こんにちは。
ベッド通販「眠り姫」店主の佐藤です。
理想のキングサイズベッドを見つけ、いよいよ購入へ。
その最終段階で、あなたの心は期待と興奮で満ちていることでしょう。
その「購入」ボタンを押す前に、どうか一度だけ、冷静になって立ち止まってください。
この最終確認を怠ったことで、後悔されるお客様を、私は17年以上の販売経験の中で数多く見てまいりました。
この記事は、そんな悲しい失敗を未然に防ぐための「最終チェックリスト」です。
あなたのベッド選びが、100%の満足と笑顔で終わるように、プロの視点から最後の確認をお手伝いします。
寝室の広さとベッドサイズの最終確認
頭の中のイメージだけでなく、実際の数字で確認する最終段階です。
「これくらいだろう」という感覚は禁物。
メジャーを使い、現実的なスペースを確認しましょう。
CHECK1 部屋の帖数だけでなく縦横の長さを測る
寝室の広さを確認する際、「8畳だからキングサイズも大丈夫だろう」というように「帖数」だけで判断するのは、実は非常に危険です。
なぜなら、同じ8畳の部屋でも、正方形に近い形なのか、長方形なのか、あるいは柱や梁の出っ張りがあるかによって、実際にベッドを置ける有効なスペースは大きく変わってくるからです。
最終確認として、必ずメジャーを使い、ベッドを設置したい場所の「縦の長さ」と「横の長さ」を、壁から壁まで正確に計測してください。
そして、その計測した寸法と、購入を検討しているキングサイズベッドの「組立後の外寸サイズ」(幅と長さ)を比較します。
ベッドの外寸は、商品ページに必ず記載されています。
キングサイズの幅は一般的に約180cmですが、デザインによってはそれ以上に広くなることもあります。
長さも、ヘッドボードの厚みによって210cmを超えるものも珍しくありません。
この実寸での比較を行い、ベッドが物理的にスペースに収まるかどうかを、最終的に確認してください。
この一手間が「思ったより大きくて、部屋がぎゅうぎゅうになってしまった」という失敗を防ぎます。
CHECK2 ドアや窓クローゼットの開閉スペースは十分か
ベッドが無事に部屋に収まったとしても、それで終わりではありません。
次に確認すべきは、ベッドを置いた状態で、部屋の「ドア」「窓」「クローゼットの扉」などが、問題なく開閉できるかという点です。
日々の生活の快適さを大きく左右する、非常に重要なチェックポイントです。
寝室のドアが、ベッドにぶつかることなく、90度以上スムーズに開くかどうかを確認します。
開閉角度が狭いと、部屋への出入りがしにくくなるだけでなく、大きな荷物を運び込む際にも不便です。
クローゼットの扉です。
観音開きの扉の場合は、扉がベッドに当たって全開にできなくならないか。
引き戸の場合でも、ベッドが近すぎると、クローゼットの前に立つスペースがなくなり、中の物の出し入れがしにくくなることがあります。
そして、窓も同様です。
掃き出し窓の前にベッドを置く場合は、カーテンの開け閉めや、ベランダへの出入りがスムーズにできるだけのスペースが確保されているかを確認しましょう。
これらの確認作業は、床にメジャーやマスキングテープなどを使い、購入予定のベッドのサイズを原寸大でマーキングしてみる「試し置き」を行うと、非常にイメージが湧きやすくなります。
CHECK3 ベッド周りの通路ウォークスぺースを確保する
快適で安全な寝室を保つためには、ベッドの周りに、人がスムーズに通れるだけの「通路(ウォークスペース)」を確保することが不可欠です。
この通路が狭すぎると、ベッドメイキングや掃除がしにくくなるだけでなく、夜中にトイレに起きる際などに、足元が暗くて危険です。
人がストレスなく通るために必要な通路幅は、最低でも50cmから60cmと言われています。
ベッドのサイドと壁の間や、ベッドの足元側のスペースは、この幅を確保できているかを確認してください。
ご夫婦二人でキングサイズベッドを使う場合、両サイドからベッドに入れるように、ベッドの両側に通路を確保するのが理想的なレイアウトです。
もし、部屋のスペースの都合で、片側を壁に付けて設置せざるを得ない場合でも、もう片方のサイドと、足元側には、必ず50cm以上の通路を確保するように計画しましょう。
これも、先ほどの「試し置き」で、ベッドのサイズを床にマーキングした上で、その周りを実際に歩いてみることで、リアルな感覚を掴むことができます。
「これなら通れる」ではなく「これなら余裕を持って快適に通れる」と感じられるかどうか。
それが、判断の基準です。
搬入経路は実際にメジャーで測定したか
どんなに素晴らしいベッドを選んでも、お部屋まで届けられなければ、それはただの大きな箱です。
搬入のトラブルは、金銭的にも精神的にも、最もダメージの大きい失敗です。
最後の、そして最も重要な確認作業です。
CHECK4 玄関から寝室までの全てのドアと通路を計測
「うちは広いから大丈夫」という過信は禁物です。
必ずメジャーを手に、玄関のドアから、寝室のドアまで、ベッドの梱包が通過する全てのルートを、ご自身の足で歩き、ご自身の目で確認しながら、実際に計測してください。
チェックすべきは、全ての「ドアの幅と高さ」、そして「廊下の最も狭い部分の幅」です。
この時、ドアノブや手すりといった、壁から出っ張っている障害物も考慮に入れ、実際に通れる「有効幅」を測ることが重要です。
廊下に直角の曲がり角(L字クランク)がある場合は、そこが最大の難所となります。
梱包されたベッドのパーツ(特にヘッドボード)を、立てたり斜めにしたりしながら、曲がりきれるかどうかを、慎重にシミュレーションする必要があります。
イメージが湧きにくい場合は、段ボールなどで、購入予定のベッドの最大梱包サイズに近い大きさの模型を作ってみて、実際に通してみるのが、最も確実な方法です。
CHECK5 階段やエレベーターの難所をクリアできるか
2階以上の寝室に搬入する場合は、階段やエレベーターが、次の大きな関門となります。
階段の場合は「階段の幅」「天井の高さ」、そして、方向転換をする「踊り場のスペース(幅、奥行き、天井高)」を計測します。
らせん階段や、途中で急に折れ曲がるような特殊な形状の階段は、搬入が非常に困難になるため、特に注意深い確認が必要です。
マンションの場合は、エレベーターの「扉の開口部の幅と高さ」、そして「内部の幅、奥行き、高さ」を計測します。
この時、内部の「対角線の長さ」も測っておくと、長いパーツを斜めにして入れられるかどうかの判断材料になります。
エレベーター内の手すりや操作盤の出っ張りも忘れずに考慮してください。
これらの計測結果と、次に確認する「梱包サイズ」を照らし合わせることで、搬入の可否を、高い精度で判断することができます。
CHECK6 商品ページの梱包サイズを必ず確認したか
搬入経路の計測と、セットで必ず行わなければならないのが、購入予定のベッドの「梱包サイズ」の確認です。
確認すべきは、ベッドが完成した時のサイズではなく、箱に入った状態のサイズである、ということを、改めて肝に銘じてください。
通常、キングサイズベッドは、複数の箱に分かれて配送されます。
商品ページの下の方にある、スペック表や仕様欄に、それぞれの箱の「幅 x 奥行き x 高さ」が、必ず記載されています。
この中で「最も大きいサイズの箱」が、搬入経路を無事に通過できるかどうかが、すべての鍵を握ります。
ヘッドボードの梱包は、幅も長さも大きくなる傾向があるため、要注意です。
この最大梱包サイズの数値をメモし、先ほど計測した、ご自宅の搬入経路の最も狭い箇所の寸法と比較してください。
もし、少しでも不安を感じる場合は、迷わず「分割・連結タイプ」のベッドを選ぶことを強くお勧めします。
分割タイプであれば、一つひとつの梱包が小さくなるため、搬入不可のリスクを、ほぼゼロにすることができます。
あなたに必要な収納力とフレームの種類
ベッドは、寝るだけの場所ではありません。
寝室の収納問題を解決し、空間をすっきりと見せるための、最も重要な家具でもあります。
あなたの暮らしに、本当に必要なフレームの種類を、最後にもう一度考えてみましょう。
CHECK7 寝室にどれだけの収納が必要か把握しているか
ご自身の持ち物の量を、客観的に把握することから始めましょう。
寝室に、どれくらいの収納スペースが、本当に必要でしょうか。
オフシーズンの衣類、来客用の布団、スーツケース、趣味の道具など、現在、クローゼットや押し入れに収まりきらず、置き場所に困っているものはありませんか。
あるいは、これから家族が増える計画があり、将来的に物が増えることが予想されますか。
これらの「収納ニーズ」を明確にすることで、あなたに最適なベッドフレームの種類が見えてきます。
もし、寝室に十分なクローゼットがあり、ベッドに収納機能を求める必要がないのであれば、デザイン性を重視した、脚付きのベッドや、シンプルなローベッドが選択肢になります。
少しでも収納に不安があるのであれば、ベッド下のデッドスペースを有効活用できる、収納付きのベッドを積極的に検討すべきです。
CHECK8 収納力を最大化するチェストベッドという選択
もし、あなたの答えが「寝室の収納力は、いくらあっても足りない」なのであれば、選ぶべきは「チェストベッド」一択です。
チェストベッドは、ベッド下が、大きさの異なる複数の引き出しと、長物収納スペースで、隙間なく構成された、まさに「収納の王様」とも言えるベッドです。
その収納力は、一般的な整理タンス一台分、あるいはそれ以上に匹敵します。
寝室に余計な収納家具を置く必要がなくなり、空間を最大限に広く、すっきりと使うことができます。
ヘッドボードがない「ヘッドレスタイプ」のチェストベッドを選べば、省スペース効果と、大容量収納という、二つの大きなメリットを同時に手に入れることができます。
手狭な日本の住宅事情において、最も賢明で、合理的な選択の一つと言えるでしょう。
CHECK9 開放感を重視するなら脚付きやロータイプ
もし、あなたにとって、収納力よりも、寝室の「開放感」や「デザイン性」が最優先事項であるならば、「脚付き(レッグタイプ)」や「ロータイプ」のベッドが最適です。
脚付きのベッドは、床との間に空間ができるため、視線が抜け、キングサイズでも圧迫感が少なく、軽やかな印象を与えます。
ベッド下の掃除がしやすいという、衛生面のメリットもあります。
ベッド全体の高さを低く抑えたローベッドやフロアベッドは、天井までの空間を広く見せ、寝室に落ち着きと安定感をもたらします。
これらの非収納タイプのベッドを選ぶ場合は、寝室に、ベッド以外の収納家具(チェストやクローゼット)を置くための十分なスペースが確保できるか、という点を、必ずセットで考える必要があります。
マットレスの寝心地と保証期間の確認
あなたの睡眠の質、そして健康に、最も直接的に影響する「マットレス」についての最終確認です。
そして、長く安心して使うための「保証」についても、見落としがないかチェックしましょう。
CHECK10 二人の好みの硬さと体格差を考慮したか
キングサイズベッドを、ご夫婦二人で使う場合、マットレス選びで最も重要なのが、お互いの「好みの硬さ」と「体格差」を、いかにして両立させるか、という点です。
体格の良いご主人は硬めが好き、華奢な奥様は柔らかめが好き、といったように、好みが正反対であるケースも少なくありません。
この場合、どちらか一方が我慢をすると、体に合わない寝具を使い続けることになり、腰痛や肩こりの原因となります。
この問題を解決するための最も良い方法は、キングサイズ用のフレームの上に、シングルサイズとセミシングルサイズなど「硬さの異なるマットレスを二枚並べる」ことです。
お互いが、一切の妥協をすることなく、自分に最適な寝心地を選ぶことができます。
もし、一枚の一体型マットレスを選ぶ場合は、できるだけ幅広い体型の人に合いやすい、適度な反発力を持つ、高品質なマットレスを選ぶことが重要です。
CHECK11 横揺れの少なさなど二人で寝る快適性は十分か
二人で寝る際の、もう一つの大きなストレスが、パートナーの「寝返りによる振動(横揺れ)」です。
この振動が原因で、夜中に目が覚めてしまう、という悩みは非常に多く聞かれます。
この問題を解決するためには、マットレスの内部構造が「ポケットコイル」のものを選ぶのが、最も効果的です。
ポケットコイルは、一つひとつのスプリングが独立しているため、振動が隣に伝わりにくく、お互いの眠りを妨げません。
逆に、全てのバネが連結されている「ボンネルコイル」は、揺れが伝わりやすいため、振動に敏感な方にはあまりお勧めできません。
バネを使わない「高反発ウレタン」などのノンコイルマットレスも、振動吸収性に優れています。
お二人の安眠のために、この「横揺れの少なさ」は、必ずチェックすべき項目です。
CHECK12 メーカー保証の期間と内容を理解したか
マットレスは、決して安い買い物ではありません。
だからこそ、長く安心して使えるように、メーカーの「保証」が付いているかどうか、そして、その「期間」と「内容」を、購入前に必ず確認してください。
高品質なマットレスには、1年から、長いものでは10年以上の保証が付いています。
この保証期間が、一つの品質の目安にもなります。
保証の対象となるのは、通常の使用範囲における、マットレスの明らかな「へたり(凹み)」や、スプリングの破損などです。
保証規定には「〇〇cm以上の凹みが生じた場合」といったように、具体的な基準が定められていますので、その内容をよく読んで理解しておきましょう。
保証を受ける際に、購入の証明となる「保証書」や「納品書」は、絶対に紛失しないように、大切に保管しておく必要があります。
この保証の有無と内容が、そのメーカーの、自社製品に対する自信と、顧客に対する誠実さの表れでもあるのです。
店主のつぶやき キングサイズベッド購入で失敗しない為のチェックリスト完全版
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