梅雨の時期や夏場なんだか寝室がジメジメする。
そんな経験はありませんか。
ベッド通販「眠り姫」店主の佐藤です。
高温多湿の日本では寝室の湿気対策は快眠と健康のための最重要課題です。
湿気は不快なだけでなくカビを発生させ健康を脅かす原因にもなります。
このコラムではそのカビ対策の最強の味方「すのこベッド」の魅力と効果を徹底的に解説します。
寝室の湿気がもたらす健康への悪影響とは
寝室のジメジメは単に不快なだけではありません。
それは私たちの健康を静かに脅かす危険信号です。
特に密閉されがちな現代の住宅では湿気がこもりやすく様々な問題を引き起こします。
ここでは湿気がもたらす具体的な健康への悪影響について詳しく見ていきましょう。
カビの胞子が引き起こすアレルギーや喘息
湿度の高い環境が最も好むもの。
それは「カビ」です。
カビは見た目が不衛生なだけでなく目に見えない胞子を空気中に大量に放出します。
私たちが寝ている間この胞子を吸い込んでしまうと様々なアレルギー症状を引き起こす原因となります。
代表的なのがアレルギー性鼻炎です。
くしゃみ鼻水鼻づまりといった症状が朝起きた時に特にひどい場合寝室のカビが原因かもしれません。
また気管支喘息を誘発したり悪化させたりすることもあります。
カビの胞子は非常に小さく気管支の奥深くまで入り込み炎症を引き起こすのです。
さらにアトピー性皮膚炎の悪化要因になることも指摘されています。
特に体の抵抗力が弱い小さなお子様やお年寄りはカビの影響をより受けやすいです。
家族の健康を守るためには寝室のカビ対策が不可欠です。
カビは一度発生すると完全に取り除くのは非常に困難です。
だからこそカビが発生しにくい環境を初めから作ることが何よりも大切なのです。
寝具は私たちの肌や呼吸器に最も近い存在。
その寝具がカビの温床になっているとしたら。
考えるだけでも恐ろしいことです。
睡眠の質を低下させる不快感と寝苦しさ
湿気がもたらすもう一つの大きな問題は「睡眠の質の低下」です。
湿度が高いと汗が蒸発しにくくなります。
そのため体温調節がうまく機能せず体に熱がこもり寝苦しさを感じます。
寝ている間に何度も目が覚めたり朝起きても疲れが取れていなかったりするのはこの寝苦しさが原因かもしれません。
また布団やマットレスが湿気を吸ってジトっとした感触になるのも不快です。
清潔でサラリとした寝具で眠るのと湿っぽく重い寝具で眠るのとではリラックスの度合いが全く異なります。
この不快感が精神的なストレスとなり深い眠りを妨げるのです。
質の低い睡眠が続くと日中の集中力やパフォーマンスが低下するだけでなく長期的には免疫力の低下や生活習慣病のリスクを高めることにもつながります。
つまり寝室の湿度は単なる快適性の問題ではなく心身の健康を維持するための重要な要素なのです。
特に二人で眠るダブルベッドでは二人分の汗と体温でベッド周りの湿度はさらに上昇します。
パートナーの寝苦しさが伝わってきてお互いの眠りを妨げてしまうこともあります。
カラッとした快適な睡眠環境を整えること。
それが二人にとって最高の健康投資と言えるでしょう。
大切なマットレスや寝具へのダメージ
湿気は私たちの健康だけでなく大切なマットレスや寝具にも深刻なダメージを与えます。
高価なマットレスを購入しても湿気対策を怠ればその寿命は大きく縮んでしまいます。
マットレスの内部に湿気がこもるとカビが発生します。
一度内部に発生したカビを完全に取り除くことはほぼ不可能です。
カビは不衛生であるだけでなくウレタンなどの素材を劣化させマットレスの弾力性やサポート力を失わせてしまいます。
結果として寝心地が悪化し腰痛などの原因にもなります。
また湿気は金属製のスプリングを錆びさせる原因にもなります。
スプリングが錆びると耐久性が落ちるだけでなくきしみ音が発生し安眠を妨げます。
羽毛布団や羊毛布団といった動物性の素材は湿気を吸いやすい性質があります。
湿気を含んだ布団は重くなり保温性も低下してしまいます。
本来のふっくらとした感触も失われてしまいます。
このように湿気は寝具本来の性能を損ない高価な寝具を台無しにしてしまうのです。
適切な湿気対策を行うことは寝具を長持ちさせその性能を最大限に引き出すためにも不可欠です。
お気に入りの寝具に長く快適に眠り続けるためにもベッドフレーム選びの段階から湿気対策を真剣に考える必要があります。
すのこベッドフレームがカビに強い科学的な理由
ではなぜ「すのこベッド」がカビ対策の最強の味方なのでしょうか。
その理由は非常にシンプルかつ科学的です。
ここではすのこベッドが湿気に強いメカニズムを分かりやすく解説します。
この仕組みを理解すれば日本の寝室にすのこベッドがいかに適しているかをご納得いただけるはずです。
人は寝ている間にコップ一杯の汗をかくという事実
すのこの重要性を理解するための大前提。
それは「人は睡眠中に大量の汗をかく」という事実です。
個人差はありますが成人では一晩に約200mlつまりコップ一杯分もの汗をかくと言われています。
夏場や体調によってはそれ以上になることもあります。
この汗は体温調節のためにかく生理現象です。
そしてこの汗から出る水分(湿気)は一体どこへ行くのでしょうか。
その多くはパジャマやシーツを通り抜けマットレスへと吸収されていきます。
そしてマットレスに吸収された湿気は重力に従って下へ下へと移動します。
最終的にマットレスの底面とそれを支えるベッドの床板の間に溜まることになります。
もしこの床板の通気性が悪かったらどうなるでしょう。
湿気の逃げ場がなくなりマットレスの底面は常に湿った状態になります。
これはカビにとって最高の繁殖環境です。
「温度」「湿度」「栄養(ホコリなど)」というカビの発生条件が全て揃ってしまうのです。
特にダブルベッドでは二人分の汗、約400mlもの水分が毎晩マットレスに供給されることになります。
これは500mlのペットボトルに迫る量です。
この事実をまず認識することが湿気対策の重要性を理解する上で不可欠です。
空気の通り道を作るすのこの圧倒的な通気性
ここで登場するのが「すのこ」です。
すのこはご存知の通り板と板の間に隙間がある形状をしています。
この隙間こそが湿気問題を解決する鍵です。
ベッドの床板がすのこ仕様になっていることでマットレスの底面と床との間に無数の「空気の通り道」が生まれます。
睡眠中にマットレスから放出された湿気はこの空気の通り道を通って下へと抜け効率よく発散されます。
空気が常に流動するため湿気が一箇所に滞留することがありません。
これは一枚板の床板(床板タイプ)とは比べ物にならない圧倒的な通気性です。
一枚板の床板では湿気の逃げ場がほとんどなくマットレスとの間で密閉状態になりがちです。
これではカビが発生してくださいと言っているようなものです。
すのこベッドはマットレスを常に呼吸させてあげるための装置と考えることができます。
マットレスが呼吸できれば内部に湿気がこもることがなくカビの発生を強力に抑制できます。
このシンプルな構造こそが日本の高温多湿な気候の中で古くから押入れの床などにも使われてきた先人の知恵なのです。
科学的にも非常に理にかなったこの構造がすのこベッドがカビに強い最大の理由です。
マットレスを湿気から守る床板の重要性
ベッドフレームを選ぶ時多くの方はデザインやヘッドボードの機能に注目します。
しかし寝心地やマットレスの寿命に最も大きな影響を与えるのは実はマットレスを直接支える「床板」なのです。
その中でもすのこ床板はマットレスの性能を維持し長持ちさせる上で非常に重要な役割を果たします。
マットレスは内部に多くの空気層を含む構造になっています。
この空気層がクッションとなり快適な寝心地を生み出します。
しかし湿気がこもるとこの空気層が水分で満たされ本来の弾力性が失われてしまいます。
またカビの発生は素材の劣化を早めます。
すのこ床板はマットレスを湿気から守ることでこうした性能の低下や劣化を防ぎます。
つまりすのこベッドを選ぶことはマットレスへの投資を無駄にしないための賢明な選択でもあるのです。
またすのこ床板はマットレスと床の間の温度上昇を抑える効果もあります。
夏場の寝苦しい夜でもベッド下の空気の流れが熱を逃がし快適な睡眠をサポートします。
このようにすのこ床板は単にマットレスを支える板ではありません。
マットレスの性能を最大限に引き出し衛生的に長持ちさせるための重要なパートナーです。
ベッドフレーム選びではぜひこの床板の種類に注目してみてください。
桐すのこと杉すのこ 湿気対策に優れるのはどっち
すのこベッドに使われる木材にも様々な種類があります。
中でも代表的なのが「桐(きり)」と「杉(すぎ)」です。
どちらも湿気対策に優れた木材ですがその性質には違いがあります。
ここではそれぞれの特徴を比較しどちらがあなたにとって最適かを選ぶためのヒントをお伝えします。
驚異の調湿効果を持つ桐すのこの実力
湿気対策において最強の木材を挙げるとするならばそれは間違いなく「桐」でしょう。
桐は古くから高級な和箪笥の材料として使われてきました。
それは桐が持つ驚異的な「調湿効果」のためです。
桐の木材は内部に微細な空洞が多く含まれておりスポンジのような構造をしています。
そのため湿度が高い時には空気中の水分を吸収し逆に空気が乾燥している時には内部に蓄えた水分を放出します。
これにより周囲の湿度を一定に保とうとする働きがあるのです。
この性質をベッドのすのこに使うとまさに理想的な調湿効果を発揮します。
マットレスから放出された湿気を桐のすのこが吸収しベッド下の湿度上昇を抑えます。
そして部屋の空気が乾燥している時にその湿気を放出しマットレスが過度に乾燥するのも防ぎます。
まさに天然の除湿機であり加湿器でもあるのです。
また桐は日本の木材の中で最も軽いと言われています。
そのためベッドフレーム全体の重量が軽くなり模様替えや掃除の際の移動が楽になるというメリットもあります。
さらに桐にはタンニンやセサミンといった防虫成分が含まれておりダニなどがつきにくいという嬉しい特徴もあります。
価格は杉などの他の木材に比べて高価になりますがその性能は価格以上の価値があると言えるでしょう。
最高の湿気対策を求めるなら桐すのこが最良の選択です。
香りにも癒される杉すのこの特徴
「杉」も日本の気候に適した優れた木材でありすのこベッドによく使われる素材です。
杉の最も大きな特徴はその独特の爽やかな香りです。
この香りにはフィトンチッドと呼ばれる成分が含まれておりリラックス効果や鎮静効果があると言われています。
寝室がまるで森の中にいるような清々しい香りに包まれ心地よい眠りへと誘ってくれます。
湿気対策の面でも杉は優れた性能を持っています。
桐ほどではありませんが杉も調湿性があり湿気を吸ったり吐いたりする能力を持っています。
また杉の香り成分には抗菌作用や防ダニ効果があることも知られています。
カビやダニの発生を抑制し寝室を衛生的に保つのに役立ちます。
耐久性の面では杉は桐に比べて少し柔らかいため傷がつきやすいという側面はあります。
しかしすのこ板として十分な厚みがあれば強度的な問題はありません。
そして何より杉の魅力はコストパフォーマンスの高さです。
桐に比べて安価で手に入りやすいため多くのすのこベッドで採用されています。
香りによるリラックス効果を重視したい方。
そしてコストを抑えつつもしっかりとした湿気対策をしたい方。
そんな方には杉のすのこベッドがおすすめです。
日本で古くから建材として愛されてきた杉の木の力を寝室に取り入れてみてはいかがでしょうか。
コストと性能で考えるあなたに最適な選択
では桐と杉どちらを選べば良いのでしょうか。
最終的な選択はあなたの価値観や予算によって決まります。
とにかく最高の性能を求め予算にはある程度余裕があるという方。
あるいは寝室が北側にあって湿気が特に気になるという方やアレルギー体質でカビやダニに敏感な方。
そんな方には間違いなく「桐すのこ」をおすすめします。
その優れた調湿性能と防虫効果は価格に見合うだけの快適さと安心感をもたらしてくれるでしょう。
一方でコストを重視しつつも木の温もりや香りを楽しみたいという方。
そこまで極端な湿気には悩まされていないけれど基本的なカビ対策はしっかりしておきたいという方。
そんな方には「杉すのこ」が非常にバランスの取れた良い選択となります。
杉の香りがもたらすリラックス効果は桐にはない大きな魅力です。
またパイン材(松)のすのこも安価で人気がありますが湿気対策という点では桐や杉に一歩譲ります。
もし選択肢に桐杉パインがあるならば湿気対策を優先するなら桐か杉を選ぶのが賢明です。
性能の桐か香りとコストの杉か。
それぞれのメリットをよく比較検討しご自身の寝室環境とライフスタイルに合った最適なすのこを選んでください。
どちらを選んでも一枚板の床板に比べれば格段に快適な睡眠環境が手に入ることは間違いありません。
すのこベッドの効果を最大化する日々の簡単なお手入れ
すのこベッドはカビに強い構造ですがその効果を最大限に引き出し長く快適に使い続けるためには日々のちょっとしたお手入れが大切です。
難しいことは何もありません。
誰でも簡単にできる習慣であなたの睡眠環境はさらに向上します。
掛け布団をめくっておくだけの簡単習慣
今日からすぐに始められる最も簡単で効果的なお手入れ。
それは「朝起きたら掛け布団をめくっておく」ことです。
多くの方は朝起きるとすぐにベッドメイクをして綺麗に整えてしまうかもしれません。
しかしこれは湿気対策の観点からは逆効果です。
寝ている間にかいた汗の湿気はマットレスや掛け布団にまだ残っています。
すぐにベッドメイクをしてしまうとこの湿気を布団の中に閉じ込めてしまうことになるのです。
これではせっかくのすのこベッドの通気性も半減してしまいます。
そうではなく朝起きたらまず掛け布団を足元側に半分ほどめくり上げておきましょう。
これによりマットレスの表面が外気に触れ湿気を効率よく発散させることができます。
理想を言えば掛け布団を椅子などにかけて完全にマットレスから離してしまうのがベストです。
この状態で1時間ほど放置しておくだけでマットレスはかなり乾燥します。
出かける前にベッドメイクをする習慣をつければ帰宅した時にはサラリとした気持ちの良いベッドがあなたを迎えてくれます。
たったこれだけの習慣です。
しかしこれを毎日続けるかどうかでマットレスの状態は大きく変わってきます。
ぜひ今日から実践してみてください。
週に一度のマットレス陰干しでさらに効果アップ
毎日の掛け布団めくりに加えて週に一度のスペシャルケアとして「マットレスの陰干し」を取り入れるとさらに効果的です。
これはマットレスをベッドフレームから降ろし壁などに立てかけて風を通すことです。
これによりマットレスの底面や側面に溜まった湿気を一気に解放することができます。
すのこベッドを使っていてもどうしてもマットレスの底面は空気が滞留しがちです。
定期的にこうして空気に晒してあげることでカビの発生リスクを限りなくゼロに近づけることができます。
時間は30分から1時間程度で十分です。
直射日光に当てるとウレタンなどの素材が劣化してしまう可能性があるため必ず室内の風通しの良い場所で「陰干し」するのがポイントです。
窓を開けて換気をしながら行うとより効果的です。
ダブルサイズのマットレスは重くて大きいので一人で運ぶのは大変です。
ぜひ二人で協力して行ってください。
この陰干しをするタイミングでシーツやベッドパッドも一緒に洗濯すれば寝具全体をリフレッシュできます。
毎週行うのが理想ですが難しい場合は月に一度でも構いません。
定期的にマットレスを解放してあげるという意識を持つことが大切です。
定期的なすのこ自体の掃除とメンテナンス
マットレスのお手入れと同時にそれを支えるすのこ自体も定期的に掃除してあげましょう。
マットレスを陰干しする際にすのこも一緒にメンテナンスするのが効率的です。
すのこの上には意外とホコリが溜まっています。
このホコリはカビの栄養源にもなります。
乾いた布や掃除機のブラシノズルなどを使ってすのこの板の上や隙間のホコリを丁寧に取り除きましょう。
もしすのこに黒い点々のようなものを見つけたらそれは初期段階のカビかもしれません。
その場合は消毒用のエタノールを布に含ませて固く絞りカビの部分を拭き取ります。
その後しっかりと乾燥させてください。
また長年使っているとすのこを固定しているネジが緩んでくることがあります。
きしみ音の原因にもなりますので半年に一度くらいはネジの増し締めを行うと良いでしょう。
すのこがロール式や折りたたみ式の場合は定期的に折りたたんで床との接地面も掃除するとより清潔です。
このようにすのこ自体を綺麗に保つことで通気性が維持されカビの発生を元から断つことができます。
大切なマットレスを支えてくれている縁の下の力持ちであるすのこ。
そのすのこにも感謝の気持ちを込めて定期的にお手入れをしてあげてください。
店主のつぶやき ダブルベッドのカビ対策はすのこが最強!湿気知らずの快眠術
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