こんにちは!ベッド通販「眠り姫」店主の佐藤です。
愛するワンちゃん、ネコちゃんと一緒に眠る時間は、何物にも代えがたい、幸せで癒やされるひとときですよね。
私自身もペットを家族の一員として暮らしており、その気持ちは痛いほど分かります。
しかしその抜け毛のお掃除や、いたずらによる傷、衛生面での悩みも尽きないもの。
大きな家具であるベッド選びは、ペットとの快適な暮らしを左右する重要なポイントです。
このコラムでは、ベッドのプロとして、そして一人の愛犬家として、ペットと飼い主、双方が安心して快適に眠れるチェストベッドの選び方を、徹底的に解説していきます。
ペットの毛が掃除しやすいベッドの素材とは
ペットと暮らす上で、永遠のテーマとも言えるのが「抜け毛」との戦いです。
毛が生え変わる換毛期には、掃除してもしても追いつかない、と感じる方も多いはず。
ベッドは寝室の中でも大きな面積を占めるため、その素材選びがお掃除のしやすさを大きく左右します。
抜け毛対策の基本!表面が滑らかな化粧繊維板
ペットの毛対策を考える上で、最もおすすめできるベッドフレームの素材は、表面がツルツルとした「化粧繊維板(プリント化粧板)」です。
木材を繊維状にして固めた板の表面に、木目などを印刷したシートを貼り付けたもので、現代の家具で最も一般的に使われている素材の一つです。
この素材の最大のメリットは、表面に凹凸がなく、静電気も起きにくいため、ペットの毛が繊維に絡みつくことがない点です。
フレームに付着した毛は、ハンディモップや乾いた布でサッと拭くだけで、簡単に取り除くことができます。
粘着式のカーペットクリーナー(コロコロ)を使っても、毛がきれいにはがれ、掃除が非常に楽です。
耐久性のあるシートで表面がコーティングされているため、ペットのよだれや、万が一の粗相(そそう)の際にも、水分が内部に染み込みにくく、すぐに拭き取ればシミになりにくいという利点もあります。
デザインも、木目調から単色のものまで非常に豊富で、インテリアに合わせて選びやすいのも嬉しいポイント。
ペットとの暮らしでは、どうしても汚れは避けられません。
だからこそ、掃除や手入れがしやすい、滑らかな表面の化粧繊維板フレームを選ぶこと。
これが、清潔な寝室を保つための基本であり、最も重要な選択と言えるでしょう。
ファブリック(布製)ヘッドボードは避けるべき?
寄りかかったときの背当たりが優しく、ホテルのような高級感を演出してくれる「ファブリック(布製)」のヘッドボード。
デザイン性が高く非常に人気がありますが、ペットと暮らす寝室においては、慎重な判断が必要です。
布製品の最大のデメリットは、ペットの毛が繊維の奥に入り込み、掃除機や粘着クリーナーを使っても、完全に取り除くのが非常に難しい点です。
ネコちゃんは、布製のヘッドボードを絶好の爪とぎ場所と認識してしまう可能性も。
一度傷がついてしまうと、そこからほつれが広がり、見た目も損なわれてしまいます。
布はニオイや湿気を吸収しやすいため、ペットの体臭やよだれが染み付き、ニオイの原因となることも考えられます。
どうしてもファブリックの質感が良い、という場合は、いくつかの対策を検討しましょう。
できるだけ毛が絡みにくい、高密度で織られた丈夫な生地を選ぶこと。
そして、可能であれば、ヘッドボード部分に後から掛けられる、取り外して洗濯が可能なカバーを併用することです。
あるいは、布に近い見た目と質感を持ちながら、汚れに強く手入れが簡単な「レザー(合成皮革)」製のヘッドボードを選ぶのも、非常に賢い選択です。
レザーであれば、毛も簡単に払い落とせますし、汚れも拭き取ることができます。
快適さとお手入れのしやすさ、両方のバランスを考えて、ご家庭に合った素材を選んでください。
傷や汚れに強い「強化プリント紙」や「PVCシート」
化粧繊維板と一言で言っても、その表面に使われるシートの材質によって、耐久性には差があります。
ペットとの暮らしで特に注目したいのが、一般的なプリント紙よりも強度を高めた「強化プリント紙化粧板」や「PVC(塩化ビニル)シート化粧板」です。
これらの素材は、表面硬度が高く、耐久性、耐摩耗性に優れているのが特徴です。
ワンちゃんが前足でカリカリしたり、ネコちゃんが軽く爪を立てたりといった、日常的な軽いひっかき傷に対して、高い抵抗力を持っています。
もちろん、意図的な強い力には耐えられませんが、通常の化粧板に比べて、傷がつきにくいことは間違いありません。
PVCシートは防水性が非常に高いため、耐汚染性にも優れています。
ペットが水をこぼしたり、粗相をしてしまったりした場合でも、内部の木質ボードに水分が浸透するのを防ぎ、シミや膨れ、カビの発生を抑制します。
ベッドの寿命を延ばすことにも繋がります。
商品を選ぶ際には、商品説明に「強化シート使用」「PVC仕上げ」といった表記があるかを確認してみてください。
少し価格は上がるかもしれませんが、ペットによるダメージのリスクを考えると、その価値は十分にあります。
大切な家族であるペットと、長くきれいに家具を使い続けるための、賢い投資と言えるでしょう。
いたずら防止!引き出しの構造と安全性
好奇心旺盛なペットは、時に私たちの想像を超える行動をとることがあります。
引き出しを開けて中の衣類を引っ張り出してしまったり、フレームの角をかじってしまったり…。
ここでは、ペットのいたずらを防ぎ、お互いが安全に過ごすための、チェストベッドの構造的なポイントを解説します。
ペットが引き出しを開けてしまわないか?
「うちの子、器用だから引き出しを開けちゃうかも…」そんな心配をされる飼い主さんもいらっしゃいます。
この点においては、引き出しの仕様が「スライドレール式」か「キャスター式」かで、安全性に差が出ます。
結論から申し上げますと、いたずら防止の観点からは「スライドレール式」が圧倒的に有利です。
スライドレール式の引き出しは、開ける際に、レールに沿ってまっすぐ水平に引き出す必要があり、ある程度の力も必要です。
多くのペット、特に体の小さな犬や猫が、前足や鼻先で器用にこれを開けるのは、極めて困難です。
引き出しとフレームの隙間も少ないため、爪を引っ掛ける場所もほとんどありません。
「キャスター式」の引き出しは、独立した箱がベッド下に入っているだけなので、鼻先でぐいぐいと押す力の強いワンちゃんなどの場合、動かしてしまう可能性はゼロではありません。
ただし、これも大きなペットに限った話で、通常は問題になることは少ないです。
それよりも重要なのは、引き出しを閉めたときの「隙間」です。
スライドレール式は、閉めるとフレームと前板がぴったりと収まるため、ペットが前足などを挟んでしまう事故が起きにくい構造になっています。
ペットの安全を第一に考えるなら、こうした構造的な安定性を持つスライドレール式を選ぶのが、より賢明な選択と言えるでしょう。
爪とぎや噛みつきに強い、フレームの角の処理
歯が生え変わる時期の子犬や、ストレスを感じている犬は、家具の角をガジガジと噛んでしまうことがあります。
猫にとっても、家具の角は爪とぎの格好のターゲットになりがちです。
こうしたペットの習性を考えると、ベッドフレームのデザインや角の処理も、重要なチェックポイントになります。
おすすめなのは、角が丸く処理された「ラウンド加工(R加工)」が施されているデザインです。
角が尖っていないため、ペットが噛みつきにくく、爪も研ぎにくいというメリットがあります。
万が一ペットや飼い主さんが体をぶつけてしまった際にも、怪我をしにくいという安全上の利点もあります。
角の「エッジ部分の仕上げ」です。
安価な家具の中には、この部分の処理が甘く、シートが剥がれやすくなっているものがあります。
一度剥がれ始めると、ペットはそこを格好のいたずら対象とみなし、さらに被害が拡大してしまいます。
品質の高いチェストベッドは、このエッジ部分の接着が非常に強固で、簡単には剥がれないようになっています。
購入前には、商品画像などで、角がどのように処理されているかを確認すると良いでしょう。
天然木のフレームは、傷が「味わい」になるという考え方もありますが、ペットによる損傷を避けたい場合は、前述の強化シートなどで表面が保護された、丈夫な化粧繊維板のフレームが現実的な選択肢となります。
引き出し内部へのペットの毛の侵入を防ぐには
ペットと暮らす上で、抜け毛の問題は避けて通れません。
空中に舞った毛が、知らず知らずのうちに、清潔に保ちたい衣類を収納している引き出しの中に入り込んでしまうのは、何としても避けたい事態です。
この「引き出し内部への毛の侵入」を防ぐ上でも、チェストベッドの構造が大きく関わってきます。
ここでも「スライドレール式」の多くが採用する「ボックス構造」が、大きな強みを発揮します。
ボックス構造のベッドは、引き出し収納部分全体が、床から天板まで隙間なく箱で囲われています。
引き出しを閉めると、前板がフレームにぴったりと嵌合(かんごう)し、密閉性が非常に高くなります。
外部からのホコリやペットの毛が、引き出し内部に侵入するのを、効果的にシャットアウトしてくれるのです。
アレルギー体質の方にとっても、非常に嬉しい機能ですよね。
「キャスター式」の引き出しは、独立した箱をベッド下の空間に収める形になるため、構造上、どうしても引き出しの上部や側面に隙間が生じやすくなります。
この隙間から、ホコリや毛が入り込んでしまう可能性は、ボックス構造に比べて高くなります。
もちろん、引き出しの上にホコリよけの板が付いているモデルもありますが、密閉性という点では、ボックス構造に軍配が上がります。
大切な衣類をペットの毛から守りたい、と強く願うのであれば、この構造の違いは、ベッド選びにおける非常に重要な判断基準となるはずです。
ベッドへの上り下りをサポートするステップの活用
チェストベッドは収納力を確保するために、一般的なベッドよりも床面が高くなる傾向にあります。
私たち人間にとっては気にならない高さでも、体の小さなペットにとっては、大きな負担となる可能性があります。
大切な家族の健康を守るために、ステップの活用をぜひ検討してください。
なぜペット用ステップが必要か?足腰への負担を考える
ペットが、高い場所から飛び降りたり、勢いよくジャンプして上ったりする行為は、実は彼らの足腰に、私たちが想像する以上の大きな負担をかけています。
胴が長く足が短い犬種(ダックスフンド、コーギーなど)は、椎間板ヘルニアのリスクが非常に高いことで知られています。
トイプードルなどの小型犬は、膝の骨がずれてしまう膝蓋骨脱臼(パテラ)を起こしやすい傾向にあります。
高いベッドからの飛び降りを繰り返すことは、これらの病気の発症リスクを高める、非常に危険な行為なのです。
大型犬であっても、股関節形成不全などの関節疾患を抱えている場合や、シニア期に入って筋力が低下してきた場合には、ジャンプが大きな負担となります。
決して大げさな話ではなく、獣医師も警鐘を鳴らしている事実です。
チェストベッドは、その高さゆえに、こうしたリスクを増大させてしまう可能性があります。
だからこそ、ペットが安全に、そして足腰に負担をかけることなくベッドに上り下りできるよう、飼い主が「ペット用ステップ」を用意してあげることは、ペットの将来の健康を守るための、愛情のこもった責任ある選択と言えるのです。
ペット用ステップ・スロープの種類と選び方
ペット用のステップには、大きく分けて「階段タイプ」と「スロープ(坂道)タイプ」の2種類があります。
どちらを選ぶかは、ペットの種類や年齢、身体能力によって判断します。
・階段タイプ:一段一段がしっかりしているため、若くて健康な犬や、ジャンプ力のある猫に向いています。
選ぶ際のポイントは、一段の高さ(段差)と、奥行き(踏面)です。
段差が低く、踏面が広いものほど、ペットにとって上り下りがしやすくなります。
・スロープタイプ:なだらかな坂道になっているため、足腰に不安のあるシニア犬や、胴長の犬種、足の短い犬種に最適です。
関節への負担を最小限に抑えることができます。
選ぶポイントは、「傾斜角度」です。
角度が急すぎると、滑り落ちてしまったり、かえって足に力が必要になったりします。
できるだけ緩やかな傾斜のものを選びましょう。
両タイプに共通する選び方のポイントは、「高さ」がベッドの高さと合っていること、「安定感」があり、ペットが使ってもぐらつかないこと、そして最も重要なのが、「滑りにくい素材」であることです。
表面がカーペット生地になっていたり、滑り止めの凹凸加工がされていたりするものを選びましょう。
カバーが取り外して洗えるタイプだと、衛生的に使えておすすめです。
ステップを置くスペースと、ベッド周りのレイアウト
ペット用ステップを導入する上で、避けて通れないのが「設置スペース」の問題です。
緩やかな傾斜を確保する必要があるスロープタイプは、想像以上に奥行きが必要となり、お部屋に圧迫感を与えてしまうこともあります。
チェストベッドを購入する前に、必ずステップを置くためのスペースも考慮に入れた上で、お部屋のレイアウトを計画することが重要です。
お部屋の寸法を正確に測り、ベッドをどの位置に置くかを決めます。
そして、ベッドの長辺(サイド)か、短辺(フットボード側)のどちらにステップを置くかをシミュレーションします。
一般的には、生活動線を妨げにくい、ベッドの足元に置くケースが多いです。
あるいは、ベッドの片側を壁にぴったりとつければ、反対側のスペースをステップ専用として広く使うことができます。
最近では、ステップ自体が収納ボックスになっているタイプや、使わないときには折り畳めるタイプなど、省スペースに配慮した製品も増えています。
お部屋の広さや間取りに合わせて、最適な製品を選びましょう。
ステップに慣れていないペットのために、最初は好きなおやつなどで誘導し、「ここを使えば楽に上れるんだよ」と、ポジティブな経験として教えてあげることも大切です。
ニオイ対策と衛生を保つためのポイント
ペットと暮らす上で、ニオイや衛生管理は切っても切れない問題です。
一緒に眠る寝室は、常に清潔で快適な空間でありたいもの。
ここでは、チェストベッドを使いながら、ニオイや汚れを防ぎ、衛生的な環境を保つための具体的なポイントをご紹介します。
ベッドフレームの拭き掃除と、ニオイの元を断つ
ペットのニオイの主な原因は、体から分泌される皮脂や、唾液、そして体毛に付着した雑菌などです。
これらが、ベッドフレームに付着し、時間と共に酸化することで、独特のニオイが発生します。
ニオイ対策の基本は、このニオイの元となる汚れを、こまめに取り除くことです。
その点、表面が滑らかな化粧繊維板のチェストベッドは、お手入れが非常に簡単です。
固く絞った濡れ雑巾で、フレーム全体を定期的に拭き掃除してあげるだけで、皮脂汚れなどをきれいに落とすことができます。
汚れが気になる場合は、水で薄めた中性洗剤を使うとより効果的ですが、その際は、洗剤成分が残らないよう、必ずきれいな水で二度拭きしてください。
ペットが舐めても安全な、ペット用の除菌・消臭スプレーを布に含ませて拭くのも良いでしょう。
ペットが体を擦り付けやすい、ベッドの角や側面は、念入りに拭いてあげましょう。
万が一、ペットが粗相をしてしまった場合も、すぐに拭き取ることが重要です。
防水性の高いシートで仕上げられたフレームなら、内部に染み込むのを防ぎ、ニオイ残りを最小限に抑えることができます。
この「こまめな拭き掃除」こそが、ニオイを元から断つ、最も確実な方法です。
ベッドリネンの素材選びと、洗濯の頻度
ニオイと汚れが最も付着しやすいのが、シーツや布団カバーといったベッドリネンです。
ペットと寝る場合、リネン類の選び方と洗濯の頻度が、衛生環境を大きく左右します。
素材選びのポイントは、「丈夫で、毛がつきにくく、乾きやすい」ことです。
おすすめは、高密度に織られた綿(コットン)素材です。
丈夫で肌触りが良く、洗濯にも強いのが特徴です。
サテン織りのような、表面がツルツルした生地は、毛が比較的払い落としやすいというメリットもあります。
逆に、ガーゼや起毛素材のような、繊維が粗く柔らかいものは、毛が絡みやすく、ペットの爪も引っかかりやすいので、避けた方が無難かもしれません。
そして、何よりも重要なのが「洗濯の頻度」です。
理想を言えば、週に1〜2回は洗濯したいところです。
これを可能にするために、洗い替えのシーツやカバーを、最低でも2?3セットは用意しておきましょう。
マットレスへの汚れやニオイ移りを防ぐために、「防水機能のあるマットレスプロテクター」の使用は必須です。
マットレスプロテクターを敷いた上で、ボックスシーツを掛ける、という二重のガードで、高価なマットレスをペットの粗相やよだれから完璧に守ることができます。
このプロテクターも、もちろん定期的に洗濯しましょう。
除湿と換気で、ペットのニオイもカビも防ぐ
お部屋の環境そのものを見直すことも、ニオイと衛生対策には欠かせません。
ペットがいるお部屋は、人間だけの部屋に比べて、どうしても湿度が高くなり、ニオイもこもりやすくなります。
湿度が高い環境は、雑菌やカビの温床となり、ニオイをさらに悪化させる原因となります。
対策の基本は、「換気」です。
天気の良い日には、毎日窓を開けて、部屋の空気を入れ替えましょう。
空気の流れを作ることで、こもったニオイや湿気を外に追い出すことができます。
さらに効果的なのが、「空気清浄機」の活用です。
ペットの毛やフケ、ニオイに特化したフィルターを搭載したモデルは、空気中に浮遊するアレルゲンやニオイの元を強力に除去してくれます。
24時間稼働させておくことで、お部屋の空気は常にクリーンに保たれます。
梅雨の時期や、冬場の結露が多い時期には、「除湿機」を併用するのも非常に有効です。
湿度を50〜60%程度に保つことで、カビやダニの繁殖を大幅に抑制することができます。
ベッドフレームやリネン類のお手入れと併せて、お部屋全体の「空気の質」を高めること。
これが、ペットも飼い主も、一年中快適に過ごせる寝室作りの秘訣です。
店主のつぶやき ペットと一緒に眠る寝室のチェストベッド選び
・チェストベッド
・ベッドフレーム
・ベッドサイズ
・ベッド
・跳ね上げ式ベッド
・大容量収納ベッド
・収納ベッド
・布団が使えるベッド
・ペットと一緒に眠る寝室のチェストベッド選び