ローベッドについて店主が説明します。
一般的な名称ではないかもしれませんが、ローベッドと言うのは、低いベッドの事です。
定義から構造について見ていきましょう。
ローベッドとは
ベッドにはいろいろな種類がありますが、ローベッドという名前を聞いたことがあるでしょうか?
ローベッドとは、その名の通りシンプルに低いデザインのベッドの事です。
ベッドというのは、脚付きで、床板がチェアの座面程の高さにあるのですが、
ローベッドは、マットレスがフロアの高さにある脚の無い低いデザインのベッドです。
諸説あるのですが、ローベッドは日本で考えられたデザインのベッドといわれています。
部屋でも靴を履く生活をしている北欧等では発想出来ない形ですね。
いかにも日本の部屋で使われそうなタイプです。
畳の部屋にも、フローリングの部屋にも、似合っていますよね。おすすめです。
ローベッドとは
ローベッドとは、低い高さで作られたベッドのことです。
一般的に、マットレスの上端が地面から30cm〜40cm程度の高さになっています。
日本の寝具文化に合わせた設計で、和室や洋室にも合わせやすく、シンプルでミニマルなデザインが多く、おしゃれでスタイリッシュな印象があります。
また、セミダブルやダブルサイズなど、カップルで寝る人向けの大きなサイズもあるため、広い寝室や家族で寝る人にもおすすめです。
さらに、マットレスがずれにくいため、寝心地が安定しており、省スペースで収納スペースを確保できるものもあるため、小さなお部屋にもおすすめです。
定義
ローベッドとはどんなタイプを指すのか?ローベッドの定義は?
ローベッドは、低いデザインのフロアベッドなのですが、どの程度の低いベッドであればローベッドといえるのでしょうか?
マットレスを載せる床板の高さが、床のフロアから20cm程度までのベッドをローベッドと定義します。
厳密には、床板の高さがフロアから5cm程度までのデザインがローベッドかもしれませんが、
20cmの高さでも十分に低いのでこのようにしました。
高さの実感としてマットレスに腰かけた時にチェアの様に座れるかどうかも基準になります。
チェアに腰かけるよりも低く、立ち上がるときに力が必要な高さがローベッドとも言えます。
また、機能的な面でベッド下に収納の為の引出しが無い、と言うのもローベッドの定義となります。
短い脚が付いていて、床板の下に空間があっても、その空間が10cm以下の場合には、ローベッドとしています。
構造
ローベッドの構造には大きく3つのデザインがあります。
1つ目は、箱型デザインのローベッド。2つ目は箱型の上に床板を載せマットレスを載せたタイプ。
最後は、極めて低い脚が付いたタイプです。
箱型デザインのローベッドとは、どういう物か。

マットレスの周囲を木製フレームで囲うデザインのベッドです。
高さはローベッドの中でも一番低いタイプのベッドです。
マットレスは床に直接置くのではなく、床板を敷いてその上にマットレスを載せるタイプです。
床板が木製のすのこのベッドもあります。
マットレスの周囲を木製フレームで囲い、マットレスの下側にも床板があり、通気性が良くありません。
日本では通気性が良くないとカビの発生がデメリットになります。
通気性が悪い事が、箱型デザインローベッドの欠点ですね。
木製すのこの床板にする事で、通気性を改善出来る様になります。
ローベッドと木製すのこの組み合わせはおすすめです。
次のローベッドの構造は、上記の箱型のフレームの上に床板を載せ、その上にマットレスを載せるタイプです。

マットレスの下に少ないながらも空間があり、木製すのこの床板にする事でローベッドの弱点でもある通気性を確保しています。
木製すのこの下の空間にマットレスの湿気を逃がします。
通気性の確保とは言っても、木製フレームの外側と内側で換気が出来ないので限界があります。
ただ、ベッドの低さと木製すのこによる通気性を両立したこのタイプは、ローベッド選びの一つの解だと思います。
ローベッドで木製すのこを生かした数少ない少ない商品です。
3番目の構造は、短い脚が付いたタイプのローベッドです。

短い脚の付いたローベッドは、マットレスの横とベッドへの下の換気性も良いタイプです。
床板も木製すのこの商品が多く、ベッド下に物を置かなければ、換気性が万全です。
但し、ベッドのデザインの印象としてローベッドに見えないかもしれません。
普通の脚付きベッドに見えます。
実際に使用すると、床板の高さとマットレスの厚さを考慮すると、
低いチェアの座面程度の高さになる組み合わせも存在します。
見た目がローベッドに見えないベッドをローベッドに入れて良いのか悩みます。
でも、床板の高さが20cm以内なので、当店ではローベッドとみなします
木製のすのこのは丈夫でマットレスではなく、布団を使えるタイプもあります。
短い脚と、木製すのこ、敷布団が使えるベッドはおすすめです。
機能的な種類
ローベッドは、構造上床板が低い所にあるのでベッド下に収納が出来ません。
従って、ローベッドには収納ベッドと呼ばれるタイプのベッドはありません。
ベッドの機能としては、収納ベッド以外で、棚付き、コンセント付き、ステージタイプ、木製すのこタイプ、
照明付き、安いタイプ、木製天然木、高級、レザー、組立オプション付き、布団が使える等、ほとんどの種類のローベッドがあります。
少数派ですが、脚付きスタイルもあります。
好みの機能を組み合わせたローベッドはおすすめです。
サイズの種類
ローベッドのサイズの種類は、デザイン的な制限が少ないので、種類が多いです。
小さい方から見ていくと
セミシングル、シングル、セミダブル、ダブルと一般的なサイズがあります。
更に大きいサイズとして、
クイーンサイズ、キングサイズ、そして、キングサイズよりも大きなワイドキングサイズがあります。
ここでのワイドキングサイズは、「WK」と表記し、WK200の様に横幅の長さの数字を追加して記載します。
つまり、WK200は、横幅200cmのワイドキングサイズです。
更に大きいサイズとして、WK220、WK240、WK260、WK280、WK300というローベッドがあります。
ワイドキングサイズは、シングルやセミダブル、ダブルサイズを組み合わせて連結します。
ちなみに、キングサイズの横幅が180cmです。
ワイドキングサイズの事をファミリーサイズとか、連結ベッドとも呼びます。
また、長さの種類も豊富です。長さとはベッドの長手方向の全長の事を指します。
通常の長さは、マットレスの全長が、195cmです。
ローベッドには、ショート丈と呼ばれる短いサイズがあります。
ショート丈の短いローベッドは、マットレスの全長が180cmです。
フレームを加えても200cmよりも短くなります。
ロングタイプのローベッドもあります。
ロングタイプの場合、マットレスの全長が205cmと長いベッドです。
長身な男性もゆったりと眠る事が出来るサイズです。
このようにローベッドは、幅も長さも好きなサイズを選べるのでおすすめです。
ローベッドとは何か
ローベッドとは、マットレスを置くフレームが低い位置に設置されたベッドのことを指します。
一般的に、普通のベッドよりもフレームが低く、マットレスの高さが低いため、日本の住宅事情に合わせた設計となっています。
シンプルでモダンなデザインが多く、コンパクトでおしゃれなインテリアにも適しています。
ローベッドには、ヘッドレスデザインや短い脚付きタイプ、ヘッドボードに棚・ライト・コンセントが付いたタイプなど、さまざまな種類があります。
低い高さであるため、お年寄りにも優しいというメリットがあります。
すのこの床板付きもあります。
ローベッド まとめ
ローベッドとは、マットレスを低い位置に設置したシンプルでスタイリッシュなデザインのベッドです。
一般的に、フレームの高さが地面から30cm〜40cm程度で、脚がないか短い脚が付いています。
日本の住宅事情に適応し、和室や洋室にも合うデザインが特徴です。
通気性や収納スペースなどの点でいくつかのバリエーションがあり、木製すのこや短い脚の付いたタイプも選べます。
ローベッドは、コンパクトでおしゃれなインテリアにぴったりで、セミシングルからワイドキングサイズまで豊富なサイズが揃っています。
快適で安定した寝心地を提供し、省スペースやスタイル重視の方にもおすすめです。
店主の解説
ローベッド最大の魅力「開放感」とは?部屋を広く見せる、高さというサイズの魔法
「ローベッド」とは何か。その定義は、単に「床に直接置く、背の低いベッド」というだけではありません。17年以上、お客様の暮らしと向き合ってきた店主としての私の見解は、ローベッドとは、お部屋に「開放感」を、そして、あなたの心に「ゆとり」をもたらすための、最も効果的な空間設計のテクニックである、というものです。
■家具の重心を低くすることで、視線が上に抜ける
お部屋の広さや開放感は、天井の高さ、つまり「視線より上にある空間の広がり」によって大きく左右されます。一般的な高さのあるベッドを置くと、壁の中央付近までが家具で埋まってしまい、壁の見える面積が減るため、どうしても圧迫感が生まれます。
一方、ローベッドは、家具の重心を徹底的に低い位置に集めます。これにより、壁の上半分から天井にかけての「余白」が大きくなり、視線が上にすっと抜けるようになります。その結果、天井が高く感じられ、お部屋全体が驚くほど広々とした印象になるのです。これは、特に天井高が標準的な日本の住環境において、非常に有効なデザインの法則です。
■ものの高さを抑えることで、心理的な圧迫感を軽減する
同じ床面積を占める家具でも、背の高いタンスと、背の低いテレビボードとでは、お部屋に与える圧迫感は全く異なります。寝室の主役であるベッドだからこそ、その「高さ」を極限まで抑えることが、空間全体の印象を決定づける上で極めて重要になります。ローベッドは、その存在感を床に近い部分に留めることで、大きなサイズでありながら、空間に溶け込むように馴染みます。
また、床に近い生活は、私たち日本人が慣れ親しんだ「床座」の文化にも通じ、畳の部屋でくつろぐような、心理的な落ち着きとリラックス感をもたらしてくれます。
ローベッドを選ぶということは、単にコンパクトなベッドを選ぶ、ということではありません。それは、
限られた空間の価値を最大限に引き出し、「最高の贅沢(広さ)」と「最高の開放感(低さ)」という、二つの価値を同時に手に入れるための、最も賢明なインテリア術なのです。
デザインの成否を決める「マットレスの厚み」。私が推奨する、ローベッドの黄金バランス
せっかくお部屋を広く見せるために、スタイリッシュなローベッドを選んだのに「マットレスを乗せたら、思ったより高くなってしまった…」「ヘッドボードのデザインが隠れて、不格好に見える…」。これは、ローベッド選びで最も多くのお客様が陥ってしまう、非常にもったいない失敗例です。店主としての私の見解は、ローベッドのデザインの成否は、その上に乗せる「マットレスの厚み」で、ほぼ決まってしまう、というものです。
■なぜ「厚み」がそれほど重要なのか?
ローベッドのデザインは、フレームとマットレスが一体となって初めて完成します。
- 厚すぎるマットレスの弊害:例えば、フレームの床板の高さが10cmのローベッドに、厚さ30cmのラグジュアリーなマットレスを乗せたとします。すると、床からマットレス上面までの高さは40cmとなり、一般的な脚付きベッドと大差なくなってしまいます。これでは「低さ」という最大のメリットが失われ、ヘッドボードもマットレスに埋もれてしまい、アンバランスな印象になってしまいます。
- 薄すぎるマットレスの懸念:逆に、デザイン性を優先して敷布団や数センチの薄型マットレスを選ぶと、床板の硬さをダイレクトに感じてしまう「底付き感」が生じ、寝心地が損なわれる可能性があります。
■店主が推奨する「黄金の厚み」とは?
では、ローベッドのデザイン性を損なわず、かつ、快適な寝心地も確保できる、最適なマットレスの厚みとはどれくらいなのでしょうか。
17年以上の経験から、私、店主佐藤が推奨するのは、ズバリ「厚さ15cm〜20cm」の範囲です。厚くても25cm以内には抑えたいところです。
この厚みであれば、ローベッドの低さを十分に活かしつつ、ポケットコイルなどのスプリングの性能をしっかりと発揮させることができます。体圧分散性にも優れ、快適な睡眠を十分に得られる、まさに「デザイン」と「寝心地」を両立する“ゴールデンバランス”と言えるでしょう。
私の見解は、こうです。ローベッドを選ぶ際は、フレームのデザインだけでなく、必ず
「乗せるマットレスの厚み」までをセットで考え、最終的なベッドの高さをシミュレーションすること。それが、カタログの写真で見た、あの憧れのスタイリッシュな寝室を、ご自身の部屋で完璧に再現するための、最も重要な秘訣なのです。
最大の弱点「湿気・カビ」との付き合い方。私が「すのこ仕様」を必須と考える理由
ローベッドが持つ、デザイン上の最大の魅力、それは「床に近いこと」です。しかし、皮肉なことに、その最大の魅力は、実用面における最大の弱点、すなわち「湿気・カビのリスク」と、表裏一体の関係にあります。店主としての私の見解は、この弱点を正しく理解し、賢く対策することこそが、ローベッドと長く、快適に付き合っていくための、最も重要な知恵である、というものです。
■なぜ、ローベッドは湿気に弱いのか
理由はシンプルで、ベッドの底面が床に直接、あるいは、ごく近い距離で接しているため、空気の通り道が、ほとんどないからです。私たちは、寝ている間にたくさんの汗をかきます。その湿気はマットレスの底面に溜まりますが、その逃げ場がないと、マットレスの裏側は、カビやダニが繁殖するための、まさに理想的な温床となってしまいます。
■対策1:【絶対条件】床板は必ず「すのこ仕様」を選ぶ
この問題を解決するための、最も重要で、そして最低限の条件。それが、床板が「すのこ」仕様になっているベッドを選ぶことです。
私の見解では、高温多湿な日本の気候において、すのこ仕様でないローベッドを選ぶことは、お客様の健康と、高価なマットレスを、大きなリスクに晒す行為に等しいと考えます。すのこの隙間が、わずかながらも空気の通り道を確保し、湿気を外に逃がす助けとなります。
■対策2:【最高の習慣】定期的にマットレスを立て掛けて換気する
すのこ仕様を選んだ上で、さらに、最強のカビ予防策となるのが、この習慣です。
最低でも2週間に一度、できれば週に一度は、マットレスを壁などに立て掛け、ベッドとの接地面に風を通してあげてください。これにより、マットレス内部に溜まった湿気を、完全にリセットすることができます。
■対策3:【保険の一手】除湿シートを活用する
特に湿気が気になる梅雨の時期や、お部屋の風通しが悪い場合には、マットレスとすのこの間に、市販の「除湿シート」を一枚敷くのも大変効果的です。
私の見解は、こうです。ローベッドの湿気リスクは、欠陥ではありません。それは、そのベッドが持つ、
特別なデザインと付き合っていくための「個性」のようなものです。その個性を理解し、ほんの少しの手間を愛情としてかけてあげること。それが、人気のローベッドと、長く美しく付き合っていくための、何よりの秘訣なのです。
店主のつぶやき ローベッドとは 関連
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