本当はゆったりダブルベッドで眠りたい。
でも部屋が狭いから無理だと諦めていませんか。
ベッド通販「眠り姫」店主の佐藤です。
その夢を叶える魔法のアイテムが「ヘッドレスベッド」です。
頭側のヘッドボードがないだけで空間は驚くほど広がりレイアウトの可能性も無限に広がります。
このコラムでは狭い部屋の救世主ヘッドレスベッドの魅力と活用術を徹底解説します。
ヘッドボードがないだけで部屋はこんなに広くなる
ベッドの頭側にある板、ヘッドボード。
当たり前のように付いているこのパーツがないだけで寝室の印象は劇的に変わります。
なぜヘッドレスベッドはお部屋を広く感じさせるのでしょうか。
そこには物理的な理由と視覚的な理由の両方が存在します。
その驚くべき効果の秘密を解き明かしましょう。
全長が短くなる物理的なメリット
ヘッドレスベッドが部屋を広くする最も分かりやすい理由。
それはベッド全体の長さ、つまり全長が物理的に短くなることです。
一般的なヘッドボードの厚みは薄いものでも5cm程度。
宮棚付きなどの機能的なものでは15cmから20cm以上にもなります。
ヘッドレスベッドはこのヘッドボードの厚み分、まるごとスペースを節約できるのです。
たかが15cmと思うかもしれません。
しかし家具の配置においてこの15cmという差は非常に大きいのです。
例えばこの15cmがあればクローゼットの扉がベッドにぶつからずに全開にできるかもしれません。
あるいはベッドの足元に通路スペースを確保でき生活動線がスムーズになるかもしれません。
特に部屋の長さに余裕がないレイアウトの場合ヘッドレスベッドを選ぶことで今まで置けなかったサイズのベッドが置けるようになることさえあります。
これはまさに物理的なメリットです。
空間を1cmでも無駄にしたくない狭いお部屋にとってヘッドレスベッドが救世主と呼ばれる理由はここにあります。
ベッドは寝室で最大の家具です。
その家具の全長を少しでも短くすること。
それが空間を有効活用するための最もシンプルで効果的な方法なのです。
視線が壁まで抜ける視覚的な開放感
ヘッドレスベッドは物理的なスペースだけでなく視覚的な広がりもお部屋にもたらします。
人は空間の広さを認識する時無意識に視線の抜け具合を基準にしています。
部屋の奥まで視線が遮られることなくスムーズに通るほど部屋は広く感じられます。
ヘッドボード付きのベッドの場合私たちの視線はベッドの頭側にある板で一度遮断されます。
壁の存在を直接認識することができません。
一方ヘッドレスベッドの場合はマットレスのすぐ向こうに壁が見えます。
視線が壁まで一直線に抜けるため空間に奥行きが生まれるのです。
これにより実際の面積以上に部屋が広く開放的に感じられます。
これはローベッドが部屋を広く見せる効果と似ています。
視線を遮る壁のような存在を一つなくすこと。
それがこれほどの開放感を生み出すのです。
またヘッドボードという縦方向の大きな塊がなくなることで部屋全体の重心が低く見え圧迫感が軽減されます。
すっきりとした水平ラインが強調され空間がよりモダンで洗練された印象になります。
物理的に部屋が広くなる効果と視覚的に広く見える効果。
この二つの相乗効果によってヘッドレスベッドは狭い部屋の悩みを解決してくれるのです。
レイアウトの自由度が格段にアップする
ヘッドボードがないことは家具の配置、つまりレイアウトの自由度を格段に高めてくれます。
一般的なヘッドボード付きベッドの場合ベッドの頭側を壁につけるのが基本です。
窓やコンセントの位置によっては置き場所がかなり制限されてしまいます。
しかしヘッドレスベッドならその制約から解放されます。
例えば部屋の中央にベッドを置いてホテルのような回遊性のある動線を作ることも可能です。
またヘッドボードがないため窓際にベッドを置いても窓を完全に塞いでしまうことがありません。
低い窓のすぐ下にベッドを配置すれば朝の光で気持ちよく目覚めることができます。
腰高窓の前に置いても見た目がすっきりします。
さらにヘッドボードの裏側にホコリが溜まる心配もありません。
壁にぴったりとベッドをつけられるため掃除も楽になります。
部屋のどの壁にでもベッドの頭側を向けられる。
これは模様替え好きの方にとっても大きなメリットです。
気分や季節に合わせて気軽にベッドの向きを変えることができます。
また双子のお子様用にシングルベッドを二つ並べる場合などにもヘッドレスは有効です。
ヘッドボード同士がぶつかることなくぴったりと並べることができます。
このようにヘッドレスベッドは従来のベッドの常識であった「頭は壁側」というルールを取り払いあなたのお部屋の可能性を最大限に引き出してくれるのです。
6畳寝室でもダブルベッドを置ける魔法のレイアウト
「6畳の寝室にダブルベッドを置くのは無理」。
そう思い込んでいませんか。
ヘッドレスベッドを選びレイアウトを工夫すればそれは十分に可能です。
ここでは6畳という限られた空間でもダブルベッドを快適に使うための具体的なレイアウト術をご紹介します。
短辺の壁につけて通路を最大化する基本配置
6畳の寝室で最も重要なのは「通路」、つまり生活動線の確保です。
そのために有効なのがベッドを部屋の「短辺」の壁につけるという基本配置です。
一般的な6畳の大きさは約270cm×360cmです。
ダブルベッドの幅は約140cmです。
もしベッドを長い方の壁(360cm)の中央に置くと両サイドに残るスペースはそれぞれ約110cmです。
これではクローゼットの扉を開けたりサイドテーブルを置いたりするのに十分なスペースがありません。
そこで短い方の壁(270cm)にベッドの側面をぴったりとつけます。
そしてベッドの頭側も壁につけます。
つまり部屋の角にベッドを寄せる形です。
こうするとベッドの長辺側(約195cm)と足元側(約140cm)に広いスペースが生まれます。
このスペースを通路として活用するのです。
この時ヘッドボードがあるとベッドの全長が約210cm以上になり足元側の通路がかなり狭くなってしまいます。
しかしヘッドレスベッドなら全長が約195cmで済むため足元にも75cm程度の通路を確保できます。
人が一人通るのに必要な幅は60cm程度と言われていますからこれならスムーズに移動できます。
これがヘッドレスベッドを活かした最も基本的で効果的なレイアウトです。
窓を塞がずに置くためのテクニック
寝室のレイアウトで悩ましいのが「窓」の存在です。
ベッドを置きたい場所に窓があると光や風を遮ってしまったり見た目のバランスが悪くなったりします。
ヘッドレスベッドならこの問題も解決しやすくなります。
ヘッドボードという高さのあるパーツがないため窓の下にベッドを置いても窓を完全に塞いでしまうことがありません。
例えば床から80cmくらいの高さにある一般的な腰高窓の場合。
ヘッドレスベッドならマットレスを置いても窓の下半分くらいしか隠れません。
これなら採光や通風への影響も最小限に抑えられます。
むしろ窓からの光で目覚めるという気持ちの良い朝を迎えることができます。
窓枠をヘッドボード代わりのように見立てておしゃれなカーテンをかければ素敵なベッド周りを演出できます。
掃き出し窓のような大きな窓の前にベッドを置くのは避けたいところです。
しかしどうしてもその配置しか取れない場合でもヘッドレスベッドなら圧迫感を軽減できます。
ベッドの高さを抑えたロータイプのヘッドレスベッドを選べばさらに効果的です。
窓の存在をデメリットと捉えるのではなくヘッドレスベッドと組み合わせて寝室の魅力的な要素として活かす。
そんな発想の転換がレイアウトの可能性を広げてくれます。
縦長と正方形6畳それぞれの最適解
6畳と一言で言ってもその形は様々です。
ここでは「縦長の6畳」と「正方形に近い6畳」それぞれの最適なレイアウトを考えてみましょう。
まず一般的なマンションなどによく見られる縦長の6畳(約270cm×360cm)の場合。
この場合は前述の通り部屋の奥の短辺の壁(270cm)にベッドの頭側をつけます。
そしてベッドの片方の側面を長い方の壁(360cm)につけます。
こうすることで入り口からベッドまでとベッドの足元にL字型の広い動線が確保できます。
クローゼットが入り口側にある場合でも扉の開閉を妨げません。
次に団地などに見られる正方形に近い京間の6畳(約286cm×382cm)の場合。
この場合は比較的どの壁にベッドを配置しても動線を確保しやすいです。
しかし部屋の中央にベッドを置くと他の家具が置きにくくなります。
やはり基本は部屋の角に寄せる配置がおすすめです。
この時クローゼットやドアの位置を最優先に考えます。
それらの開閉を邪魔しない角がベッドの定位置となります。
どちらの形の部屋であってもヘッドレスベッドを選ぶことで全長が短くなりレイアウトの選択肢が増えることは間違いありません。
部屋の形とドアや窓の位置を正確に把握し紙の上で簡単な図面を書いてシミュレーションしてみる。
これが失敗しないための確実な方法です。
壁面をおしゃれに活用するヘッドレスベッドのアイデア
ヘッドレスベッドはシンプルすぎて少し寂しいと感じる方もいるかもしれません。
しかしそれは間違いです。
ヘッドボードがないからこそ頭側の壁面を自由に飾ることができあなただけのオリジナルなベッド周りを作り上げることができるのです。
ここでは壁面をおしゃれに活用するアイデアをいくつかご紹介します。
ファブリックパネルでアートなヘッドボードを作る
最も手軽におしゃれなヘッドボード感を演出できるのが「ファブリックパネル」です。
これは木製のパネルにお気に入りの布を張ったものでアートを飾るような感覚で壁に取り付けられます。
大きなサイズのファブリックパネルをベッドの頭上の壁に飾ればそれがまるでデザイン性の高いヘッドボードのように見えます。
北欧ブランドのテキスタイルなどを使えば一気にお部屋がモダンで洗練された雰囲気になります。
季節ごとに布を張り替えて模様替えを楽しむこともできます。
ファブリックパネルは市販されていますし自分でDIYすることも可能です。
好きな布と木製パネル(あるいは発泡スチロールの板でも可)タッカー(大きなホッチキスのような道具)があれば簡単に作れます。
これなら費用もあまりかかりません。
ファブリックパネルの良いところはクッション性があるため本物のヘッドボードのように背中をもたれることはできませんが頭を壁にぶつけた時の緩衝材代わりにもなることです。
また壁に直接もたれるよりも衛生的です。
壁紙が皮脂などで汚れるのを防いでくれます。
自分だけのオリジナルヘッドボードで寝室に個性と彩りを加えてみてはいかがでしょうか。
ウォールシェルフで自分だけの宮棚をDIY
ヘッドレスベッドのデメリットとしてよく挙げられるのがスマートフォンや目覚まし時計などを置く「宮棚」がないことです。
しかしこの問題も壁面を活用することで解決できます。
ベッドの頭上の壁に「ウォールシェルフ(壁付け棚)」を取り付けるのです。
これにより自分だけのオリジナルな宮棚を作ることができます。
ウォールシェルフは様々な長さや奥行きのものが市販されています。
ベッドの幅に合わせて長いものを一本取り付けても良いですし短いものを二つ三つ段違いに取り付けてもおしゃれです。
奥行きのあるシェルフを選べば本やアロマディフューザーなども置くことができます。
コンセントが近くにあればシェルフの上に延長コードを引いてきて充電ステーションにすることも可能です。
ただしウォールシェルフを取り付けるには壁にネジで穴を開ける必要があります。
賃貸住宅などで壁に穴を開けられない場合は「ディアウォール」や「ラブリコ」といった突っ張り式のDIYパーツを使うのがおすすめです。
これは床と天井に柱を突っ張らせてそこに棚を取り付ける仕組みなので壁を一切傷つけません。
これなら賃貸でも自由に棚を作ることができます。
ヘッドレスのシンプルさと宮棚の利便性。
この二つを良いとこ取りできるのがウォールシェルフの活用です。
クッションを壁に立てかけるホテルライクスタイル
ヘッドボードがなくても背中をもたれてくつろぎたい。
そんな願いを叶えるのが「クッション」をたくさん使う方法です。
これは海外のホテルなどでもよく見られるテクニックです。
大きめサイズのクッションを2つから3つ壁に立てかけるように置きます。
そうすればそれがソファの背もたれのような役割を果たし快適に読書や映画鑑賞を楽しめます。
この時一番後ろに置くクッションは「ユーロクッション」と呼ばれる60cm角以上の大きな正方形のものがおすすめです。
しっかりと背中を支えてくれます。
その手前に標準サイズのクッションやデザイン性のある小さなクッションを重ねていくと見た目にも奥行きが出て非常に豪華でおしゃれな印象になります。
クッションカバーの色や素材で遊べるのもこのスタイルの楽しいところです。
季節に合わせてカバーを変えれば手軽に寝室の雰囲気を変えられます。
ベルベットやファー素材を使えばゴージャスに。
リネンやコットンならナチュラルで爽やかな雰囲気になります。
ベッドリネンと色を合わせれば統一感が生まれます。
あえてアクセントカラーを使えばメリハリが出ます。
たくさんのクッションに埋もれるようにして過ごす時間は至福のひとときです。
ヘッドレスベッドだからこそできる自由なクッションコーディネートであなただけの理想のくつろぎ空間を演出してみてください。
シンプルを極めるヘッドレスの魅力と選び方
ヘッドレスベッドの魅力は空間を広く見せることだけではありません。
その無駄を削ぎ落とした究極のシンプルさそのものに多くの人が惹きつけられます。
ここではヘッドレスベッドが持つ本質的な魅力と購入する際の選び方のポイントについてお話しします。
ミニマリストに愛される究極のシンプルさ
必要最小限のもので豊かに暮らす「ミニマリスト」にとってヘッドレスベッドはまさに理想的な家具です。
ベッド本来の「眠る」という機能に特化し余計な装飾を一切排除したそのフォルムはミニマリズムの哲学そのものを体現しています。
ヘッドボードというパーツがないだけでベッドは主張の少ない軽やかな存在になります。
空間の中にすっと溶け込み他のインテリアの邪魔をしません。
物が少ないすっきりとした寝室を目指す方にとってこれ以上ない選択肢と言えるでしょう。
ヘッドレスベッドがある空間は静かで穏やかな空気が流れます。
視覚的なノイズが少ないため心が落ち着き思考がクリアになります。
一日の終わりに情報過多になった頭をリセットし純粋な眠りの世界へと入っていく。
そのための最高の舞台装置となってくれるのです。
またヘッドレスベッドは掃除がしやすいという実用的なメリットもあります。
ヘッドボード周りの複雑な形状の部分にホコリが溜まることがありません。
ベッド全体をさっと拭くだけで綺麗に保てます。
シンプルであることは美しいだけでなく日々の暮らしを楽にしてくれる。
この究極の機能美こそが多くのミニマリストやシンプルライフを愛する人々を魅了する理由なのです。
どんなインテリアにも馴染むデザインの普遍性
ヘッドレスベッドのシンプルなデザインは驚くほどどんなインテリアテイストにも自然に馴染みます。
これは非常に大きなメリットです。
例えばナチュラルな木の素材感を生かしたヘッドレスベッド。
これは人気の北欧スタイルや和モダンスタイルにぴったりです。
白いリネンと組み合わせれば爽やかな空間になります。
アイアンなどの金属製のヘッドレスベッドなら無骨でかっこいいインダストリアルスタイルやブルックリンスタイルにマッチします。
レザー張りのヘッドレスベッドならモダンで高級感のあるホテルライクな空間を演出できます。
このようにヘッドレスベッドはフレームの素材や色を変えるだけで様々な表情を見せます。
そして主張が少ない分周りの家具やファブリックの個性を引き立ててくれる名脇役にもなってくれます。
将来的にインテリアの好みが変わったとしてもヘッドレスベッドなら柔軟に対応できるでしょう。
寝具や壁面の飾りを変えるだけで全く新しい雰囲気に生まれ変わらせることができます。
流行に左右されない普遍的なデザイン。
それは家具を長く大切に使いたいと考える方にとって非常に重要なポイントです。
どんなスタイルも受け入れる懐の深さ。
これもヘッドレスベッドが持つ大きな魅力の一つです。
選ぶ際に確認したいフレームの高さと素材感
最後にヘッドレスベッドを選ぶ際に確認してほしい具体的なポイントを二つご紹介します。
まず一つ目は「フレームの高さ」です。
ヘッドレスベッドには床に直接置くようなフロアタイプから脚付きのスタンダードなタイプまで様々な高さのものがあります。
お部屋を最大限広く見せたいならフロアタイプやロータイプがおすすめです。
ベッド下の掃除のしやすさや立ち座りのしやすさを重視するならある程度の高さがある脚付きタイプが良いでしょう。
また収納付きのヘッドレスベッドもあります。
シンプルな見た目と収納力を両立したい方に最適です。
自分のライフスタイルや何を優先したいかを考えて最適な高さを選んでください。
二つ目のポイントは「素材感」です。
ヘッドレスベッドはデザインがシンプルな分フレームの素材感がそのままベッドの印象を決定づけます。
温かみのある空間にしたいなら天然木や木目調のフレームが良いでしょう。
モダンでシャープな印象にしたいならスチールやレザー調のものがおすすめです。
ファブリック張りのフレームなら優しく柔らかな雰囲気になります。
通販で購入する場合は実物を見られないため商品ページの写真をよく確認しましょう。
様々な角度から撮影した写真や素材の質感が分かるアップの写真が掲載されていると信頼できます。
この高さと素材感にこだわることでシンプルながらもあなたの個性が光る理想のヘッドレスベッドを見つけることができるはずです。
ヘッドレスのダブルベッドに関して店主の見解
シンプルだからこそ「基本性能」が重要。
二人で長く使える、頑丈なフレームの見極め方
ヘッドレスのダブルベッドフレーム。
その無駄を削ぎ落としたシンプルなデザインは、お部屋を広く見せる、非常に賢い選択です。
シンプルなデザインは、華美な装飾でごまかしが効かない分、その「作り」そのものの良し悪しが、ベッドの品質に直結します。
店主としての私の見解は、シンプルなフレームを選ぶ時こそ、そのベッドが、お二人の体を支えるという「基本性能」を、誠実に果たしているかどうかを、厳しい目で見極めるべきである、というものです。
ここでは、長く安心して使える、頑丈なフレームを見極めるための、3つの必須チェックポイントを解説します。
チェックポイント1:【健康】床板は「すのこ仕様」ですか?
日本の気候でベッドを使う上で、最も重要なポイントです。
人は、眠っている間にたくさんの汗をかきます。
二人で眠るダブルベッドでは、その量は単純に2倍。
その湿気の逃げ道を確保してくれるのが、床板の「すのこ」です。
もし、床板が隙間のない一枚板の「板張り」だと、マットレスの裏側にカビが発生する大きな原因となります。
私の見解では、すのこ仕様であることは、健康的な睡眠環境を定義するための、最低限の条件です。
チェックポイント2:【安全性】耐荷重は「200kg以上」ありますか?
耐荷重とは、そのベッドが静止した状態で何kgまでの重さに耐えられるかを示す、頑丈さの指標です。
安心して体を預けるために、必ず確認しましょう。
ダブルベッドの場合、大人二人の体重と、マットレスの重さを合わせた上で、さらに余裕を持つことが大切です。
具体的な目安として、静止耐荷重は最低でも200kg以上と記載のある製品を選ぶようにしてください。
この数値が、きしみ音の少なさや、長期的な耐久性の、客観的な証となります。
チェックポイント3:【耐久性】中央に「補強の脚」はありますか?
ダブルベッドは横幅が140cmあります。
この広い幅の中央部分は、マットレスと大人二人の重みが最も集中する、構造上の弱点となりやすい場所です。
品質の高いフレームには、必ず、ベッドの中央を支える
「中央脚(センターレッグ)」が付いています。
この一本の脚があるかないかで、ベッドの耐久性は全く異なります。
私の見解では、
中央脚のないダブルベッドフレームは、長期的な使用を前提とした設計とは言えません。
私の見解は、こうです。
「シンプル」とは「手抜き」ではありません。
無駄を削ぎ落とした上で、体を支えるという、ベッド本来の役割を、実直に、そして誠実に果たしていること。
それこそが、本当に価値のある、シンプルなベッドフレームなのです。
壁が汚れる?枕が落ちる?ヘッドレスの「悩み」を、快適な「長所」に変えるプロの技
ヘッドレスベッドを検討されるお客様から、必ずと言っていいほどいただく、二つのご質問があります。
それは、「ベッドの上でもたれかかった時、壁紙が汚れませんか?」そして、「寝ている間に、枕がベッドと壁のすき間に落ちませんか?」という、非常に現実的なお悩みです。
店主としての私の見解は、これらの「弱点」は、ほんの少しの工夫で「長所」にさえ変えることができる、というものです。
■対策1:【壁の汚れ・もたれ心地】背もたれクッションという名の「動くヘッドボード」
壁に直接もたれると、壁紙が皮脂で汚れたり、そもそも壁が硬くて痛かったりします。
この問題を、一挙に解決するのが、三角形や、長方形の、大きな「背もたれクッション(ボルスター)」です。
ベッドの上で寛ぎたい時だけ、壁と体の間にこのクッションを置けば、そこは、どんな高級ソファにも負けない、最高の寛ぎスペースに早変わり。
壁紙を保護し、快適な背もたれにもなる、まさに「動くヘッドボード」です。
使わない時は、片付けておけば、すっきりとしたミニマルな空間に元通り。
オンとオフを切り替えられる、非常に賢いアイテムです。
■対策2:【枕の落下】マットレスとフレームの「高さ」を最適化する
枕が落ちる最大の原因は、マットレスの高さに対して、フレームのフチが低すぎることです。
これを防ぐには、ヘッドレスでも、マットレスを置く部分の周りに、数センチの「フチ(ステージ)」があるデザインを選ぶのが有効です。
このわずかなフチが、マットレスのズレを物理的に防ぎ、枕の落下を軽減してくれます。
最も簡単な対策は、ベッドを壁にぴったりとつけて配置することです。
枕がベッドと壁の間に落ちる、という最大の悲劇は、物理的に起こりえなくなります。
■対策3:【小物の置き場所】「ウォールシェルフ」で、浮かせる宮棚をDIY
「スマートフォンやメガネを置く場所がない…」。
そんな悩みは、壁に取り付ける
「ウォールシェルフ(壁掛け棚)」で解決しましょう。
ベッドの頭上の、手が届きやすい高さに、小さな棚を一つ取り付けるだけ。
床にサイドテーブルを置く必要がないため、ヘッドレスベッドが持つ、足元の軽やかさや、掃除のしやすさを、一切損なうことがありません。
私の見解は、こうです。
ヘッドレスベッドは「未完成品」ではありません。
壁を含めた寝室全体を、自分の暮らしに合わせてカスタマイズできる「最高の素材」なのです。
二人で快適に眠るための寝具選び。
「揺れないマットレス」と「取り合わない掛け布団」という見解
ヘッドレスフレームという、最高の「舞台」を選んだら、次はその上で最高のパフォーマンスを演じる「主役(寝具)」を選ぶ番です。
特に「二人で使う」ダブルベッドなら、寝具選びこそが快適さの9割を決めると言っても過言ではありません。
ここでは、お二人の睡眠の質を最大限に高めるための、寝具選びの秘訣を伝授します。
秘訣1:マットレスは「揺れの伝わりにくさ」で選ぶ
お二人で眠る上での最大の敵は「揺れ」です。
パートナーが寝返りを打つたびにベッドが揺れ、目が覚めてしまう。
これでは、疲れが取れません。
- ボンネルコイルマットレス(連結式):多くの安価なベッドセットに採用されていますが、コイル全体が連結しているため、揺れが伝わりやすいという、二人で使う上での致命的な弱点があります。
- ポケットコイルマットレス(独立式):私どもが絶対的におすすめするのは、こちらです。
コイルが一つ一つ独立しているため、揺れがほとんど伝わりません。
お互いの動きを気にすることなく、それぞれが自分の眠りに集中できます。
私の見解では、お二人の穏やかな夜のために、「ポケットコイルマットレス」はもはや贅沢品ではなく、必需品です。
秘訣2:「掛け布団の取り合い」問題を、根本から解決する
ダブルベッド(幅140cm)で二人で寝るときの、永遠のテーマです。
一般的なダブル用掛け布団(幅190cm)では、両脇の余裕はわずか25cmしかなく、寝返りを打てば、すぐにすき間風が…。
【解決策】
- 方法A:ワンサイズ大きい「クイーンサイズ」の掛け布団を使う
掛け布団の幅が210cm程度になり、両脇の余裕が35cmずつに増えます。
この「プラス10cm」のゆとりが、快適さを大きく改善してくれます。
- 方法B:いっそ「シングルサイズ」の掛け布団を2枚使う
私の見解では、これが究極の解決策です。
「布団の取り合い」が、物理的に絶対に起こりえません。
「夫は暑がり、妻は寒がり」といった、お互いの体感温度の違いも、それぞれが好きな厚みの布団を選ぶことで、完全に解決できます。
私の最終的な見解は、こうです。
本当におすすめのヘッドレスダブルベッドとは、単体のフレームのことではありません。
それは、
頑丈なフレームを土台とし、揺れないマットレスを乗せ、そして、お二人の眠りのスタイルに合った掛け布団を組み合わせた、「睡眠システム全体」のことなのです。
店主のつぶやき 狭い部屋の救世主ヘッドレスダブルベッドのレイアウト術
・ダブルベッド
・ベッドフレーム
・ベッドサイズ
・ベッド
・狭い部屋の救世主ヘッドレスダブルベッドのレイアウト術
・運気が上がる寝室作り キングサイズベッドの風水レイアウト術