベッド下全域をダイナミックな大容量収納として活用できる跳ね上げ式収納ベッド。
そんな人気の跳ね上げ式ベッドのラインナップの中に、果たして「ダブルサイズ」は存在するのでしょうか。
ベッド販売歴18年以上を誇る店主として長年多くの製品を見てまいりましたが、単体フレームとしてのダブルサイズの跳ね上げ式ベッドはほぼ市場で見かけることがありません。
本当に存在しないのか、そして存在しないとすれば一体なぜなのか。
専門店の店主がその理由と賢い代替案について詳しく解説いたします。
ダブルベッドの跳ね上げ式ベッドとは?
ダブルベッドの跳ね上げ式ベッドとは一体どのような存在なのでしょうか。
「ダブルサイズで跳ね上げ式の収納ベッドが欲しい」とお探しの方が非常に多くいらっしゃいますが、結論から申し上げますと単体フレームでのダブルサイズ跳ね上げベッドは実質的に市場に存在しません。
長年ベッドの販売に携わる私どもベテラン販売員も、メーカーが1枚物の単体構造として製造したダブルの跳ね上げベッドを見たことがありません。
実際のところ、なぜ主要ブランドや国産メーカーでも製造されていないのか。
まずは跳ね上げ式ベッド本来の仕組みを整理しながら、その理由について迫っていきましょう。
跳ね上げ式ベッドの仕組み
まずは跳ね上げ式ベッドの基本的な構造と仕組みについておさらいしておきましょう。
「跳ね上げ」とはどういう仕組みなのか、「ガス圧式」と呼ばれる理由や、実際の収納容量がどれくらいあるのか。
これらを一つずつ紐解いていきます。
跳ね上げ式収納ベッドとは、その名の通り床板部分がダイナミックに持ち上がる特殊構造のベッドです。
マットレスを載せたままの状態で床板全体が跳ね上がるため、ベッド下の空間すべてが巨大なフリー収納庫として活用できます。
開閉方向には縦開きタイプと横開きタイプの2種類が存在し、間取りに合わせて選択可能です。
床下に引き出しを引っ張り出すための「余分な空きスペース」を作る必要がないため、壁際にぴったり寄せて配置できるのが最大のメリットです。
重いマットレスと床板を毎日のように持ち上げるのは大変な作業に思えますが、実は力のない女性やご年配の方であっても非常に軽い力で安全に開閉できる工夫が施されています。
ガス圧式とは?
跳ね上げ式ベッドの開閉をサポートしている心臓部、それが「ガス圧シリンダー(ガス圧ダンパー)」です。
車のバックドア(ハッチバック)などにも採用されている非常に信頼性の高い油圧・ガス圧ギミックであり、これが強力なサポート力を発揮してくれます。
シリンダーが持ち上げる力を強力にアシストするため、片手でサッと上に持ち上げることができ、下ろす際も急激に落下せずスーッと静かに閉じることができます。
製品が登場した当初は一般的な収納ベッドと区別するために「ガス圧式跳ね上げ収納ベッド」と呼称されていましたが、現在ではすっかり定着したため単に「跳ね上げ式ベッド」と呼ばれるのが主流となっています。
ベッドフレームの収納容量とは?
跳ね上げ式収納ベッドが誇る収納容量は、他のどの収納ベッドも及ばない圧巻のスケールです。
具体的な容量はフレームの高さ(深さ)設定によって変化します。
例えば大人気モデル「Prostor2 プロストル2」のセミダブルサイズ(深さグランド:高さ約41cm)の場合、収納容量はなんと「約670リットル」に達します。
横幅寸法を比較してみると以下の通りです。
・セミダブル:幅約120cm(収納内寸幅114cm)→ 容量約670リットル
・シングル:幅約98cm(収納内寸幅92cm)→ 容量約530リットル
・セミシングル:幅約83cm(収納内寸幅77cm)→ 容量約430リットル
一般的な家庭用お風呂の湯量が約200リットルと言われていますので、一番スリムなセミシングルサイズであってもお風呂2杯分以上の巨大な収納力が手に入る計算になります。
スーツケースやゴルフバッグ、ラグや季節家電などの大物を丸ごと隠して収納できる圧倒的な容量こそが、跳ね上げ式ベッド最大の魅力です。
ダブルベッドの跳ね上げ式ベッドは、実在するのか?
それでは本題である「ダブルサイズの跳ね上げ式収納ベッドは実在するのか」という点について、専門店としての考察を交えて解説いたします。
最大サイズはセミダブル
当店「眠り姫」をはじめ、国内の主要寝具メーカーで生産されている1枚物(単体フレーム)の跳ね上げ式収納ベッドにおける最大サイズは「セミダブル」となります。
「カタログにクイーンサイズやキングサイズの跳ね上げ式が載っているのを見たことがある」と思われるかもしれません。
しかしそれらの大型跳ね上げ式ベッドは、すべて「セミシングルを2台連結してクイーン(幅160cm)」や「セミシングル+シングルを連結してキング(幅180cm)」というように、2台の独立したフレームをドッキングさせる手法で実現しています。
つまりラインナップの順番を見ると「セミシングル」「シングル」「セミダブル」と続き、その次は2台連結の「クイーン」「キング」へと飛んでしまい、単体としての「ダブルサイズ(幅140cm)」だけがぽっかりと抜け落ちているのです。
クイーンサイズはセミシングルが2台
跳ね上げ式収納ベッドで展開されているクイーンサイズは、幅80cmのセミシングルフレーム2台を固定金具で連結した仕様になっています。
これはメーカー側の技術的・安全上の理由から、幅140cmや160cmもの巨大な1枚物の跳ね上げ床板を作ることができないためです。
そのため「1台のフレームとして最初から作られたダブルサイズの跳ね上げ式ベッド」は存在しないというのが業界の事実となります。
【追加】ダブル相当の幅が欲しい場合の解決策:「セミシングル2台(クイーン160cm)」の選択
「大人2人でゆったり眠るために、どうしてもダブルサイズ(幅140cm)と同等以上の広さで跳ね上げ式ベッドが欲しい」という方に、プロとして最もおすすめしたい解決策があります。
それは、幅80cmの「セミシングル跳ね上げ式ベッドを2台連結して、総幅160cmのクイーンサイズとして使う」という方法です。
140cmのダブルサイズよりもさらに20cm横幅が広くなるため、大人2人が横たわっても寝返りの振動が伝わらず朝まで熟睡できます。
しかも2台の床板がそれぞれ独立して片側ずつ開閉するため、お互いの荷物を左右に仕分けて収納できるという、単体のダブルベッドにはない多大なメリットが得られます。
搬入や組み立てのハードルも劇的に下がるため、非常にスマートで現実的な選択肢と言えます。
なぜダブルベッドの跳ね上げ式は作られないのか?構造的な理由
なぜメーカーはダブルサイズの跳ね上げ式ベッドを製造しないのでしょうか。
その最大の理由は「重量バランスと開閉時の安全性リスク」にあります。
幅140cmに達するダブルサイズの厚手マットレスと頑丈な床板を合わせると、全体の重量は50kg〜70kg近くに及定します。
これほど巨大で重い面を1つのシリンダーで持ち上げるとなると、跳ね上げた際に木製フレームの接合部に強烈なねじれ負荷がかかり、長年の使用で歪みや破損の原因になります。
さらに、万が一開閉操作中に手が滑ったりシリンダーの圧力が抜けた際、ダブルサイズの重い床板が勢いよく落下してくると大事故や怪我につながる危険性があります。
工業製品としての安全基準を厳格にクリアし、誰でも安全かつスムーズに操作できるようにするためには、単体フレームの横幅は「セミダブル(幅120cm)」が限界線となるのです。
安全性を最優先に追求した結果として、ダブルサイズの跳ね上げ式が存在しないと推測されます。
【追加】「チェストベッド(引き出し式)」ならダブルサイズが存在する理由
「跳ね上げ式にこだわらず、大容量の収納力があるダブルベッドが欲しい」という方は、ぜひ「チェストベッド(引き出しスライド構造)」をご検討ください。
チェストベッドであれば、ダブルサイズ(幅140cm)の製品が多数ラインナップされています。
跳ね上げ式と違い、床板全体を持ち上げる必要がなく手前にスライドさせる構造であるため、重量による危険性や構造的な無理が発生しません。
ベッド下に深型・浅型の引き出しが合計5〜6杯備わったBOX構造チェストベッドを選べば、跳ね上げ式にも匹敵する抜群の収納力を安全に手に入れることができます。
おすすめの跳ね上げ式ベッド商品
ここからは、店主が自信を持っておすすめする最新の跳ね上げ式収納ベッドをご紹介します。
単体での最大サイズはセミダブルとなりますが、連結タイプも含めて非常に魅力的なモデルが揃っています。
最大のセミダブルサイズ
お客様組立 らくらく搬入_棚・コンセント_ガス圧式跳ね上げベッド Free-Gate フリーゲート
単体フレームとして最大サイズとなる、おすすめのセミダブル跳ね上げ式収納ベッドです。
跳ね上げベッド最大の弱点であった「大きな床板が部屋に入らない」「組み立てが難しすぎる」という搬入・施工の課題を、革新的な「分割式床板」でスマートに解決しました。
小さなパーツでお届けするため狭い搬入経路や階段でも問題なく搬入でき、組み立て作業もスムーズにおこなえます。
分割構造であっても剛性には一切の妥協がなく、耐荷重150kgを誇る頑丈な天然木すのこ構造を採用。
10,000回におよぶ厳しい開閉耐久テストもクリアしており、長年安心して愛用できる非常に完成度の高いおすすめモデルです。
ダブルベッドよりワイドなクイーンサイズ
お客様組立 棚・コンセント付き国産大型サイズ頑丈跳ね上げ収納ベッド ナヴァル Naval
ダブルベッド(幅140cm)以上のゆったりとした寝幅を求めるご夫婦やカップルにおすすめなのが、こちらの国産大型跳ね上げベッド「ナヴァル」です。
2台のフレームを連結することで、クイーン(幅160cm)、キング(幅180cm)、ワイドキング(幅200cm)という圧倒的な大空間を実現。
床下全体が広大な収納スペースとなり、最大容量は約1,100リットルに達します。
信頼の日本製ガス圧シリンダーを搭載しており、すのこ床板仕様で通気性も抜群。
耐荷重も600kgと圧巻の頑丈設計で作られており、低ホルムアルデヒド(F★★★★)の安全基準もクリアした最高級の国産跳ね上げベッドです。
組み立て設置付きのフレーム
組立設置付 アウトドア収納跳ね上げベッド Matterhorn マッターホルン
床下収納の「深さ(高さ)」を限界まで追求した、超深型タイプの大型跳ね上げ収納ベッドです。
床板までの高さが約44cmと非常に高く設計されているため、かさばるスーツケースやアウトドア用品、キャンプ道具、大きなプラスチックコンテナまで丸ごと収納できます。
プロの配送スタッフが開梱・組み立て・設置・ダンボールの回収まで一括しておこなう「組み立て設置サービス料金」があらかじめ含まれているため、届いたその日から手間要らずで安心してお使いいただけます。
スリムなヘッドボードと日本製のスムーズなシリンダー機構を備えた高機能モデルです。
売上ランキング1位のダブルベッドフレーム
お客様組立 通気性抜群 棚コンセント付 跳ね上げベッド Prostor2 プロストル2
跳ね上げ式収納ベッドのカテゴリーにおいて不動の売上ランキング1位を誇るのが、ロングセラーモデル「Prostor2 プロストル2」です。
最大の特長は、跳ね上げ床板の表面に通気性抜群の「天然木すのこ」を採用した点にあります。
湿気がこもりやすい収納部へ風を通す空気穴を設け、カビの発生を強力に防止。しっかりとした頑丈構造のためマットレスだけでなく敷布団を敷いて使うことも可能です。
最大670リットルの大容量収納と、開閉テスト10,000回クリアの耐久性、そして搬入しやすい分割床板仕様。
跳ね上げベッドに求められるすべての理想を兼ね備えた、専門店店主が最も推奨する至高のモデルです。
店主のつぶやき ダブルベッドの跳ね上げ式ベッドは、実在するのか? 関連
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