ペットと一緒に眠る キングサイズベッドの選び方と注意点


こんにちは。
ベッド通販「眠り姫」店主の佐藤です。
愛するワンちゃんやネコちゃんと一緒に眠る時間は、飼い主様にとって至福のひとときですよね。
その一方で「ベッドが狭くて眠れない」「爪でフレームが傷だらけ」「抜け毛や汚れが気になる」といった、現実的なお悩みを抱えている方も少なくありません。
この記事では、ベッド販売歴17年以上の私が、大切な家族であるペットと、飼い主様自身、その両方が心から安心して快適に眠れる「キングサイズベッド」の賢い選び方と、清潔を保つための工夫を、プロの視点から徹底的に解説していきます。

愛犬や愛猫と眠るならキングサイズ

ペットと一緒に眠る上で、最も基本となるのが十分な「広さ」の確保です。
飼い主様とペット、お互いの快適な眠りを守るために、なぜキングサイズが最適なのか。
その理由を具体的にご説明します。

人とペット双方の快適なパーソナルスペース確保

ご夫婦二人で使われることの多いダブルベッド(幅約140cm)やクイーンベッド(幅約160cm)。
ここに、たとえ小型犬一匹が加わっただけでも、一人当たりの睡眠スペースは驚くほど狭くなります。
ダブルベッドの場合、大人一人のスペースは約70cm。
一般的なシングルベッド(幅約100cm)よりもかなり狭く、自由に寝返りを打つのも窮屈な広さです。
ここにペットが加わると、私たちは無意識のうちに、愛するペットを圧迫しないように、体を縮こまらせて眠ることになります。
これでは、深い眠りを得ることはできず、翌朝、体の痛みや疲れが残ってしまう原因にもなりかねません。
ペット自身も、飼い主の寝返りなどで安眠を妨げられ、ストレスを感じてしまうことがあります。
その点、キングサイズベッドの幅は約180cm。
シングルベッドとセミシングルベッドを合わせた広さに匹敵します。
この広さがあれば、ご夫婦二人の間にペットが眠っても、それぞれが十分なパーソナルスペースを確保し、手足を伸ばしてリラックスした姿勢で眠ることができます。
お互いの存在を気にすることなく、自由に寝返りを打てること。
この当たり前のようでいて、実は非常に重要な要素が、飼い主様とペット、双方の睡眠の質を高く保つための鍵となるのです。

大型犬や多頭飼いでも安心の広さ

もし、一緒に眠るペットがゴールデンレトリバーのような大型犬だったり、複数のワンちゃんやネコちゃんと一緒に暮らす「多頭飼い」のご家庭だったりした場合は、キングサイズベッドの広さは、もはや「推奨」ではなく「必須」と言えるでしょう。
大型犬は、その体の大きさはもちろん、寝ている間に体を伸ばしたり、寝返りを打ったりと、かなりのスペースを必要とします。
クイーンベッド以下のサイズでは、ベッドの大部分が犬に占領されてしまい、飼い主はベッドの端で、かろうじて眠る、といった状況にもなりかねません。
多頭飼いの場合、ペット同士がじゃれ合ったり、それぞれが好きな場所で丸くなったりと、ベッドの上は賑やかな空間になります。
キングサイズという広大なスペースがあれば、そんな自由奔放なペットたちの動きを、大らかな気持ちで受け止めてあげることができます。
それぞれのペットがお気に入りの場所を見つけ、安心して眠ることができる。
そんな環境は、ペットたちの精神的な安定にも繋がります。
キングサイズよりも幅の広い「ワイドキング」サイズ(幅200cm以上)を選べば、その安心感はさらに増します。
キングサイズベッドは、ただ人間が快適になるだけでなく、愛するペットたちに、広々とした安全な寝場所を提供してあげるための、飼い主様からの最高のプレゼントでもあるのです。

睡眠の質を維持するためのベッドの広さの重要性

ペットと一緒に眠ることは、私たちに計り知れない幸福感と癒やしを与えてくれます。
そのために飼い主様の睡眠の質が犠牲になってしまっては、元も子もありません。
睡眠不足は、日中の集中力の低下や、免疫力の低下、精神的な不安定さなど、心身に様々な悪影響を及ぼします。
愛するペットと、これからも長く、健やかに暮らしていくためには、まず飼い主様自身が、毎晩しっかりと質の高い睡眠をとることが不可欠です。
「ペットと一緒だから、多少の窮屈さは仕方ない」と我慢するのではなく、「ペットと一緒でも、自分もしっかりと快適に眠る」という意識を持つことが大切です。
そのための最も簡単で、最も効果的な解決策が、ベッドをキングサイズにすることなのです。
十分な広さが確保されることで、私たちは、ペットに気を遣うことなく、自然な寝返りを打つことができます。
この「寝返り」は、体の歪みを整えたり、血行を促進したり、体温を調節したりと、質の高い睡眠のために非常に重要な役割を果たしています。
広々としたキングサイズベッドで、ペットの温もりを感じながら、自分自身も心からリラックスして眠る。
この理想的な環境が、飼い主様の健康を守り、結果として、ペットとのより豊かな関係を築くための土台となるのです。

爪や汚れに強いフレーム素材の選び方

ペットと暮らす上で、家具選びの大きな悩みとなるのが「爪による傷」と「粗相などによる汚れ」です。
大切なベッドを長くきれいに使うために、ペットとの暮らしに最適なフレーム素材を知っておきましょう。

爪とぎや引っ掻きに強い合成皮革レザーフレーム

ペット、特にネコちゃんを飼っているご家庭で、最もおすすめしたいフレーム素材が「合成皮革(PUレザーやPVCレザー)」です。
合成皮革は、表面が滑らかで、爪が引っ掛かりにくいという特徴があります。
ネコちゃんが爪とぎをしようとしても、バリバリと気持ちよく研ぐことができず、爪とぎのターゲットにされにくいのです。
表面の密度が高く、強度があるため、ワンちゃんがカリカリと引っ掻いたとしても、布製のファブリックのように、糸がほつれたり、破れたりする心配がほとんどありません。
もちろん、非常に強く引っ掻けば傷が付くことはありますが、ファブリックに比べると、その耐久性は格段に高いと言えます。
この「傷つきにくさ」は、ペットと暮らす上での精神的なストレスを、大きく軽減してくれます。
「またベッドで爪とぎしてる!」と叱る回数が減れば、ペットとの関係も、より円満になるかもしれません。
デザイン的にも、レザー調のフレームは高級感があり、寝室をスタイリッシュに演出してくれます。
ペットのいたずらに強いという機能性と、インテリアとしての美しさを両立できる、非常に優れた選択肢です。

お手入れ簡単 汚れが染み込みにくい素材とは

ペットとの暮らしでは、ベッドの上で粗相をしてしまったり、よだれや毛、外から帰ってきた足で汚れてしまったりと、様々な汚れが想定されます。
そんな時、お手入れが簡単な素材を選んでおくことが、衛生的な環境を保つための鍵となります。
この点においても「合成皮革」は、非常に優秀です。
合成皮革の表面は、水分をほとんど通さないため、万が一ペットが粗相をしてしまっても、液体が内部に染み込む前に、さっと拭き取ることができます。
臭いがフレームに残る心配もほとんどありません。
泥汚れなども、水で濡らして固く絞った布で拭くだけで、簡単にきれいにすることができます。
抜け毛が付きにくいというメリットもあります。
ファブリックのように、毛が繊維の奥に入り込んでしまうことがないため、掃除機や粘着クリーナーで、手軽に除去できます。
合成皮革以外では、表面が硬くコーティングされた「強化樹脂仕上げ」や「メラミン化粧板」の木製風フレームも、汚れに強く、お手入れが簡単です。
こちらも、水分や汚れが染み込みにくく、中性洗剤などを使って拭き掃除をすることも可能です。
ペットとの暮らしでは、どうしても汚れは避けられません。
大切なのは、汚れた時に、ストレスなく、さっときれいにできる素材を選ぶ、という視点です。

ファブリック素材を選ぶ場合の注意点と対策

布製のファブリックベッドは、その温かみのある優しい雰囲気から大変人気がありますが、ペットと暮らすご家庭で選ぶ際には、いくつかの注意が必要です。
ファブリックは、爪が引っ掛かりやすく、爪とぎの格好のターゲットにされやすい素材です。
汚れや水分が染み込みやすく、一度付いた臭いが取れにくいというデメリットもあります。
どうしてもファブリックの雰囲気が好き、という方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、できるだけ「爪がかりのしにくい、高密度な生地」を選ぶことがポイントです。
ざっくりとした織りの生地や、ループ状の糸が出ている生地は避け、滑らかで目の詰まった、平織りのような生地を選びましょう。
最近では、ペットの引っ掻きに強い特殊な加工がされた「ペット対応生地」もありますので、そういったものを選ぶとより安心です。
そして、最も有効な対策が、フレームに掛けられる「マルチカバー」や「ベッドカバー」を活用することです。
ベッドを使っていない時や、自分たちが留守にする際には、大きな布でフレーム全体を覆っておくのです。
爪とぎや汚れから、フレーム本体を直接守ることができます。
カバーなら、汚れたらすぐに洗濯できますし、傷んできたら気軽に買い替えることも可能です。
フレームのカバーが取り外して洗える「カバーリングタイプ」のベッドを選ぶのも、非常に賢い選択です。

ペットが上り下りしやすいベッドの高さ

人間にとっては些細なことでも、体の小さなペットにとって、ベッドの高さは、日々の快適性と、そして健康を左右する重要な問題です。
関節に負担がかかりやすい犬種や、高齢のペットと暮らすご家庭では、細やかな配慮が求められます。

小型犬や老犬に優しいロースタイルベッド

ダックスフンドやコーギーのような胴長短足の犬種、トイプードルのような骨格が華奢な小型犬、そして、筋力が低下してくるシニア犬にとって、高い場所からの飛び降りは、椎間板ヘルニアや、関節炎、骨折といった、深刻な怪我を引き起こす大きなリスクとなります。
毎日のように、高いベッドからジャンプして上り下りを繰り返すことは、彼らの足腰に、少しずつダメージを蓄積させているのです。
このリスクを軽減するために、最も効果的なのが、ベッド全体の高さを低く抑えた「ロースタイル」のベッドを選ぶことです。
床板の位置が低い「ローベッド」や、床に直接フレームを置くような「フロアベッド」であれば、ベッドの高さが低いため、ペットが上り下りする際の高低差が小さくなります。
ジャンプした時の体への衝撃が緩和され、関節への負担を大幅に減らすことができます。
飼い主が抱き上げてベッドに乗せたり、降ろしたりする際の負担も軽減されます。
ロースタイルのベッドは、お部屋に圧迫感を与えず、空間を広く見せる効果もあるため、インテリアの観点からも人気があります。
愛犬の将来の健康を考えるなら、この「ベッドの低さ」は、デザイン性以上に優先すべき、重要な選択基準と言えるでしょう。

関節への負担を減らすペット用ステップの活用

もし、すでにお使いのベッドの高さが高かったり、どうしても高さのあるデザインのベッドが気に入ったりした場合は、ペットが安全に上り下りするための「ペット用ステップ(階段)」や「スロープ」を、ベッドサイドに設置してあげることを強くお勧めします。
ペットはジャンプする必要がなくなり、関節に負担をかけることなく、自力でベッドに上がることができます。
ペット用ステップを選ぶ際には、いくつかのポイントがあります。
ステップの「一段の高さ」が、ペットの体高に対して低すぎず、高すぎないかを確認しましょう。
急すぎる階段は、かえって足腰に負担をかけます。
ステップの表面が滑りにくい素材でできていることも重要です。
カーペット敷きのものや、滑り止め加工がされているものを選ぶと、踏み外すリスクが減り、安全です。
ステップ自体が軽量すぎると、ペットが勢いよく駆け上がった時に、動いてしまって危険です。
ある程度の重さがあり、安定感のあるものを選びましょう。
最初は警戒して使ってくれない子もいるかもしれませんが、おやつなどで誘導しながら、少しずつ慣れさせてあげてください。
一度使い方を覚えれば、彼らにとって、ベッドはより安全で快適な場所になります。
この小さな投資が、愛犬の足腰の健康を、生涯にわたって守ることに繋がるのです。

猫が喜ぶ高さと安全な動線の確保

犬とは対照的に、猫は、高い場所を好む習性があります。
ベッドの高さ自体は、猫にとってはそれほど大きな問題にはなりません。
むしろ、ある程度の高さがあった方が、安心して寛げる場所として、気に入ってくれるかもしれません。
猫と暮らす上で、ベッドの高さを考える際に注意したいのは、高さそのものよりも「安全な動線」の確保です。
猫は、ベッドを、部屋の中を立体的に移動するための「中継地点」として使うことがあります。
キャットタワーからベッドに飛び移り、そこから窓辺へ、といった具合です。
この時、ベッドの周りに、着地点として不安定なものや、滑りやすいもの、倒れやすいものなどがあると、思わぬ怪我に繋がる可能性があります。
ベッド周りは、できるだけすっきりと片付け、猫が安全に飛び乗ったり、飛び降りたりできるスペースを確保してあげましょう。
高齢になった猫(シニア猫)は、若い頃のようにスムーズに高い場所に上がれなくなってきたり、着地に失敗したりすることが増えてきます。
愛猫がシニア期に差し掛かったら、犬の場合と同様に、緩やかなスロープを設置してあげるなど、関節に負担をかけないような配慮をしてあげると良いでしょう。
猫の年齢や身体能力に合わせて、寝室の環境を見直してあげることも、飼い主の大切な役割です。

ベッド周りを清潔に保つための工夫

ペットと一緒に眠る上で、避けては通れないのが「衛生問題」です。
抜け毛や皮脂、よだれ、そして時には粗相など。
これらと上手に付き合い、人間とペット、双方が快適で健康的な睡眠環境を保つための、具体的な工夫をご紹介します。

抜け毛やニオイ対策に有効な寝具の選び方

ペットの抜け毛は、アレルギーの原因になったり、掃除の手間を増やしたりと、悩みの種です。
この抜け毛対策として有効なのが、寝具の「素材」選びです。
最もおすすめなのが、表面が滑らかで、高密度に織られた生地です。
ホテルのシーツのような、目の詰まった「高密度コットン」や「サテン織り」の生地は、ペットの毛が繊維の奥に入り込みにくく、表面に付着した毛も、粘着クリーナーや手で払うだけで、比較的簡単に取り除くことができます。
逆に、ガーゼやフランネルのような、起毛していたり、織り目が粗かったりする生地は、毛が絡みつきやすいので、避けた方が良いでしょう。
頻繁に洗濯することを考えると、乾きやすい素材であることも重要です。
ニオイ対策としては、寝具自体に「抗菌・防臭加工」が施されたものを選ぶと、菌の繁殖を抑え、気になるニオイを軽減する効果が期待できます。
色選びも、意外と重要です。
ペットの毛の色に合わせて、シーツの色を選ぶと、抜け毛が目立ちにくくなります。
白い毛のペットなら白いシーツ、黒い毛のペットなら濃いグレーのシーツ、といった具合です。
根本的な解決にはなりませんが、日々の見た目のストレスを、少しだけ和らげてくれる、ささやかな工夫です。

丸洗いできるベッドパッドや防水シーツの活用

ペットとの暮らしでは、どんなにしつけができていても、体調不良や老化によって、ベッドの上で粗相(そそう)をしてしまう、というアクシデントは起こり得ます。
一度マットレスにまで汚れや臭いが染み込んでしまうと、完全にきれいにすることは非常に困難です。
高価なマットレスを守るために、絶対に活用していただきたいのが「防水シーツ」です。
防水シーツは、表面は肌触りの良いパイル地などでできていますが、裏面がポリウレタンなどでコーティングされており、水分を完全にシャットアウトしてくれます。
これを、マットレスの上に直接敷き、その上に通常のベッドパッドやシーツを重ねて使います。
こうしておけば、万が一の時も、汚れるのはシーツやベッドパッドまで。
マットレス本体は、無傷で守ることができるのです。
粗相だけでなく、よだれや皮脂、汗など、日々の汚れからマットレスを守るためにも「丸洗いできるベッドパッド」の使用は必須です。
ベッドパッドは、週に一度、シーツと一緒に洗濯するのが理想です。
洗い替えを数枚用意しておくと、気兼ねなく洗濯でき、常に清潔な状態を保てます。
これらのアイテムは、まさにペットと暮らす寝室の「守護神」です。
必ずセットで使うようにしましょう。

定期的なマットレスのお手入れと湿気対策

寝具を清潔に保つだけでなく、ベッドの土台である「マットレス」自体のお手入れも、衛生的な環境のためには欠かせません。
ペットのフケや皮脂は、ダニの格好のエサとなります。
月に一度程度は、シーツやベッドパッドをすべて取り外し、マットレス本体に掃除機をかける習慣をつけましょう。
布団専用のノズルなどを使うと、より効果的にハウスダストを吸い取ることができます。
掃除機をかける際は、ゆっくりと、縦方向、横方向と、丁寧にかけるのがポイントです。
マットレスにこもった湿気を飛ばすことも、ダニやカビの繁殖を防ぐ上で非常に重要です。
天気の良い日には、寝室の窓を開けて、マットレスに風を当ててあげましょう。
壁に立てかけるようにして、マットレスの裏面にも風を通すと、さらに効果的です。
キングサイズのセパレートタイプのマットレスであれば、一枚ずつなので、比較的楽に立てかけることができます。
もし、立てかけるのが難しい場合は、マットレスの下に本などを挟んで、少しだけ浮かせてあげるだけでも、空気の通り道ができて、湿気を逃がすことができます。
マットレスの下に「除湿シート」を敷いておくのも、強力な湿気対策となります。
これらの地道なメンテナンスが、マットレスを長持ちさせ、アレルギーの原因となるダニなどから、家族とペットの健康を守ることに繋がるのです。

店主のつぶやき ペットと一緒に眠る キングサイズベッドの選び方と注意点

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