こんにちは ベッド通販「眠り姫」店主の佐藤です
17年以上ベッドをご案内する中で「ショートベッドは省スペースで魅力的なんだけど
実際のところ寝心地はどうなの」というご質問を数えきれないほど頂いてきました
「長さ180cmでは窮屈ではないか」「ぐっすり眠れるのか」
そのご不安はもっともです
しかし結論から申し上げます
正しいマットレス選びさえすればショートベッドの寝心地は全く問題ありません
むしろご自身の体格に合ったベッドを選ぶことで
これまでにないほどの快眠を手に入れることさえ可能なのです
この記事ではショートベッドで最高の寝心地を実現するための秘訣を
私の知識と経験のすべてを懸けてお伝えします
180cmでも快適に眠れる 高品質マットレスの条件
ショートベッドの寝心地はマットレスの品質そのものにかかっています
長さが短いからといって品質に妥協は禁物です
むしろ限られたスペースで最高の睡眠を得るために
マットレスが満たすべき重要な条件をしっかり理解しましょう
理想の寝姿勢を保つ体圧分散性
快眠できるマットレスの絶対条件 それは「優れた体圧分散性」です
体圧分散とは身体にかかる圧力を均等に分散させる能力のこと
私たちが立っている時と同じように背骨が自然なS字カーブを描く寝姿勢を
キープするために不可欠な性能なのです
もし体圧分散性が低いマットレスで寝るとどうなるでしょう
身体の重い部分である腰やお尻に圧力が集中してしまいます
するとその部分の血行が悪くなり腰痛や肩こりの大きな原因となります
また身体が圧迫される不快感から無意識に寝返りの回数が増え
熟睡を妨げることにもつながります
ではどのようなマットレスが体圧分散性に優れているのでしょうか
その代表格が「ポケットコイルマットレス」です
ポケットコイルは一つ一つのコイルスプリングが独立した袋に入っている構造です
そのため身体のラインに合わせてそれぞれのコイルが沈み込み
凹凸のある身体を「点」で支えることができます
これにより重い腰はしっかり沈み軽い頭や足は浅く沈むため
理想的な寝姿勢が保たれ圧力が一点に集中するのを防ぎます
これはショートベッドであっても全く同じ原理です
長さが180cmでもマットレス自体の構造がしっかりしていれば
体圧分散性は損なわれません
むしろ自分の身体に合っていない大きなベッドで寝るよりも
高品質なショート丈マットレスで寝る方が
はるかに快適な睡眠を得られるのです
マットレスを選ぶ際はカタログのスペックだけでなく
この体圧分散性という観点を最も重要視してください
あなたの身体を夜通し支え続ける大切なパートナーだからこそ
その性能には徹底的にこだわるべきです
スムーズな寝返りをサポートする適度な反発力
私たちは一晩のうちに20回から30回ほど寝返りを打つと言われています
この寝返りは実は快眠に欠かせない非常に重要な生理現象なのです
同じ姿勢で眠り続けると身体の同じ部分が圧迫され続け血行が悪くなります
寝返りを打つことでその圧迫を解放し血液の循環を促しているのです
また布団の中の温度や湿度を調節する役割も担っています
この大切な寝返りを妨げないこと
これが高品質なマットレスの第二の条件「適度な反発力」です
例えば柔らかすぎるマットレスを想像してみてください
身体が深く沈み込みすぎてハンモックのような状態になります
これでは寝返りを打つ際に余計な力が必要となり
スムーズな寝返りができません
結果として寝苦しさを感じたり夜中に目が覚めたりする原因になります
逆に硬すぎるマットレスでは身体との間に隙間ができてしまい
肩や腰などの出っ張った部分だけで身体を支えることになります
これでは体圧分散がうまくできず快適な寝心地は得られません
理想的なのは身体が沈み込みすぎず
かつ寝返りを打とうとした時にマットレスが軽く押し返してくれるような
適度な反発力を持つものです
ポケットコイルマットレスや高反発ウレタンフォームを使用したマットレスは
この点で非常に優れています
マットレスが身体の動きにスムーズに追従し
最小限の力で自然な寝返りをサポートしてくれます
ショートベッドはスペースが限られているからこそ
ベッドの上での動きやすさつまり寝返りのしやすさがより重要になります
窮屈さを感じるどころかむしろ適度な反発力のおかげで
コンパクトな空間でも自由に身体を動かせ
朝までぐっすり眠ることができるのです
寝心地をチェックする際はただ横になるだけでなく
実際に寝返りが打ちやすいかどうかを意識してみることを強くお勧めします
長く使える耐久性とヘタりにくさ
どんなに寝心地が良いマットレスでも
すぐにヘタってしまっては意味がありません
高品質なマットレスの第三の条件は「優れた耐久性」です
マットレスは毎日何時間もあなたの全体重を支え続ける過酷な役割を担っています
品質の低いマットレスは早い段階で中央部分が凹んでしまい
いわゆる「ヘタり」が生じます
一度ヘタってしまったマットレスは体圧分散性や反発力といった
本来の性能を完全に失ってしまいます
腰の部分が落ち込んだままになり不自然な寝姿勢を強いられ
腰痛や身体の不調を引き起こす最悪の寝具と化してしまうのです
マットレスの耐久性を左右するのは内部の素材の品質です
ポケットコイルマットレスであればコイルそのものの品質
例えば鋼線の種類や太さ焼き入れ処理などが重要になります
またコイルの上に乗せられるウレタンフォームや詰め物の質も
ヘタりにくさに大きく影響します
特にウレタンフォームの耐久性は「密度」で測ることができます
密度の単位はD(デンシティ)で表され
この数値が高いほどぎっしりと中身が詰まっており
耐久性が高くヘタりにくいと言えます
安価なマットレスは見た目や最初の寝心地は良くても
このウレタンの密度が低いものが多く
1年か2年でヘタってしまうケースも少なくありません
まさに安物買いの銭失いです
ショートベッドを選ぶ際もこの耐久性にはぜひ注目してください
特に品質管理が徹底された国産のマットレスは
高密度なウレタンを使用しコイルの品質にもこだわった製品が多く
長期間にわたって快適な寝心地を維持してくれます
購入時には少し価格が高いと感じるかもしれません
しかし毎日使うものであり健康に直結する投資だと考えれば
結果的にこれほどコストパフォーマンスの良い買い物はないでしょう
17年間ベッドを見てきた私から断言できること
それはマットレスの価格は品質と耐久性に正直に比例するということです
硬め?柔らかめ? あなたに合うマットレスの見つけ方
マットレスの品質が重要なことはご理解いただけたと思います
しかし「自分に合う硬さ」が分からなければ宝の持ち腐れです
ここではあなたの身体に最適なマットレスを見つけるための具体的な方法を伝授します
あなたの身長から考えるマットレスの選び方
まずショートベッドの「長さ180cm」が
あなたの身長に適しているかを確認しましょう
これが寝心地の第一歩です
一般的に快適なマットレスの長さは「ご自身の身長プラス15cmから20cm」が
理想的とされています
これは頭上と足元に少し余裕を持たせることで
寝返りを打ったり手足を伸ばしたりしても窮屈さを感じないようにするためです
この計算式に当てはめるとショートベッドが推奨される身長は
おおよそ165cm以下の方ということになります
例えば身長160cmの方であれば180cmのショートベッドは20cmもの余裕があり
睡眠中に足がはみ出すといった心配はまずありません
むしろ身長に対して長すぎるベッドは足元に無駄なスペースが生まれるだけであり
部屋を狭くする一因にもなります
自分の身長にジャストフィットするショートベッドを選ぶことこそ
合理的で快適な選択と言えるのです
もしご自身の身長が165cm前後で判断に迷う場合や
寝相が非常に大きいと自覚している場合は
ベッドの「幅」で調整するという方法もあります
ショートベッドには最もコンパクトなセミシングルサイズ(幅約80cm)から
シングルサイズ(幅約100cm)セミダブルサイズ(幅約120cm)まで
様々な幅の選択肢があります
長さが同じでも幅が広くなるだけで体感的なゆとりは大きく変わります
大柄な方でもシングルやセミダブルのショート丈を選べば
縦横ともに十分なスペースを確保しつつ
通常のロングサイズベッドより省スペースを実現できます
「ショートベッドは小柄な女性や子供向け」というイメージはもう古いのです
自分の身長と寝相を客観的に把握し
最適な長さと幅の組み合わせを見つけることが
ショートベッドで快眠を手に入れるための最初の秘訣です
体格や体重で変わる最適な硬さ
マットレスの最適な硬さは身長だけでなく
あなたの体格や体重によっても大きく変わります
自分に合わない硬さのマットレスを選んでしまうと
腰痛の原因になったり熟睡感が得られなかったりと
様々な不調につながるため慎重な見極めが必要です
まず体重が軽い方や痩せ型の方の場合
硬すぎるマットレスは避けた方が良いでしょう
体重が軽いためにマットレスが十分に沈み込まず
身体との間に隙間ができてしまうからです
特に腰の部分が浮いてしまい背骨が不自然なアーチを描く形になると
腰に負担がかかってしまいます
痩せ型の方は身体の凹凸が少ないため
少し柔らかめでフィット感の高いマットレスを選ぶことで
身体全体を優しく包み込み理想的な寝姿勢を保ちやすくなります
次に体重が重い方やがっちりとした体型の方の場合
こちらは逆に柔らかすぎるマットレスは禁物です
体重で身体が深く沈み込みすぎてしまい
特に重い腰の部分が「へ」の字に落ち込んでしまいます
これは腰に最も負担がかかる最悪の寝姿勢であり
深刻な腰痛の原因となりかねません
がっちり体型の方は身体をしっかりと支えることができる
硬めのマットレスを選ぶのが正解です
適度な硬さで腰の落ち込みを防ぎ背骨をまっすぐに保つことが重要です
では標準的な体型の方はどうすれば良いのでしょうか
この場合はまず「レギュラー」や「ふつう」と表記されている
標準的な硬さのマットレスから試してみるのが良いでしょう
その上でご自身の好みに合わせて少し硬めか柔らかめかを判断するのがおすすめです
ポケットコイルマットレスの場合コイルの硬さは「線径」という
鋼線の太さで調整されていることが多く
線径が太いほど硬くなります
ご自身の体重と照らし合わせながら
適切な線径のマットレスを選ぶのも一つの方法です
体格に合った硬さのマットレスを選ぶことは
オーダーメイドのスーツを仕立てるのと同じくらい
あなたの身体にとって重要なことなのです
ボンネルコイルとポケットコイル徹底比較
マットレスの内部構造として代表的なのが
「ボンネルコイル」と「ポケットコイル」です
この二つは寝心地が大きく異なるため
それぞれの特徴を理解し自分の好みに合う方を選ぶことが大切です
まず「ボンネルコイルマットレス」からご説明します
ボンネルコイルは複数のコイルスプリングをワイヤーで連結させた構造です
身体を「面」で支えるのが特徴で
畳の上に布団を敷いたようなしっかりとした硬めの寝心地が得られます
連結されているため耐久性が高く通気性にも優れているというメリットがあります
また構造が比較的シンプルなため価格がリーズナブルな製品が多いのも魅力です
寝返りを打つ際にはコイル全体が反発するため少ない力で楽に動けます
ただし連結されているがゆえに隣の人の動きが伝わりやすいという「横揺れ」のデメリットもあり
二人以上で寝る場合には注意が必要です
硬めの寝心地が好きな方や頻繁に寝返りを打つ方
そしてコストを抑えたい方におすすめのタイプと言えるでしょう
次にご紹介するのが当店でも人気の「ポケットコイルマットレス」です
先ほども触れましたがこちらは一つ一つのコイルが独立しているため
身体を「点」で支えるのが最大の特徴です
身体のラインの凹凸に合わせてきめ細かくフィットし
体圧を効果的に分散してくれます
まさにオーダーメイドのような寝心地で
理想的な寝姿勢をキープする能力に長けています
またコイルが独立しているため横揺れがほとんど伝わりません
隣で寝ている人の寝返りが気にならないため
二人で寝る場合や眠りが浅い方に最適です
フィット感が高い分ボンネルコイルに比べると価格は高くなる傾向にありますが
その寝心地の良さは価格以上の価値があると私は考えています
寝心地を最優先し身体へのフィット感を求める方には
ポケットコイルを強くおすすめします
どちらが良い悪いというわけではありません
硬めの寝心地で寝返り重視ならボンネルコイル
フィット感と体圧分散重視ならポケットコイル
というようにご自身のこだわりやライフスタイルに合わせて選んでみてください
ショートベッド専用寝具で寝心地アップ
最高のマットレスを選んだとしてもそれだけでは片手落ちです
寝心地を完成させる最後のピース
それはマットレスに直接触れる「寝具」です
特にショートベッドでは寝具選びが寝心地を天国にも地獄にも変えるのです
サイズが合わない寝具は快眠の敵
これは私が声を大にしてお伝えしたい最も重要なポイントです
ショートベッドには必ず「ショート丈専用の寝具」を使用してください
通常サイズ(長さ195cm)のボックスシーツや敷きパッドを
ショートベッド(長さ180cm)で使おうとするとどうなるでしょうか
当然ながら生地が15cm分も余ってしまいます
この余った生地はマットレスの下に無理やり押し込んだりしても
寝ている間に必ずずれてダブついてきます
そのダブついた生地があなたの背中や腰の下で
シワになったり固まったりするのを想像してみてください
それは快眠を妨げる非常に大きな不快感となります
せっかく体圧分散性に優れたマットレスを選んでも
シーツのシワが身体に当たっていては台無しです
睡眠の質が低下し寝心地は最悪のものになるでしょう
また見た目にも美しくありません
シワだらけのベッドはだらしない印象を与え
せっかくこだわって作ったお部屋のインテリアを損ねてしまいます
「少しくらい大丈夫だろう」という安易な考えが
ショートベッド生活の満足度を大きく下げてしまうのです
幸いなことに近年はショートベッドの普及に伴い
専用のボックスシーツや敷きパッドもデザインや素材のバリエーションが豊富になっています
当店「眠り姫」でもショートベッド本体と合わせて
ご購入いただける専用寝具セットを各種取り揃えております
マットレスの性能を100%引き出し
最高の寝心地と美しいベッドメイキングを実現するために
専用寝具への投資は絶対に惜しまないでください
これはショートベッドを選ぶ上での鉄の掟だとお考えいただいて結構です
快適さを左右する敷きパッドの重要性
ショート丈専用の寝具の中でも特に寝心地を左右するのが「敷きパッド」です
敷きパッドには主に三つの重要な役割があります
一つ目は汗や皮脂を吸収しマットレスを汚れから守る役割です
人は寝ている間にコップ一杯分の汗をかくと言われています
敷きパッドがなければその汗はすべてマットレスに吸収されてしまい
シミやカビ臭いの原因となります
敷きパッドなら手軽に洗濯できるため常に清潔な睡眠環境を保てます
二つ目は寝心地を微調整する役割です
マットレスが少し硬すぎると感じた場合は
少し厚みのあるふんわりとした敷きパッドを敷くことで
当たりを柔らかくすることができます
逆に柔らかすぎる場合は張りのある素材のパッドで調整することも可能です
そして三つ目が季節に応じた快適さを提供する役割です
これが寝心地に最も大きく影響します
夏場であれば汗を素早く吸収発散する綿や麻の素材や
触れるとひんやりと感じる接触冷感素材の敷きパッドがおすすめです
蒸し暑い夜でもサラッとした快適な寝心地が持続します
冬場であれば体温を逃さず保温性に優れた
マイクロファイバーやフランネルといった素材が良いでしょう
ふんわりとした暖かい肌触りが布団に入った時のヒヤッとする感を和らげ
朝までぬくぬくと眠ることができます
このように敷きパッド一枚を変えるだけで
ベッドの寝心地は劇的に変わるのです
もちろん大前提として長さ180cmのショート丈専用サイズを選ぶことを忘れないでください
四隅のゴムバンドでマットレスにぴったりと固定できる専用品なら
寝ている間にずれる心配もありません
季節ごとに最適な敷きパッドを使い分ける贅沢
ぜひあなたのショートベッドライフにも取り入れてみてください
肌触りで選ぶボックスシーツと掛け布団
最後に寝心地を仕上げるのがボックスシーツと掛け布団です
特にボックスシーツは敷きパッドと同様に肌に直接触れる面積が広いため
その素材や肌触りは睡眠の質に大きく影響します
こちらも必ずショート丈専用のサイズを選んでください
マットレスにぴったりフィットしたシーツは見た目が美しいだけでなく
シワによる不快感がないため寝心地も格段に向上します
素材はご自身の好みに合わせて選ぶのが一番です
オールシーズン快適で最もスタンダードなのは「綿(コットン)」素材です
吸湿性や通気性に優れ肌に優しいのが特徴です
同じ綿でも織り方によって肌触りが変わり
ツルツルとして光沢のある「サテン織り」や
柔らかくふんわりとした「ガーゼ織り」などがあります
ホテルのような上質な寝心地を求めるならサテン
赤ちゃんのような優しい肌触りを求めるならガーゼがおすすめです
掛け布団については必ずしもショート丈専用である必要はありません
通常サイズの掛け布団でも問題なく使えます
ただし身体の小さい方が大きな掛け布団を使うと
重たく感じたり身体にフィットしにくかったりすることがあります
またベッドから大きくはみ出す掛け布団は
見た目のバランスがあまり良くありません
できればジュニアサイズや
通常のシングルより一回りコンパクトな掛け布団を選ぶと
ショートベッドとのバランスも良く取り扱いも楽になります
当店ではショートベッドに最適なサイズの寝具を
お得なセットとしてご用意しております
敷きパッドボックスシーツ枕カバーなどが一式揃っており
届いたその日から統一感のある快適なベッドで眠りにつくことができます
ぜひご活用いただき最高のショートベッドライフを完成させてください
ショートベッドのマットレスに関して店主の見解
特殊サイズだからこそ「最初の一枚」が命取り。
フレームよりもマットレスに予算を割くべき理由
ショートベッドをご検討中の皆様に、店主としてまず最初にお伝えしたい最も重要なアドバイスがあります。
それは、「ショートベッドにおいては、フレームのデザインよりも、マットレスの品質に予算の比重を置いてください」ということです。
一般的なシングルサイズ(長さ195cm)のベッドであれば、もし購入したマットレスが体に合わなくても、世の中には数え切れないほどの種類のマットレスが販売されており、後から買い替えることは比較的容易です。
ショート丈(長さ180cm)は「特殊サイズ」です。
市場に出回っているショート丈専用マットレスの種類は、通常サイズに比べて圧倒的に少なく、実店舗で試せる機会もほとんどありません。
つまり、「買ってみてダメだったから、次はもっと良いものを探そう」と思っても、選択肢が非常に限られてしまうのが現実なのです。
だからこそ、最初の一枚で「正解」を選ぶことが、通常サイズのベッド以上に重要になります。
安価なフレームを選んで浮いた予算を、ワンランク上のマットレスに回す。
これが、ショートベッドで長期的に満足度の高い睡眠環境を手に入れるための鉄則です。
ショートベッドを選ぶお客様の多くは、ワンルームや子供部屋など、限られたスペースを有効活用したいと考えていらっしゃいます。
そうした環境では、ベッドは単なる寝る場所だけでなく、ソファ代わりに座ってくつろぐ場所としても使われることが多々あります。
マットレスの縁(エッジ)部分に腰掛ける頻度が高くなるため、耐久性、特に型崩れしにくい構造かどうかも見極める必要があります。
安価すぎるマットレスは、端の部分からヘタリやすく、すぐに座り心地が悪くなってしまうことがあります。
「サイズが小さいから安くて当然」と考えるのではなく、「特殊なサイズだからこそ、慎重に、質の高いものを選ぶ」。
この意識を持つだけで、あなたのショートベッドライフは劇的に快適なものになります。
毎日6時間以上、あなたの体を支え続けるパートナーです。
妥協のない選択を強くおすすめいたします。
小柄な女性やお子様には「ポケットコイル」を強く推す、プロの技術的根拠
ショートベッドのマットレス選びで、「ボンネルコイル」と「ポケットコイル」、どちらにするか迷われる方が多くいらっしゃいます。
価格面ではボンネルコイルの方が手頃な場合が多いですが、ショートベッドの主な利用者層である「小柄な女性」や「お子様」に対して、私、店主佐藤が自信を持っておすすめするのは、断然「ポケットコイルマットレス」です。
その理由は、利用者の「体重」と「体圧分散」の関係にあります。
ボンネルコイルは、スプリング全体が連結しており、面で体を支える構造です。
これは畳に布団を敷いたような硬めの寝心地で、耐久性は高いものの、体重の軽い方が寝ると、反発力が強すぎて体が沈み込腰や背中に隙間ができてしまうことがあります。
特定の部位に負担が集中し、朝起きた時の体の痛みに繋がることがあるのです。
ポケットコイルは、一つ一つのコイルが独立して袋に入っており、点で体を支える構造です。
これがなぜ小柄な方に適しているかと言うと、「軽い体重でも、体の凹凸に合わせてコイルが沈み込み、自然な寝姿勢を作ってくれるから」です。
肩や腰の出っ張りは沈み込み、ウエストのくびれにはフィットする。
この「フィット感」こそが、筋肉の緊張を解き、深い眠りへと誘う鍵となります。
ショートベッドはサイズがコンパクトな分、寝返りを打った時の振動や揺れが気になりやすい傾向にあります。
連結しているボンネルコイルは振動が全体に伝わりやすいですが、独立しているポケットコイルは振動が伝わりにくく、静かな寝心地を維持できます。
狭いスペースで快適に眠るために意外と重要なポイントです。
もちろん、成長期のお子様で「柔らかいベッドだと背骨に良くないのでは?」と心配される親御さんもいらっしゃいますが、ポケットコイルにも「硬め(ハードタイプ)」の設定があります。
お子様の骨格形成を考えた場合でも、無理に硬い面で支えるより、体のラインに沿って支えてくれるポケットコイルの方が、結果的に良い姿勢を保ちやすいというのが、近年の睡眠科学の主流な考え方です。
数千円の差であれば、迷わずポケットコイルを選んでいただきたい。
それが、17年間ベッドを見続けてきた私の結論です。
「マットレス」と「リネン」はセットで考える。
サイズ不適合のストレスを解消する必須知識
ショートベッドのマットレス選びにおいて、盲点となりがちなのが「リネン(シーツや敷きパッド)」の問題です。
「マットレスさえショート丈を買えば、シーツは市販のシングル用(長さ200cm対応)で代用できるだろう」と考えていませんか?
はっきり申し上げますと、その考えは「快適な睡眠を妨げる大きな要因」となります。
通常のシングル用シーツをショート丈マットレス(長さ180cm)に装着すると、長さで約20cm分もの生地が余ってしまいます。
この余った部分をマットレスの下に押し込んで使うことは物理的には可能ですが、寝ている間に生地がダブつき、シワになり、体に当たってゴワゴワとした不快感を生みます。
見た目にも美しくなく、せっかくのコンパクトでおしゃれなベッドが台無しになってしまいます。
毎日のベッドメイキングも、余った生地の処理に手間取り、地味ながら大きなストレスとなるでしょう。
ショート丈のマットレスを選ぶ際は、必ず「ショート丈専用の敷きパッドとボックスシーツ」を準備することを前提にしてください。
当店をはじめ、ショートベッドに力を入れているショップでは、マットレスと専用リネンがセットになった商品を用意していることがほとんどです。
これを活用しない手はありません。
専用リネンであれば、マットレスの四隅にピシッとフィットし、シワのない滑らかな肌触りを実現できます。
見た目もスッキリとし、ショートベッドならではのコンパクトな美しさが際立ちます。
洗い替え用に、最初からリネンセットを複数枚確保しておくことも賢い選択です。
ショート丈専用のリネンは、一般的な量販店では取り扱いが少ないため、後から買い足そうと思っても探すのに苦労することがあるからです。
「マットレスの質」と「サイズに合ったリネン」。
この2つが揃って初めて、ショートベッドは「狭いから我慢して寝る場所」ではなく、「自分サイズに仕立てられた極上の睡眠空間」へと進化します。
フレームのデザインや収納機能に目が行きがちですが、肌に触れ、体を支えるこの「寝具部分」へのこだわりこそが、日々の生活の質(QOL)を底上げする最も確実な投資です。
ぜひ、妥協のないマットレス選びと、専用リネンの準備で、最高のショートベッドライフをスタートさせてください。
店主のつぶやき ショートベッドの寝心地は大丈夫?快眠できるマットレス選びの秘訣
・ショートベッド、短いベッド
・ベッドフレーム
・ベッドサイズ
・ベッド
・ショートベッドの寝心地は大丈夫?快眠できるマットレス選びの秘訣
・マットレスに脚が付いただけ? 脚付きマットレスショートベッドの魅力
・ショートベッドロフトタイプで空間革命 部屋を縦に有効活用
・すのこベッドのきしみ音の原因と対策 寝返りを気にせず快眠する