寝室の主役であるクイーンベッド。
そのフレームの色は、お部屋全体の雰囲気を左右する最も重要な要素です。
どんな色を選べば、理想の寝室に近づけるのでしょうか。
このコラムでは、人気のフレームカラーが与える印象の解説から、床や壁との合わせ方の法則、さらにはおしゃれなコーディネート実例まで、専門家の視点で詳しくご紹介します。
色を味方につけて、あなただけの最高のくつろぎ空間を創り上げましょう。
人気の白 黒 グレー ブラウンが寝室に与える印象
ベッドフレームで特に人気の高いのが、ホワイト、ブラック、グレー、ブラウンの4色です。
それぞれの色が持つ心理的な効果や、お部屋に与える印象の違いを知ることから始めましょう。
清潔感と開放感の王道 ホワイトの魅力
ホワイトのベッドフレームは、清潔感と開放感の象徴です。
白は光を最も反射する色なので、お部屋全体を明るく、そして広く見せる効果があります。
特にスペースが限られた寝室にクイーンベッドを置く場合、ホワイトを選ぶことで圧迫感を軽減し、すっきりとした印象を与えることができます。
ホワイトはどんな色とも相性が良いため、コーディネートの自由度が非常に高いのも魅力です。
シーツや布団カバー、クッションなどの寝具で季節ごとに色を加えたり、アクセントウォールやアートで個性を出したりと、まさに自分好みの寝室を作るための最高のキャンバスとなってくれます。
北欧スタイル、フレンチシック、モダンミニマルなど、あらゆるインテリアテイストに対応できる万能性も持ち合わせています。
迷ったらホワイトを選べばまず失敗しない。
それほどまでに信頼感のある、まさに王道の色と言えるでしょう。
空間を引き締めるモダンなブラックの魅力
ブラックのベッドフレームは、寝室に高級感と重厚感、そしてモダンな雰囲気をもたらします。
空間全体がキリっと引き締まり、まるで高級ホテルのような、非日常的でスタイリッシュな空間を演出する力があります。
黒は他の色を際立たせる効果があるため、白い壁や明るい色の寝具と組み合わせることで、美しいコントラストが生まれます。
男性的な格好良さや、都会的なシャープさを表現したい場合にも最適な色です。
ただし、黒は光を吸収する色なので、狭い部屋や窓が少ない部屋で使うと、圧迫感を感じさせてしまう可能性もあります。
その場合は、フレームのデザインを背の低いロースタイルにしたり、足元に抜け感のある脚付きタイプを選んだりすると良いでしょう。
ブラックの持つ力強さを上手にコントロールできれば、誰にも真似できない、個性的で洗練された寝室が完成します。
洗練された万能カラー グレーの魅力
ここ数年、インテリアカラーとして絶大な人気を誇るのがグレーです。
白の明るさと黒の落ち着きを併せ持ち、非常に洗練されたニュートラルな空間を作り出します。
グレーは無彩色でありながら、どこか温かみや柔らかさを感じさせる不思議な色です。
明るいライトグレーは、白と同様に部屋を広く見せる効果があり、上品で優しい雰囲気になります。
チャコールグレーのようなダークグレーは、黒ほど強くなく、それでいて空間に落ち着きと高級感を与えてくれます。
グレーの最大の魅力は、どんな色とも美しく調和することです。
ピンクやイエローといった暖色系を合わせれば温かみのあるモダンな空間に、ブルーやグリーンといった寒色系を合わせればクールで知的な空間になります。
色の組み合わせ次第で、様々な表情を楽しめるまさに万能カラー。
都会的で、落ち着きがあり、それでいて冷たすぎない。
そんな絶妙なバランス感覚を持つグレーは、おしゃれな寝室作りを目指す方にとって、今最も注目すべき色の一つです。
安心感と温もりを与えるブラウンの魅力
ブラウン、特に木目調のフレームは、私たちに安心感と温もり、そして深いリラックス効果を与えてくれます。
木や土といった自然を連想させるブラウンは、心を落ち着かせ、安定させる力があります。
寝室という一日の疲れを癒やす場所に、これほどふさわしい色はないかもしれません。
濃いダークブラウンやウォールナット色は、重厚で高級感があり、書斎のような落ち着いた知的な雰囲気を醸し出します。
クラシックなホテルライクな寝室にもぴったりです。
ナチュラルブラウンやオーク色のような明るいブラウンは、部屋全体を明るく、親しみやすい雰囲気にしてくれます。
北欧スタイルや和モダンスタイルなど、自然素材を活かしたインテリアによく合います。
流行に左右されない普遍的な魅力を持つブラウンは、長く使っても飽きがこないのも大きな利点です。
温かく、穏やかで、心から安らげる。
そんな寝室を求めるなら、ブラウンは最高の選択肢となるでしょう。
床や壁の色に合わせたフレームカラー選びの法則
ベッドフレームの色を選ぶ際、単体で考えるのではなく、寝室で最も大きな面積を占める「床」と「壁」の色との関係性を考えることが重要です。
基本的な3つの法則を知れば、コーディネートはぐっと簡単になります。
壁の色と合わせる 馴染ませて広く見せるテクニック
お部屋をできるだけ広く、すっきりと見せたい場合に有効なのが、ベッドフレームの色を「壁の色」に合わせる方法です。
日本の住宅で最も一般的な白い壁紙の部屋に、ホワイトのベッドフレームを置くと、ベッドが壁に溶け込むように見えます。
クイーンベッドという大きな家具の圧迫感が和らぎ、視覚的に空間が広く感じられるのです。
同様に、ライトグレーの壁にグレーのフレーム、ベージュの壁にナチュラル系のフレームを合わせるのも効果的です。
この「馴染ませる」テクニックは、特にスペースが限られている寝室や、できるだけ物を少なく見せたいミニマルなインテリアを目指す方におすすめです。
ベッドの存在感をあえて消すことで、寝具や他の小さな家具、アートなどで自由に色を加えて楽しむ余地も生まれます。
インテリアコーディネートの基本であり、失敗の少ない確実な方法です。
床の色と合わせる 統一感で安定した空間に
寝室に統一感と落ち着き、安定感をもたらしたい場合は、ベッドフレームの色を「床の色」に合わせるのがおすすめです。
ダークブラウンのフローリングにダークブラウンの木製フレームを置けば、ベッドが床から生えているかのように一体化し、どっしりとした安定感が生まれます。
空間全体がまとまり、落ち着いた高級感のある雰囲気を演出できます。
明るいナチュラルなフローリングに、同じようなトーンのナチュラル系フレームを合わせれば、温かみのある、統一された優しい空間になります。
この「グラウンディング」させるテクニックは、特に重厚感のあるホテルライクなスタイルや、木の温もりを大切にしたいナチュラルスタイルに適しています。
床とベッドという、部屋の低い位置にある大きな要素の色が揃っていると、人の心は無意識に安心感を覚えると言われています。
リラックスを最優先したい寝室に、とても効果的な色の選び方です。
壁や床と対照的な色でメリハリをつけるテクニック
寝室をより個性的で、デザイン性の高い空間にしたい上級者の方には、あえて壁や床と「対照的な色」のベッドフレームを選ぶテクニックがおすすめです。
ベッドを部屋の圧倒的な主役、フォーカルポイントとして際立たせる方法です。
白い壁と明るい色の床の部屋に、どっしりとしたブラックのレザーベッドを置く。
その強いコントラストは、空間にメリハリと緊張感を生み、非常にモダンでドラマチックな印象を与えます。
グレーの壁の部屋に、温かみのあるブラウンの木製フレームを置けば、それぞれの色の良さが引き立ち、洗練された中にも温かみのある、おしゃれな空間になります。
このテクニックを成功させるコツは、ベッド以外の家具の色数を抑えることです。
主役であるベッドの色を引き立てるように、他の要素はシンプルにまとめると、バランスの取れた美しいインテリアが完成します。
自分のセンスで空間を組み立てたいという方に、ぜひ挑戦していただきたいテクニックです。
寝室をおしゃれに見せるカラーコーディネート実例
ここからは、具体的なインテリアスタイルを例に挙げて、より実践的なカラーコーディネート術をご紹介します。
あなたの目指す理想の寝室を思い浮かべながら、参考にしてみてください。
北欧スタイル ナチュラルな木製フレームと淡いトーン
明るく、温かみがあり、自然を感じさせる「北欧スタイル」は、リラックスしたい寝室にぴったりのインテリアです。
このスタイルを作る際の主役は、明るい色の木製ベッドフレームです。
オーク材やアッシュ材のような、白木に近いナチュラルなブラウンのフレームを選びましょう。
壁は基本の白、床も明るめのフローリングが理想です。
そして、北欧スタイルの決め手となるのが、ファブリックの色使いです。
布団カバーや枕カバーには、グレー、セージグリーン、ダスティピンク、ライトブルーといった、少しだけくすんだ「淡いトーン」の色を取り入れます。
柄を取り入れるなら、植物をモチーフにしたボタニカル柄や、シンプルな幾何学模様がおすすめです。
ベッドの上には、ざっくりとした編み目のニットスロー(ひざ掛け)などを無造作に置くと、さらに雰囲気が高まります。
全体として、自然光が似合う、優しく居心地の良い空間を目指すのがポイントです。
ホテルライクスタイル ダークカラーと白で格調高く
非日常的で、格調高い「ホテルライクスタイル」。
このスタイルを自宅で再現する鍵は、色のコントラストにあります。
ベッドフレームは、ウォールナットのようなダークブラウンや、重厚なブラックを選びましょう。
素材は、上質な木製フレームか、高級感のあるレザーフレームが最適です。
そして、このダークな色のフレームに合わせるのが、ぱりっとした「真っ白なベッドリネン」です。
シーツ、布団カバー、枕カバーをすべて白で統一することで、清潔感と特別感が一気に生まれます。
この白とダークカラーの強い対比が、ホテルならではの洗練された雰囲気を創り出します。
壁の色は、落ち着いたベージュや、温かみのあるウォームグレーなどがおすすめです。
照明は、暖色系の間接照明を使い、ムーディーな光で空間を演出しましょう。
サイドテーブルには、メタリックな素材のスタンドライトなどを置くと、さらに高級感がアップします。
モダンミニマルスタイル モノトーンと直線で構成
生活感を排除し、研ぎ澄まされた美しさを追求する「モダンミニマルスタイル」。
このスタイルでは、色数を極限まで絞り込むことが重要です。
ベッドフレームは、ブラック、ホワイト、またはチャコールグレーのいずれかを選びます。
デザインは、装飾を一切排した、どこまでも直線的でシンプルなフォルムのものが理想です。
ヘッドボードも無いか、あっても非常に薄いデザインが良いでしょう。
全体のカラーパレットは、白、黒、グレーの「モノトーン」で構成します。
ベッドリネンも、無地の白やグレーを選び、柄物は避けます。
素材感で変化をつけるのが上級者のテクニックです。
コットンのシーツに、リネンのカバーを合わせるなど。
部屋に置く家具も、必要最小限に。
空間そのものをデザインとして捉え、余白の美しさを大切にします。
一見、冷たい印象に思えるかもしれませんが、ノイズのない静かな空間は、深い瞑想のような、質の高い休息をもたらしてくれるはずです。
運気アップを狙う 風水で考えるベッドの色選び
インテリアを考える際、古くから伝わる「風水」の知恵を取り入れてみるのも一つの楽しみ方です。
科学的な根拠とは別に、心地よい空間作りのヒントとして、色選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。
風水の基本と寝室の重要性
風水では、家の中のエネルギー、すなわち「気」の流れを整えることで、運気を上げていくと考えます。
その中でも「寝室」は、一日のエネルギーをチャージする最も重要な場所とされています。
睡眠中に良い気を取り入れることで、健康運や人間関係、金運など、あらゆる運の土台が作られるという考え方です。
寝室をどのような環境にするかは非常に大切になります。
寝室の主役であるベッドの色は、その部屋の気の性質に大きく影響を与えると言われています。
風水は、絶対的なルールというよりも、自然と調和し、心地よく暮らすための古代からの知恵袋のようなもの。
どの色が良いか迷った時の、楽しい道しるべとして活用してみてください。
方角別にみるおすすめのベッドカラー
風水では、方角が持つ「五行」(木・火・土・金・水)の性質に合わせて色を選ぶと、気のバランスが整うとされています。
お使いの寝室がどの方角にあるかを確認し、相性の良い色を選んでみましょう。
「北」の寝室。
北は「水」の気を持つ方角で、体を冷やしやすいと言われます。
ピンクやアイボリー、ベージュといった暖色系のベッドで温かみを加えるのが良いとされます。
「東」は「木」の気を持つ方角。
木の成長を促す「水」の気の色であるブルー系や、木そのものを表すグリーン、ブラウン系が相性が良いです。
木の芽吹きのような、若々しいエネルギーを得られるでしょう。
「南」は「火」の気。
火の勢いをさらに強める「木」の気の色、グリーンやナチュラルブラウンがおすすめです。
逆に、赤などの強い色は火の気が強くなりすぎるので避けた方が良いとされます。
「西」は「金」の気を持つ方角で、金運や商売運に関わると言われます。
「金」を生み出す「土」の気の色であるブラウンやベージュ、アイボリーが相性抜群です。
恋愛運や健康運など目的別のおすすめカラー
上げたい運気によって色を選ぶ、という考え方もあります。
「恋愛運」や「人間関係運」を高めたい場合。
人との縁を結ぶためには、温かく、優しい雰囲気が大切です。
淡いピンクや、温かみのあるオレンジ、クリーム色などがおすすめです。
花柄の寝具を取り入れるのも良いとされています。
「健康運」を高めたい場合は、生命力や癒やしを象徴するグリーンや、安定した気を生むアースカラー(ブラウン、ベージュ、アイボリー)が良いでしょう。
自然の中にいるような、リラックスできる色が健康の土台を作ります。
「仕事運」や「勉強運」を高めたいなら、冷静な判断力や集中力をサポートするブルー系がおすすめです。
ただし、寝室全体を真っ青にすると体を冷やしすぎるので、落ち着いたネイビーをアクセントに使う程度が良いでしょう。
自分の願いに合わせて色を選ぶのも、ポジティブな気持ちで眠りにつくための良い方法です。
何よりも大切なのは、ご自身がその色を見て「心地よい」と感じること。
それが、あなたにとって最高の開運カラーなのです。
店主のつぶやき クイーンサイズベッドの色で決まる寝室インテリアコーディネート
・クイーンサイズベッド
・ベッドフレーム
・ベッドサイズ
・ベッド
・クイーンサイズベッドの色で決まる寝室インテリアコーディネート
・長く使えるクイーンサイズベッドの選び方 家族構成の変化に対応