こんにちは!ベッド通販「眠り姫」店主の佐藤です。
チェストベッドを選ぶ際、収納量やデザインに目が行きがちですが、意外と見落としやすく、後から「しまった!」となりがちなのが、引き出しの「レイアウト方向」です。
お部屋のどこにベッドを置くかによって、引き出しが壁側になって開けられない…なんて事態は、絶対に避けたいですよね。
そこで今回は、チェストベッドの引き出しが左右どちらにでも設置できるのか、という疑問に徹底的にお答えします。
このポイントを知っておくだけで、ベッド選びの失敗がぐっと減り、将来的なお部屋の模様替えや引っ越しにも柔軟に対応できるようになりますよ。
購入前にチェック!引き出しのレイアウト変更の可否
チェストベッドの引き出しは、すべてのモデルで左右の付け替えができるわけではありません。
購入してから後悔しないために、まずはその違いと、購入前の確認方法をしっかりと理解しておきましょう。
なぜ「左右付け替え可能」と「固定式」があるのか
チェストベッドの引き出しレイアウトには、製造上の理由から「左右付け替え可能なモデル」と「左右が固定されているモデル」の2種類が存在します。
左右固定式のモデルは、引き出しを取り付ける側と、その反対側の構造が、設計の段階で完全に決められています。
引き出し側のフレームは強度を高め、反対側はシンプルな板で構成するなど、左右非対称の作りになっていることが多いです。
この方式は、部品点数を減らし、製造工程をシンプルにできるため、比較的リーズナブルな価格で提供しやすいというメリットがあります。
左右付け替え可能なモデルは、ヘッドボードやフットボード、中央のフレームなどが、左右どちらのレイアウトにも対応できるよう、対称的な(シンメトリーな)構造で作られています。
ネジ穴の位置なども、左右どちらのパターンでも組み立てられるように工夫されています。
より複雑な設計と汎用性の高い部品が必要となるため、固定式のモデルに比べて、価格は少し高くなる傾向にあります。
つまり、価格を優先してシンプルな構造にしたのが「固定式」、価格は上がっても、お客様の利便性と将来の拡張性を重視したのが「左右付け替え可能」なモデル、とご理解いただくと分かりやすいかと思います。
商品ページでの確認方法と、見落としがちな注意点
ご検討中のチェストベッドが、左右の付け替えに対応しているかどうかを確認するには、商品ページを注意深くチェックすることが不可欠です。
商品説明文やスペック表に、「引き出し左右取付可能」「レイアウトフリー」「組立時に引き出しの位置を選択できます」といったキーワードが記載されていれば、そのモデルは左右の付け替えに対応しています。
逆に、こうした明確な記述がない場合は、「左右固定式」である可能性が高いと考えた方が安全です。
「書いていないだけできっと出来るだろう」という思い込みは、失敗の元。
もし不明な場合は、購入前に必ず販売店に問い合わせて確認するようにしましょう。
見落としがちな注意点として、引き出し自体の構造も挙げられます。
浅い引き出しと深い引き出しが組み合わさっているタイプの場合、その並び順(ヘッドボード側に浅い引き出し、フットボード側に深い引き出し)まで変更できるのか、それとも引き出しユニットとしての左右の入れ替えのみなのか、といった点も確認しておくと、より安心です。
オンラインで組み立て説明書が公開されている場合は、それに目を通してみるのも、構造を理解する上で非常に有効な手段です。
「引き出しの反対側」の構造も要チェック!
左右付け替え可能なチェストベッドを選ぶ際、引き出しが付く側のことばかりに目が行きがちですが、実は「引き出しの反対側」がどのような構造になっているかも、使い勝手を左右する非常に重要なポイントです。
この反対側のスペースは、主に2つのタイプに分かれます。
一つは、引き出しのない部分が、底板のない「オープンな空間」になっており、カーペットやラグ、スーツケース、ゴルフバッグといった、長くてかさばる物を収納するのに適した「長物収納」タイプです。
このタイプは、デッドスペースを余すことなく活用できるため、収納力を最大限に重視する方におすすめです。
もう一つは、引き出しの反対側が、底板のある「密閉された空間」になっているタイプです。
こちらは長物は収納できませんが、床からのホコリや湿気を完全にシャットアウトできるというメリットがあります。
オフシーズンの家電(扇風機や加湿器など)を箱に入れたまま保管したり、使用頻度の低い来客用の布団を収納したりするのに向いています。
引き出しの反対側が「長物収納」なのか「密閉収納」なのかによって、しまえる物が大きく変わってきます。
ご自身のライフスタイルや、収納したいものを具体的にイメージしながら、この「反対側」の構造もしっかりとチェックするようにしましょう。
お部屋の模様替えや引っ越しにも対応できるベッドのメリット
「今はこのレイアウトで良くても、将来はどうなるか分からない…」。
そんな不安を解消してくれるのが、左右付け替え可能なチェストベッドです。
その柔軟性は、長期的な視点で見ると、価格以上の価値をもたらしてくれます。
「模様替え」の自由度が格段にアップする
「気分転換に、部屋の雰囲気を変えたい」「新しいデスクを買ったから、家具の配置を全体的に見直したい」。
生活していると、お部屋の模様替えをしたくなるタイミングは、誰にでも訪れますよね。
その際、ベッドのように大きな家具の配置は、全体のレイアウトを決定づける最も重要な要素です。
もし、お使いのチェストベッドが「右側引き出し」の固定式だった場合、ベッドを部屋の左側の壁につけて配置すると、引き出しが壁に阻まれて開かずの間になってしまいます。
ベッドの配置は「右側の壁につける」か「部屋の中央に置く」かの二択に限定されてしまい、模様替えの自由度は著しく制限されます。
左右付け替え可能なモデルであれば、こうした制約は一切ありません。
部屋の右側に置きたくなったら右側引き出しに、左側に置きたくなったら左側引き出しに、とレイアウトを自由自在に変更できます。
壁の位置や、クローゼットの扉の開き方、生活動線を全く気にすることなく、その時々の気分やライフスタイルに合わせた、最適な家具配置を実現できるのです。
この「レイアウトの自由度」は、お部屋作りを存分に楽しむための、強力な武器となってくれます。
「引っ越し」先のどんな間取りにも対応できる安心感
模様替え以上に、ベッドのレイアウトが重要になるのが「引っ越し」の場面です。
今の住まいで完璧なレイアウトだったとしても、次の住まいが同じ間取りとは限りません。
むしろ、全く異なる間取りであることの方が多いでしょう。
寝室の形、ドアや窓、クローゼットの位置。
これらが変わることで、ベッドを置ける場所は自ずと限定されます。
そんな時、引き出しの位置が固定されたベッドを使っていると、「新しい寝室では、引き出しが壁側になってしまって使えない…」という、悲しい事態に陥る可能性があります。
こうなると、せっかくの大容量収納が全くの無駄になってしまい、ベッドを買い替えざるを得なくなるかもしれません。
経済的に大きな損失ですよね。
左右付け替え可能なチェストベッドは、こうした引っ越しに伴うリスクに対する、最高の「保険」となります。
どんな間取りの寝室であっても、その場に応じて引き出しの向きを変えることで、ベッドの機能を損なうことなく、使い続けることができるのです。
一度購入すれば、10年以上は使う可能性のある大きな家具だからこそ、将来の不確定な変化にも柔軟に対応できる、というこの安心感は、何物にも代えがたい大きなメリットと言えるでしょう。
ライフスタイルの変化に寄り添う、長期的な視点
私たちのライフスタイルは、年月と共に変化していきます。
今は一人の寝室でも、将来的にパートナーと一緒に暮らすことになるかもしれません。
そうなれば、二人にとって使いやすいように、部屋のレイアウトを見直す必要が出てきます。
子供部屋で使っていたベッドを、お子様が独立した後に、ゲストルームで使う、といったケースも考えられます。
部屋の役割が変われば、最適な家具の配置も変わります。
左右付け替え可能なチェストベッドは、こうした長期的なライフスタイルの変化にも、柔軟に寄り添ってくれます。
最初は右側引き出しで使っていたけれど、部屋の用途変更に伴い、左側引き出しに組み替えて使い続ける、といったことが可能です。
一つの家具を、その時々の暮らしに合わせて形を変えながら、長く大切に使い続ける。
サステナブルな考え方が重視される現代において、非常にスマートな選択です。
購入時の価格差が多少あったとしても、買い替えのリスクが低く、何十年にもわたって暮らしを支えてくれるパートナーとなり得る、という長期的な視点に立てば、左右付け替え可能なモデルは、極めてコストパフォーマンスの高い、賢い投資であると、私は考えています。
左右付け替え可能なモデルのご紹介
ここでは、当店「眠り姫」でも人気の、左右の付け替えに対応したチェストベッドの「タイプ」をいくつかご紹介します。
ご自身の好みや使い方に合ったモデルを見つける参考にしてください。
(※特定の商品ではなく、タイプの紹介となります)
当店おすすめ!シンプルで万能な左右OKモデル
最も多くのお客様に選ばれているのが、無駄な装飾を排した、シンプルでクリーンなデザインのモデルです。
ヘッドボードも、厚みを抑えたフラットなパネルタイプや、小物が少し置ける程度のスリムな宮棚タイプが多く、どんなお部屋にも合わせやすいのが特徴です。
引き出しは、サイズの異なる複数の杯(浅型2杯、深型2杯など)が片側にあり、反対側が長物収納スペースになっている、というのが定番の構成。
この引き出しユニットと長物収納ユニットを、組み立て時にお客様自身で左右どちらにでも配置できる、というのがこのタイプの基本構造です。
カラーバリエーションも、ホワイト、ナチュラル、ブラウンといったベーシックカラーが中心で、飽きがこず、長く使えるデザインとなっています。
初めてチェストベッドを購入される方や、将来的にどんなインテリアにも合わせられる汎用性を重視する方に、まず間違いない選択としておすすめできる、万能なタイプです。
大容量収納が魅力!機能性重視の左右OKモデル
「とにかく収納力を最大限に活用したい!」という、機能性を最優先されるお客様には、大容量タイプのチェストベッドがおすすめです。
このタイプは、ベッド下の空間を文字通り「すべて」収納として使えるよう、様々な工夫が凝らされています。
片側にはサイズの異なる引き出しが4〜5杯あり、その反対側の長物収納スペースも、底板がしっかり付いた密閉空間になっていて、湿気やホコリを嫌うものも安心してしまえるようになっています。
中には、引き出し収納のユニットと、床板部分が持ち上がる「ガス圧式リフトアップ収納」を組み合わせた、ハイブリッドなモデルも存在します。
こうした高機能なモデルにおいても、左右付け替えに対応したものは数多くあります。
引き出しユニットと、リフトアップユニット(または密閉収納ユニット)を、組み立て時に左右どちらにでも設置可能です。
お部屋の間取りに合わせて、引き出しやすい方を手前に、使用頻度の低いものを奥のリフトアップ部分に、といった効率的な収納計画を立てることができます。
お部屋のクローゼットが小さい方や、収納家具をこれ以上増やしたくない、という方に最適なタイプです。
デザインで選ぶ!宮棚付きの左右OKモデル
寝室の快適性を高める上で、ヘッドボード周りの機能性は非常に重要です。
スマートフォンやタブレットの充電に便利なコンセント、手元を照らすための照明、就寝前に読む本や眼鏡を置くための宮棚。
こうした機能が充実した、デザイン性の高いヘッドボードを持つモデルにも、左右付け替え可能なタイプは多数ラインナップされています。
これらのモデルは、ベッドとしての基本的な機能性に加え、寝る前のリラックスタイムを、より豊かで快適なものにしてくれます。
コンセントの位置や照明のスイッチが、ヘッドボードの左右どちらにあっても使いやすいように工夫されているのも特徴です。
デザイン性が高いモデルは、価格もそれなりにしますが、その分、使われている素材の質感が良かったり、引き出しにスムーズなスライドレールが採用されていたりと、全体的な満足度も高い傾向にあります。
ベッドは単に眠るだけの場所ではなく、一日の終わりと始まりを過ごす大切なパーソナルスペース。
その空間の質にこだわりたい、というお客様にこそ、選んでいただきたいタイプです。
ワンタッチで変更可能?構造を解説
「左右付け替え可能」と聞くと、まるで家具をスライドさせるように、いつでも簡単にレイアウト変更ができる、とイメージされるかもしれません。
実際には少し異なります。
その構造と、変更方法の実際について、正しく理解しておきましょう。
「組立時に」左右を決めるのが基本
チェストベッドの引き出しの左右レイアウトは、ベッドを「最初に組み立てる時」に決定するのが基本です。
完成したベッドの引き出しユニットを、後からスッと抜き取って反対側に入れ替える、といったような簡単な作業ではありません。
左右付け替え可能なモデルは、ヘッドボード、フットボード、そして中央でこれらを繋ぐサイドフレームや床板といった、複数のパーツに分かれています。
そして、引き出し収納部分も、一つの完成された「ボックスユニット」になっています。
組み立ての際には、まずこの引き出しボックスユニットを、お部屋のレイアウトに合わせて右か左、どちらに置くかを決めます。
そして、その反対側に、長物収納スペースを構成する側板などを配置します。
その上で、ヘッドボードとフットボードを、これらのユニットに連結し、最後に床板(すのこ)を載せて完成、という手順になります。
つまり、「左右どちらのパターンでも組み立てられますよ」というのが、「左右付け替え可能」という言葉の、より正確な意味合いなのです。
左右を入れ替える際の「再組立て」の手順と注意点
では、一度組み立てた後に、模様替えや引っ越しで左右のレイアウトを変更したくなった場合は、どうすれば良いのでしょうか。
その答えは、「ベッドを一度分解し、逆のパターンで再組立てを行う」ということになります。
決して手軽な作業ではありません。
具体的な手順としては、マットレスと寝具をすべてベッドから降ろします。
床板(すのこ)をすべて取り外します。
そして、ヘッドボードとフットボードを、中央のフレームや引き出しユニットから、ネジを緩めて取り外します。
ベッドがいくつかの大きな塊(ヘッドボード、フットボード、引き出しユニット、反対側の側板など)に分解されたら、引き出しユニットと反対側の側板の位置を、物理的に入れ替えます。
そして、再びヘッドボードとフットボードを連結し、最後に床板を載せ直す、という流れになります。
この作業には、広いスペースと、ある程度の時間、そして場合によっては二人以上の人手が必要となります。
何度も分解・再組立てを繰り返すと、ネジ穴が緩み、ベッドの強度が低下する可能性もゼロではありません。
頻繁に左右を入れ替える、というよりは、模様替えや引っ越しといった、大きなライフイベントの際に、一大決心して行う作業、と捉えておくと良いでしょう。
なぜワンタッチで変更できないのか?強度の秘密
「もっと簡単に、ワンタッチで左右を入れ替えられたら便利ななのに」そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ワンタッチで変更できないのには、ベッドの「強度」と「安定性」を確保するための、明確な理由があるのです。
ベッドは、私たちが毎日、何時間も体を預ける家具です。
きしみやぐらつきがなく、長期間にわたって安全に使える、高い剛性が求められます。
左右付け替え可能なチェストベッドでは、ヘッドボード、フットボード、引き出しユニット、側板といった、それぞれのパーツを、太いボルトなどでがっちりと連結・固定することで、ベッド全体を一つの強固な構造体として成立させています。
この「一体化」こそが、きしみ音を防ぎ、優れた耐荷重性能を発揮する秘密なのです。
もし、これをワンタッチでスライドできるような、簡易的な構造にしてしまうと、どうしても接合部に「遊び」ができてしまい、きしみや歪みの原因となります。
地震の際の安全性なども考慮すると、やはりしっかりと固定されている方が安心です。
つまり、組み立てに手間がかかるのは、それだけベッドが頑丈で、安全に作られていることの裏返しでもあるのです。
この構造を理解すれば、組み立ての手間も、きっと納得していただけるのではないでしょうか。
店主のつぶやき チェストベッドの引き出しは左右どちらでも設置できる?
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