こんにちは。
ベッド通販「眠り姫」店主の佐藤です。
長年ベッドを販売する中で「寝室が狭い」「荷物が多くて片付かない」というお悩みを数多く伺ってきました。
そんなお悩みを解決するのが「収納付きすのこベッド」です。
特に大容量タイプはベッド下の空間を巨大なクローゼットに変えお部屋を劇的に広く使えます。
しかし一口に大容量と言っても種類は様々。
この記事では代表的な「引き出し収納」「チェストタイプ」「跳ね上げ式」の三種類を徹底比較しそれぞれのメリットデメリットから賢い使い方までを詳しく解説します。
あなたのライフスタイルに最適な一台がきっと見つかります。
すのこベッドの収納タイプを徹底比較
収納付きすのこベッドは湿気対策と収納力という二つの大きなメリットを両立させた人気のアイテムです。
しかし収納部分の構造によって使い勝手や収納量が大きく異なります。
ここでは代表的な「引き出し収納」「チェストタイプ」「跳ね上げ式」の三種類を比較しそれぞれの特徴を明らかにしていきます。
ご自身の荷物の種類や量お部屋のレイアウトを想像しながら最適なタイプを見つける第一歩としてください。
それぞれの長所と短所を理解することが後悔しないベッド選びの最も重要なポイントです。
収納ベッドの三大巨頭 それぞれの特徴
収納ベッドの世界には個性豊かな三大巨頭が存在します。
まず最もポピュラーなのが「引き出し収納タイプ」です。
ベッドの片側もしくは両側に2杯から4杯程度の引き出しが付いているのが一般的で衣類やリネン類など日常的に使うものの収納に向いています。
比較的安価なモデルが多いのも特徴です。
次に「チェストタイプ」です。
これは引き出し収納の進化版とも言える存在で浅型や深型など大きさの異なる複数の引き出しが組み合わされておりその収納力はまさにタンスそのものです。
最後に「跳ね上げ式」です。
床板をガス圧の力で持ち上げることでベッド下全体を巨大な一つの収納スペースとして利用できます。
スーツケースや季節家電など大きくてかさばる物の収納に圧倒的な強みを発揮します。
この三者は似ているようでいて得意なことや設置条件が全く異なります。
例えば引き出しタイプは引き出すためのスペースがベッドの横に必要ですが跳ね上げ式はベッドの上で開閉が完結します。
チェストタイプは高さがあるため寝起きの際に少し高さが気になる方もいるかもしれません。
このようにそれぞれの構造的な特徴を把握することが大切です。
当店ではお客様のライフスタイルやお部屋の状況をヒアリングしながら最適な一台をご提案していますがまずはこの三つの基本的な違いを知ることから始めてみてください。
収納力で選ぶならチェストか跳ね上げ式
とにかく収納力を最優先したいという方には「チェストタイプ」か「跳ね上げ式」の二択をおすすめします。
この二つの収納力は引き出し収納タイプを遥かに凌駕します。
まずチェストタイプですがその名の通りチェスト（タンス）とベッドが一体化した構造をしています。
製品にもよりますがシングルサイズでも5杯以上の引き出しを備え大小様々なものを効率よく整理して収納できます。
小物から厚手のセーターまで分類してしまえるためクローゼットが一つ増えたかのような感覚で使えるでしょう。
一方の跳ね上げ式はベッド下の空間を丸ごと収納庫にするという発想です。
内部に仕切りがないためスーツケースやゴルフバッグ布団一式スキー用品といった長くて大きいものや季節ものの家電などをそのまま収納できます。
デッドスペースがほとんど生まれず空間を最大限に活用できるのが最大の魅力です。
どちらを選ぶかは収納したいものの種類によります。
細々した衣類や小物を整理整頓したいならチェストタイプ。
大きくて収納場所に困るものをまとめてしまいたいなら跳ね上げ式が適しています。
どちらもワンルームのお部屋や収納スペースが少ないご家庭の救世主となること間違いありません。
価格帯は高めになりますがその価値は十分にあると言えるでしょう。
使いやすさと価格のバランスなら引き出し収納
圧倒的な収納力を持つチェストタイプや跳ね上げ式も魅力的ですが日常的な使いやすさと価格のバランスを重視するなら「引き出し収納タイプ」が最適です。
このタイプ最大のメリットはベッドに腰掛けたままあるいは立ったままの自然な姿勢で引き出しを開閉できる点にあります。
寝る前に読む本やパジャマなど毎日使うものを入れておけばサッと取り出せて非常に便利です。
跳ね上げ式のように毎回マットレスを持ち上げる手間もありません。
収納力こそ前述の二つには劣りますがシーツやタオル下着や靴下といったリネン類や衣類を収納するには十分な容量を備えています。
また構造が比較的シンプルなため価格が手頃なモデルが多いのも嬉しいポイントです。
初めて収納ベッドを購入する方やそこまで多くの荷物はないけれどデッドスペースを有効活用したいという方にぴったりです。
ただし購入前には必ず引き出しを最大まで引き出すためのスペースがお部屋にあるかを確認してください。
壁や他の家具にぶつかって引き出しが完全に開かないという失敗は意外と多いのです。
その点さえクリアできればコストパフォーマンスと利便性に優れた賢い選択となるでしょう。
すのこ仕様のものを選べば引き出し内部の湿気対策も万全です。
跳ね上げ式すのこベッドのメリットデメリット
近年その画期的な収納システムで注目を集めているのが「跳ね上げ式すのこベッド」です。
まるで車のトランクのように床板が大きく開く様は初めて見る方に驚きと感動を与えます。
この章ではそんな跳ね上げ式ベッドが持つ素晴らしいメリットと購入前に知っておくべきデメリットや注意点を詳しく解説します。
あなたの寝室に革命をもたらすかもしれないその実力をぜひ知ってください。
跳ね上げ式の圧倒的なメリット 収納力と一覧性
跳ね上げ式ベッドのメリットは言葉で説明するよりも一度その収納部を見ていただくのが一番かもしれません。
そこにはシングルサイズでも約500リットル以上という想像を絶する大容量空間が広がっています。
これは大型のスーツケースが2個以上あるいは来客用の布団一式が余裕で収まるほどの広さです。
引き出し収納では決して真似のできないこの収納力こそが最大のメリットです。
普段使わないけれど捨てられないもの季節限定で使うものなどをまとめて収納するのに最適です。
例えば扇風機やこたつスキーウェアや雛人形など置き場所に困るものの定位置として活躍します。
さらに床板を上げれば収納物全体を一度に見渡せる「一覧性の高さ」も大きな利点です。
どこに何があるか一目瞭然なので物の出し入れが非常にスムーズ。
引き出しの奥に入れたものを忘れてしまうといったこともありません。
また収納部の底には板が張られているモデルが多く床に直接荷物を置くわけではないため衛生的で床を傷つける心配もありません。
ベッド周りに引き出しスペースや通路を確保する必要がないため限られたスペースを最大限有効に使えるのも都市部の住宅事情にマッチしたメリットと言えるでしょう。
縦開きと横開き 部屋のレイアウトに合わせた選び方
跳ね上げ式ベッドには床板が開く方向によって「縦開き」と「横開き」の2種類があります。
どちらを選ぶかはお部屋のレイアウトや使い方によって決まります。
まず「縦開き」はベッドの足元側が持ち上がるタイプです。
ベッドの長辺側に壁が迫っているお部屋やベッドの両サイドにナイトテーブルなどを置きたい場合に適しています。
開閉時に体の正面で動作するため力を入れやすいと感じる方も多いようです。
収納スペースが奥に深くなるためゴルフバッグやラグのような長尺物の収納に便利です。
一方「横開き」はベッドのサイド部分が持ち上がるタイプです。
ベッドのヘッドボード側やフットボード側に壁や窓があるレイアウトで活躍します。
開いた時に収納スペース全体が見渡しやすく物の出し入れがしやすいのが特徴です。
ベッドの横に十分なスペースがあれば開けた床板を壁のようにして収納物を整理することもできます。
どちらのタイプも開閉にはある程度のスペースが必要ですが引き出し収納のように毎回スペースを必要とするわけではありません。
設置場所の一辺にだけスペースがあれば設置可能なのが跳ね上げ式の強みです。
購入前にお部屋のどこにベッドを置きどちら側に開閉スペースを確保できるかを正確に計測しシミュレーションすることが失敗しないための重要な鍵となります。
購入前に知りたい跳ね上げ式のデメリットと注意点
多くのメリットを持つ跳ね上げ式ベッドですが購入前に理解しておくべきデメリットや注意点もいくつか存在します。
まず最も重要なのが価格です。
ガス圧ダンパーなどの複雑な機構を備えているため他の収納ベッドと比較して高価になる傾向があります。
予算との兼ね合いを考える必要があるでしょう。
次に構造上マットレスを乗せた状態でないとスムーズに開閉できないあるいは勝手に床板が上がってしまうことがある点です。
安全に使用するためにも必ずベッドの上にはマットレスを敷いてください。
また頻繁な開閉にはあまり向いていません。
日常的に使うパジャマや下着などを収納すると毎回の開閉が手間に感じられる可能性があります。
あくまで使用頻度の低いものを収納するスペースと割り切るのが賢い使い方です。
さらに大型で複雑な構造のため組立が非常に難しいという点も挙げられます。
ご自身での組立に自信がない場合は組立設置サービスを利用することを強くおすすめします。
当店でも専門スタッフによる組立サービスを承っておりますのでご安心ください。
最後にマットレスの通気性です。
収納部の底板があるため通常のすのこベッドよりは湿気がこもりやすい側面があります。
そのため定期的に床板を開けて空気を入れ替えたりすのこ仕様のモデルを選ぶことが大切です。
これらの点を理解した上で導入すればこれ以上ないほど頼りになる収納家具となるでしょう。
チェストタイプすのこベッドはこんな人におすすめ
「まるでタンスのようなベッド」と形容されるチェストタイプすのこベッド。
その圧倒的な収納力と整理整頓のしやすさは多くの収納難民を救ってきました。
この章では特にどのような方にチェストベッドがおすすめなのか具体的な人物像を挙げながらその魅力を深掘りしていきます。
もしあなたがこれらに当てはまるならチェストベッドは運命の一台かもしれません。
タンスが不要になるほどの収納力 チェストベッドの魅力
チェストベッドの最大の魅力は言うまでもなくその「タンス級の収納力」です。
ベッドフレーム自体がタンスとして機能するためこれまで寝室で大きなスペースを占めていた整理タンスが不要になる可能性すらあります。
例えばワンルームにお住まいの方や寝室が6畳以下と限られている場合タンスを一つなくせるだけでお部屋の開放感は劇的に向上します。
ベッドと収納家具を別々に購入する必要がないため結果的にコストを抑えられる場合もあります。
チェストベッドの多くは大小複数の引き出しで構成されています。
例えば深さが異なる引き出しが2種類あれば厚手のセーターやジーンズは深い引き出しへTシャツや下着類は浅い引き出しへとアイテムの厚みや種類に応じて最適な場所に収納できます。
これによりどこに何があるかが一目瞭然になり衣替えもスムーズに行えます。
また引き出しの反対側のスペースも長物収納として活用できるモデルが多くラグやヨガマットなど普段置き場所に困るものもすっきりと片付きます。
まさにデッドスペースを極限まで減らし空間を立体的に活用する知恵の結晶と言えるでしょう。
すのこ仕様を選べば通気性も確保され収納した衣類を湿気から守れるのも大きな利点です。
荷物が多くて部屋が狭い方に最適な理由
衣類や趣味の道具などとにかく物が多くて収納スペースが足りない。
でも部屋はこれ以上狭くしたくない。
これは多くの方が抱えるジレンマです。
チェストベッドはこうしたお悩みを持つ方にこそ最適な解決策を提示します。
一般的なクローゼットだけでは収まりきらない衣類もチェストベッドがあれば余裕を持って収納できます。
オフシーズンの服を収納ケースに入れて部屋の隅に積んでおく必要もなくなります。
結果として生活空間にゆとりが生まれ見た目にもすっきりとした美しい寝室を実現できます。
またベッドはどうしても部屋の中で最も大きな面積を占める家具です。
そのベッドの下という巨大なデッドスペースを最大限に活用することで新たな収納家具を買い足す必要がなくなります。
これは部屋を物理的に広く保つ上で非常に効果的です。
特にアパートやマンションなど収納が限られている住環境ではその恩恵を強く感じられるはずです。
私自身多くのお客様から「チェストベッドにしてから部屋が片付き友達を呼べるようになった」という喜びの声をいただいています。
収納の問題が解決すると心にも余裕が生まれます。
荷物が多いからと諦めていた理想のインテリアもチェストベッドを基点に考えれば実現可能になるかもしれません。
BOX構造でホコリに強い 綺麗好きの方へ
チェストベッドの隠れた名機能が「BOX構造（ボックスこうぞう）」です。
これは引き出しの周りが全て板で囲まれている構造のことを指します。
一般的な引き出し収納ベッドは引き出しの周りに隙間が多くそこからホコリが侵入しやすいという弱点がありました。
しかしBOX構造のチェストベッドなら気密性が非常に高いためホコリの侵入を大幅に防ぐことができます。
これにより大切な衣類やリネン類を清潔な状態で保管できるのです。
アレルギーをお持ちの方や衛生面を特に気にする綺麗好きな方にとってこれは非常に嬉しいポイントです。
またこのBOX構造はフレーム全体の強度を高める役割も果たしています。
引き出し部分がしっかりと本体を支えるためベッドのきしみや揺れが少なくなり安定した寝心地を提供します。
完成品の引き出しを本体に収めるだけなので組立が比較的簡単なモデルが多いのも特徴です。
ベッド下はホコリが溜まりやすい場所の代表格ですがチェストベッドならその心配はほとんどありません。
掃除の手間が省けるだけでなく常に清潔な環境で眠りにつける安心感は睡眠の質を高める上でも重要です。
細部までこだわりたい本物志向の方にこそBOX構造のチェストベッドの価値を実感していただけるはずです。
引き出し収納付きすのこベッドの賢い使い方
最もスタンダードで多くの人に愛用されている「引き出し収納付きすのこベッド」。
手頃な価格と日常的な使いやすさが魅力ですがそのポテンシャルを最大限に引き出すには少しのコツが必要です。
この章では引き出し収納をより便利にそして無駄なく活用するための賢い使い方やアイデアをご紹介します。
あなたの引き出し収納ベッドが今日からもっと頼れる相棒に変わります。
日常使いの衣類や小物の収納に最適
引き出し収納付きベッドの最大の強みはアクセスのしやすさです。
ベッドから起き上がってすぐにあるいはベッドサイドに立ったままスムーズに引き出しを開けられます。
この利便性を活かすためにもここには使用頻度の高いものを収納するのが基本です。
例えば下着や靴下パジャマTシャツなど毎日使う衣類を入れておくのに最適です。
朝の忙しい時間に着替えを探してクローゼットをかき回す必要もなくなります。
また寝る前に読む本や日記帳アロマオイルなどベッド周りで使う小物をまとめておくのにも便利です。
サイドテーブルを置かなくてもベッド周りがすっきりと片付きます。
季節ごとに引き出しの中身を入れ替えるのもおすすめです。
夏はTシャツやタオルケット冬はヒートテックやセーターというようにシーズンに合わせて一軍のアイテムを収納すれば衣替えも楽になります。
ポイントは「ここを開ければとりあえず今日の生活は成り立つ」という状態を作ることです。
アクション数を減らし生活動線をシンプルにすることが快適な暮らしの第一歩。
引き出し収納ベッドはそれを実現するための強力なツールなのです。
すのこ仕様であれば衣類に湿気がこもる心配も少なく安心して収納できます。
引き出しの反対側も有効活用するアイデア
多くの引き出し収納ベッドは片側にのみ引き出しが付いています。
では引き出しがない反対側のスペースはどうなっているのでしょうか。
実はこの空間も工夫次第で立派な収納スペースに変わります。
この部分は通常何もない空間になっているためオフシーズンのカーペットやヨガマット薄型の加湿器など長くて平たいものの収納に最適です。
市販のキャスター付き収納ケースを利用するのも賢い方法です。
衣類やコミック本などをケースに入れて収納すれば奥の物も簡単に取り出せます。
ベッドリネンのストックや防災グッズなどをまとめておく場所としても良いでしょう。
引き出しとは異なり頻繁に出し入れするのには向きませんが使用頻度の低いものを収納するには十分なスペースです。
この一手間を加えるだけでベッド全体の収納力は倍近くにアップします。
購入時には引き出しの反対側がどのような構造になっているか（板で塞がれているかオープンになっているか）を事前に確認することが重要です。
この見えないスペースまで使いこなせてこそ収納上級者と言えるでしょう。
当店で扱う商品の中にはこのスペースを「長物収納」として積極的にアピールしているモデルも多数ございます。
ぜひチェックしてみてください。
組立の難易度と価格の手頃さが魅力
収納ベッドを導入する際のハードルとして「価格」と「組立の難しさ」が挙げられます。
その点引き出し収納付きベッドは他のタイプに比べて優位性があります。
チェストタイプや跳ね上げ式に比べて構造がシンプルであるため比較的リーズナブルな価格帯の製品が多いのが特徴です。
予算を抑えつつ収納力を確保したい方にとっては非常に魅力的な選択肢となります。
また組立に関しても引き出し部分が既に完成していてあとは本体のフレームを組み立てるだけというモデルが多く全体的な難易度は比較的低めです。
もちろん油断は禁物ですがDIYに慣れている方ならご自身で組み立てることも十分に可能です。
組立の手間やコストを抑えられる点は大きなメリットと言えるでしょう。
ただしベッドのような大型家具の組立はスペースも時間も必要です。
もし少しでも不安があれば無理をせずプロによる組立設置サービスを利用することをおすすめします。
結果的に時間と労力を節約でき確実で安全な仕上がりを手に入れることができます。
価格の安さだけで選ばずフレームの素材や強度すのこの品質などもしっかりと見極めることが長く快適に使うための秘訣です。
当店では品質と価格のバランスが取れた商品を厳選して取り揃えています。
大容量収納すのこベッドに関して店主の見解
収納ベッド最大の弱点「湿気」。
私が「すのこ」との組み合わせを必須と考える見解
大容量収納ベッドが持つ、圧倒的な収納力。
その素晴らしい機能と引き換えに、このベッドが抱える、最大の弱点。
それが「通気性の悪さ」です。
店主としての私の見解は、この弱点を克服できていない収納ベッドは、特に高温多湿な日本の気候において、お客様の健康と、大切な資産（マットレスと収納物）の両方を、深刻なリスクに晒す可能性がある、というものです。
■なぜ、通気性が重要なのか
チェストベッドも跳ね上げ式ベッドも、ベッド下が完全に物で塞がれるため、構造的に湿気がこもりやすいという、避けられない宿命があります。
私たちは、寝ている間にたくさんの汗をかきます。
その大量の湿気は、水蒸気となってマットレスの底面に溜まりますが、その逃げ場がありません。
もし、床板が隙間のない一枚板の「板張り」仕様だった場合、マットレスの底面は、完全に密閉された状態になります。
例えるなら、湿ったタオルを、ビニール袋に入れて、暖かい部屋に放置するようなものです。
結果は、火を見るより明らかです。
マットレスの裏側は、カビやダニが繁殖するための、絶好の環境となってしまいます。
■「すのこ」が、すべてを解決する
この、収納ベッド最大のジレンマを、見事に解決するのが「すのこ」です。
「すのこ」仕様の床板は、その隙間が「空気の通り道」となり、マットレスが呼吸するのを助け、湿気を効率よく外に逃がしてくれます。
この通気性の良さは、ベッド下に収納した荷物にとっても、良い効果をもたらします。
ベッド全体の空気が循環しやすくなることで、収納庫内が蒸れて、オフシーズンの衣類や布団がカビ臭くなってしまう、といったリスクも軽減してくれるのです。
【店主の最終的な見解】
私の見解は、こうです。
「収納」を取るか、「通気性」を取るか。
そんな、悩ましい二者択一の時代は終わりました。
「大容量収納」と「すのこ仕様」。
この二つを両立させたベッドフレームを選ぶこと。
それこそが、高温多湿な日本の気候で、お客様ご自身の健康と、大切な資産を守るための、唯一の賢明な選択なのです。
「チェスト」と「跳ね上げ」どちらを選ぶべきか。
収納スタイルに合わせた最適解
「大容量収納」という、素晴らしい機能。
その収納方法には、大きく分けて二つのタイプが存在します。
それは、タンスのように日常的に使える「チェストベッド（引き出し式）」と、押入れのように大物をしまえる「跳ね上げ式」です。
「どちらがおすすめですか？」というご質問をよくいただきますが、私の見解は、お客様の「収納スタイル」、つまり、何をしまいたいかによって、その答えは明確に分かれる、というものです。
■【私の見解】日常の衣類をしまう「タンス代わり」なら、「チェストベッド」
ベッドの片側、あるいは両側に、複数の引き出しが付いているタイプです。
- なぜおすすめか：寝室で最も多く、そして最も悩みの種となる収納物は、なんでしょうか。
それは、Tシャツ、下着、靴下、セーターといった、日常的に使う「衣類」です。
チェストベッドは、浅い引き出し、深い引き出しと、複数の引き出しに分かれているため、こうした衣類を、種類ごとに分類して、美しく整理整頓するのに非常に便利です。
- 最大のメリット：寝具を動かす必要がなく、思い立ったらすぐに、タンスの引き出しを開けるのと同じ感覚で、目的の物を取り出せること。
このアクセスの良さが、日常使いにおいて、圧倒的なアドバンテージとなります。
- 注意点：引き出しを全開にするためのスペース（最低でも60cm程度）が、ベッドの側面に必要になります。
■【私の見解】布団やスーツケースをしまう「押入れ代わり」なら、「跳ね上げ式」
床板部分が、車のトランクのようにガス圧の力でスムーズに持ち上がり、ベッド下が丸ごと一つの巨大な収納スペースになるタイプです。
- なぜおすすめか：このタイプの価値は「大物」の収納で発揮されます。
内部に仕切りがないため、スーツケース、ゴルフバッグ、スノーボード用品、来客用の布団一式、扇風機などの季節家電といった、長くてかさばる「大物」を、形を気にせずそのまま収納できます。
- 最大のメリット：収納容量では、あらゆるベッドの中で最大級を誇ります。
まさに「押入れ」や「納戸」が、ベッドの下に丸ごと出現するイメージです。
- 注意点：収納されている物を取り出すには、一度マットレスや寝具を持ち上げる必要があります。
毎日使う衣類の収納には、正直なところあまり向いていません。
私の最終的な見解は、こうです。
もしあなたが、収納ベッドを「日々の衣類をしまう、タンスの代わり」としてお考えなら、迷わず「チェストベッド」をおすすめします。
もし、あなたの悩みが「クローゼットに入りきらない、年に数回しか使わない大物」の置き場所であるなら、「跳ね上げ式」が、その悩みを一挙に解決してくれるでしょう。
搬入最大の難関は「完成品の箱」。
チェストベッドこそ「組立設置サービス」を推奨する理由
大容量収納ベッド、特にチェストベッドの購入を検討される上で、お客様が直面する、最大の、そして最後にして最大のハードル。
それは「搬入」と「組立」です。
17年以上、数々のお客様のお声をお聞きしてきた店主としての私の見解は、このベッドの購入計画の成否は、この二つのハードルを、いかにして乗り越えるかにかかっている、というものです。
■最大の難関は「完成品の箱（BOX構造）」
高品質なチェストベッドは、引き出し部分が「BOX構造」という、工場で頑丈に組まれた完成品の状態で届きます。
頑丈さと防塵性のために不可欠な構造ですが、搬入においては、最大の難関となります。
通常のベッドフレームの部品は「板状」ですが、BOX構造は「奥行きのある、大きな箱状」の部品です。
これが、他のパーツに比べて、圧倒的に「重く」、そして「体積がある」のです。
この「箱状」の部品が、マンションの廊下の曲がり角や、一戸建ての階段の踊り場で、どうしても回転させることができず、搬入を断念する…というケースが、残念ながら、実際に発生しています。
ご購入前には、必ず、商品ページの「最大梱包サイズ」を確認し、ご自宅の最も狭い場所（曲がり角や階段）を、その「立体物」が通過できるかを、厳密にシミュレーションしてください。
■私の見解：最高の「解決策」は、組立設置サービス
この「搬入」と「組立」という、二つの大きな不安を、一度に、そして完璧に解決してくれるのが
「組立設置サービス」です。
数千円から1万円程度の追加料金で、配送のプロが、以下のすべてを代行してくれます。
確実な搬入：豊富な経験と技術で、重く、大きなBOX構造の部品も、お部屋の壁や床を傷つけることなく、安全に寝室まで運び込みます。
完璧な組立：BOX構造のベッドは、部品が重いだけでなく、水平に、歪みなく設置することが、きしみ音を防ぎ、長く使うための鍵となります。
プロが、その技術で完璧に仕上げます。
時間の節約：ご自身で数時間かかる作業が、わずか1時間程度で完了します。
貴重な休日を、組み立て作業で失うことはありません。
ゴミ処理からの解放：ベッドの梱包材は、膨大な量のダンボールや発泡スチロールになります。
これら全てのゴミを、きれいに持ち帰ってくれます。
私の見解は、こうです。
組立設置サービスは、単に「楽ができる」というだけではありません。
それは、「時間」「安心（怪我や破損のリスク回避）」「完璧な仕上がり」「ゴミ処理の手間」という、4つの大きな価値を手に入れるための、極めて賢明な「投資」なのです。
チェストベッドや跳ね上げ式ベッドを選ばれる際には、このサービスを「必須のオプション」として、強くご検討いただくことを、心からお勧めします。
店主のつぶやき 大容量収納すのこベッドの種類と選び方 跳ね上げ式からチェストまで
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名前： さとうのりお