こんにちは!ベッド通販「眠り姫」店主の佐藤です。
お部屋の印象をガラリと変えたい時、壁紙やカーテンを変えるのは大変ですが、実はベッドの色を変えるだけで、驚くほど空間の雰囲気は変わるものです。
寝室の主役となる大きな家具、チェストベッドの色選びは、単なるデザインの好み以上に、お部屋の広さの感じ方や、そこで過ごすあなたの心の状態にまで影響を与えます。
このコラムでは、ベッド一筋17年の私が、チェストベッドの定番カラーが持つ印象と心理的効果、そしてお部屋をおしゃれに見せるコーディネート術まで、詳しく解説していきます。
あなたにぴったりの色が、きっと見つかりますよ。
【ホワイト】部屋を広く明るく見せる定番カラー
清潔感あふれるホワイト(白色)は、いつの時代も変わらぬ人気を誇るインテリアの王道カラーです。
収納力がある分、どうしてもお部屋に圧迫感を与えがちなチェストベッドにおいて、ホワイトを選ぶことは多くのメリットをもたらします。
その効果とコーディネートのコツを見ていきましょう。
圧迫感を軽減し、開放感をもたらす色の力
ホワイトが部屋を広く見せるのには、明確な理由があります。
それは、光を最もよく反射する色だからです。
窓から差し込む自然光や、照明の光を壁や家具が反射することで、私たちは部屋の明るさを認識します。
ホワイトの家具は、その光を最大限に拡散し、部屋の隅々まで明るさを届けてくれます。
空間全体に開放感が生まれ、実際の面積以上に部屋を広く、天井を高く感じさせることができるのです。
収納力のために高さやボリュームが出やすいチェストベッドにとって、非常に有効な効果です。
6畳や8畳といった限られたスペースの寝室や、窓が小さく光が入りにくいお部屋にチェストベッドを置く場合、ホワイトを選ぶことで、その圧迫感を劇的に軽減できます。
壁紙が白やアイボリー系であれば、ベッドが壁に溶け込むように馴染み、さらにすっきりとした印象になります。
大きな家具であるチェストベッドを、あえて膨張色であるホワイトにすること。
それは、収納力というメリットを享受しつつ、空間の広がりも諦めない、賢い選択と言えるでしょう。
清潔感とリセット効果で、心身を整える
色彩心理学において、ホワイトは「純粋」「清潔」「無垢」「新しいスタート」といったイメージと結びついています。
一日の始まりと終わりを迎える寝室にホワイトを取り入れることは、私たちの心にも良い影響を与えてくれます。
朝、目が覚めたときに広がるクリーンな白い空間は、気持ちをリフレッシュさせ、フレッシュな気分で一日を始める手助けをしてくれるでしょう。
反対に、一日の終わりにベッドに入るときには、その日の悩みや疲れをリセットし、心を浄化してくれるような効果も期待できます。
まるで高級ホテルのように、清潔感に満ちた真っ白な空間は、私たちに「ここは特別な休息の場所だ」という意識をもたらし、心身のスイッチをオフにして、質の高い眠りへと誘ってくれます。
ホワイトは汚れが目立ちやすい色でもありますが、それは裏を返せば「常に清潔を保とう」という意識を高めてくれるということでもあります。
こまめに掃除をする習慣がつき、結果的に衛生的で快適な環境を維持しやすくなる、という側面も持っているのです。
ホワイトを基調としたコーディネート術
ホワイトのチェストベッドは、どんな色とも相性が良く、コーディネートの幅が非常に広いのが魅力です。
まさに、真っ白なキャンバスのように、あなたの好みのテイストを自由に描くことができます。
ベッドリネンやクッションに、淡いピンクやブルー、ミントグリーンなどのパステルカラーを取り入れれば、優しく可愛らしい雰囲気に。
ベージュやライトグレーを合わせれば、柔らかく洗練された印象になります。
観葉植物のグリーンをプラスすれば、白とのコントラストが美しく、爽やかなナチュラルテイストが生まれます。
逆に、黒い小物や直線的なデザインの家具を合わせれば、シャープでモダンな空間を演出することも可能です。
ただし、お部屋全体を白で統一しすぎると、どこか冷たく、落ち着かない「病院のような」雰囲気になってしまうことも。
そうならないためのコツは、「素材感(テクスチャー)」で変化をつけることです。
同じ白でも、リネンやコットンのざっくりとした布、ウールのふわふわしたニット、木材の優しい木肌など、異なる素材感を組み合わせることで、空間に温かみと奥行きが生まれます。
ホワイトのチェストベッドを基盤に、様々な色や素材を組み合わせて、あなただけのオリジナルな寝室を創り上げてください。
【ブラウン・ウォルナット】落ち着きと高級感を演出
木の温かみと重厚感を併せ持つブラウンやウォルナット系のカラー。
流行に左右されないその普遍的な魅力は、寝室をただ眠るだけの場所から、心から安らげる上質な空間へと昇華させてくれます。
その心理的効果と、魅力を最大限に引き出すコーディネート術をご紹介します。
大地の安定感と、木のぬくもり
ブラウンは、大地や樹木を連想させるアースカラーの代表格です。
色彩心理学的に、ブラウンは「安定」「堅実」「安心感」「ぬくもり」といったイメージと深く結びついています。
私たちが、木の家に安らぎを感じたり、森の中で深呼吸をしたくなったりするのと同じように、木目調のブラウンの家具は、本能的な心地よさを与えてくれます。
一日の中で最も無防備になる寝室において、この「守られている」という感覚は、質の高い睡眠にとって非常に重要です。
ブラウンのチェストベッドがどっしりと構えている空間は、まるで大樹の根元で休むような、揺るぎない安定感に満ちています。
日中のストレスや緊張で高ぶった神経を鎮め、心を穏やかにしてくれる効果が期待できるのです。
深い色合いのウォルナットは、その美しい木目と相まって、自然の力強さと生命力を感じさせてくれます。
忙しい毎日を送る現代人にとって、ブラウン系のチェストベッドは、寝室を心と体を充電するための最高のサンクチュアリ(聖域)にしてくれる色と言えるでしょう。
重厚感がもたらす高級感と、深いリラックス効果
ダークブラウンやウォルナットといった濃いめのブラウンは、その重厚な色合いから「高級感」「格調高さ」「威厳」といった印象を与えます。
アンティーク家具や、高級ホテルのスイートルームの内装などを思い浮かべていただくと、そのイメージが分かりやすいかと思います。
落ち着いた色調でまとめられた空間は、軽薄さがなく、じっくりと腰を据えて過ごすのにふさわしい、大人のための雰囲気を持っています。
この重厚感は、視覚的に空間を引き締める効果があるだけでなく、心理的にも「落ち着き」をもたらします。
周りの喧騒から遮断され、自分だけの時間に深く没入できるような、そんな感覚です。
この深いリラックス効果は、寝つきが悪い方や、眠りが浅いと感じている方にとって、良い影響をもたらす可能性があります。
ブラウン系のチェストベッドは、汚れや傷が目立ちにくいという実用的なメリットもあります。
ホワイトのように神経質に手入れをする必要がなく、多少の経年変化も「味わい」として楽しむことができるのは、長く使う家具として大きな利点です。
高級感とリラックス、そして扱いやすさを兼ね備えた、非常にバランスの取れたカラーです。
ブラウン・ウォルナットを活かすコーディネート術
重厚で高級感のあるブラウン系のチェストベッドですが、コーディネートを間違えるとお部屋全体が暗く、重たい印象になってしまう可能性もあります。
その魅力を最大限に活かすコツは、「明るさ」と「異素材」の組み合わせです。
壁や床、カーテンといった面積の広い部分は、アイボリーやベージュ、ライトグレーなどの明るい色を選ぶのが鉄則です。
ベッドのブラウンが引き立ち、重くなりすぎるのを防ぎます。
ベッドリネンも、真っ白なものを選ぶと、ホテルのような清潔感と高級感が生まれておすすめです。
異素材の組み合わせ。
サイドテーブルにガラスや金属を使ったものを選んだり、照明器具に真鍮(ブラス)を取り入れたりすると、モダンで洗練された雰囲気が加わります。
観葉植物の生き生きとしたグリーンは、ブラウンとの相性が抜群で、お部屋にフレッシュな空気感をもたらしてくれます。
アクセントカラーとして、ネイビーやボルドー、マスタードイエローといった、深みのある色をクッションなどで少量取り入れると、空間に彩りと奥行きが生まれます。
ブラウンの持つ温かみを活かしつつ、明るい色や異なる素材を効果的に配置して、バランスの取れた上質な空間を目指しましょう。
【ブラック】空間を引き締めるシャープな印象
個性的で、スタイリッシュ。
ブラック(黒色)のチェストベッドは、寝室をありきたりな空間から、まるでデザイナーズホテルのような、洗練された空間へと変貌させる力を持っています。
その強い存在感を乗りこなすための、心理的効果とコーディネートの秘訣を探ります。
空間を引き締めるフォーカルポイントとしての役割
ブラックは、すべての光を吸収する色であり、他のどの色よりも強く、重い印象を与えます。
この特性をインテリアに活かすと、空間全体を視覚的に「引き締める」効果が生まれます。
お部屋の中に一つ、ブラックの大きな家具があると、そこが空間の「フォーカルポイント(視線が集中する場所)」となり、ぼんやりとしがちな全体の印象を、ぐっと引き締めてくれるのです。
チェストベッドという大きな家具をあえてブラックにすることで、その存在感が際立ち、空間にメリハリと緊張感が生まれます。
生活感が出やすい寝室を、意図的にデザインされたスタイリッシュな空間に見せるための、非常に有効なテクニックです。
壁や床が白や明るいグレーといった淡い色調のお部屋にブラックのベッドを置くと、そのコントラストが際立ち、まるで一枚の絵画のような、アーティスティックな雰囲気を演出できます。
ブラックは、単なる色ではなく、空間の構造を決定づける「骨格」としての役割を果たす、パワフルなカラーなのです。
都会的・モダンな印象と、集中力を高める効果
色彩心理において、ブラックは「高級」「威厳」「都会的」「モダン」といったイメージと強く結びついています。
タキシードや高級車、ハイブランドのパッケージなど、フォーマルで洗練されたものに多く使われる色ですよね。
このイメージを寝室に取り入れることで、シャープで都会的な、非日常感を演出することができます。
生活感を感じさせない、クールでスタイリッシュな寝室を目指すなら、ブラックは最適な選択肢の一つです。
ブラックには「外部からの情報を遮断し、内面への集中力を高める」という心理的効果もあります。
暗闇が、私たちを眠りへと誘うように、ブラックに囲まれた空間は、心を落ち着かせ、思考をシンプルにする手助けをしてくれると言われています。
日中の喧騒から離れ、自分自身と向き合ったり、静かに読書をしたりする時間に没頭したい、という方にとっては、ブラック基調の寝室は、最高のパーソナルスペースになるかもしれません。
眠る前の時間を大切にし、質の高い休息を求める方にとって、ブラックは意外なほど心地よい色となり得るのです。
ブラックを重く見せないコーディネート術
ブラックは非常に魅力的ですが、使い方を間違えるとお部屋が「暗い」「狭い」「威圧的」といったネガティブな印象になってしまう、上級者向けの色でもあります。
ブラックのチェストベッドを上手にコーディネートするコツは、「抜け感」と「異素材ミックス」です。
ブラックの重さを和らげるために、壁や床、天井はできるだけ明るい色、特にホワイトやライトグレーを選ぶことが重要です。
黒と白のコントラストを効かせたモノトーンコーデは、モダンインテリアの王道です。
ベッドリネンも白を基調にすると、清潔感がプラスされ、重さが軽減されます。
鏡やガラス、光沢のある金属といった「光を反射する素材」を積極的に取り入れましょう。
これらが光を拡散し、空間に明るさと広がりを与えてくれます。
同じブラックでも、木目がうっすらと見える「ブラックアッシュ」のような仕上げや、レザー調のヘッドボードなど、素材感のあるものを選ぶと、単色の黒よりも表情が豊かになり、重たい印象が和らぎます。
観葉植物のグリーンや、鮮やかな色のアートを一つ飾るのも、空間に生命感を与え、黒の強さを中和するのに効果的です。
ブラックを恐れず、光や素材、差し色を味方につけて、あなただけのスタイリッシュな空間を完成させてください。
【ナチュラル】心安らぐ優しい雰囲気づくり
まるで森の中にいるような、穏やかで優しい空気感。
パイン材やアッシュ材のような、明るく自然な木目の「ナチュラル」カラーは、リラックスしたい寝室にぴったりの色です。
その飾らない魅力と、心に与える効果、そしてコーディネートのポイントをご紹介します。
心を落ち着かせるアースカラーの効果
ナチュラルカラーの木製家具が私たちに与えるのは、深い安心感です。
木が持つ自然な色合いや木目、手触りが、私たちの五感に優しく働きかけ、ストレスを緩和してくれるためと言われています。
このような、自然の要素を取り入れることで心身を癒やす考え方を「バイオフィリア」と呼びますが、ナチュラルカラーのチェストベッドは、まさにこの効果を手軽に寝室に取り入れることができるアイテムです。
色彩心理学においても、ベージュやアイボリーに近いナチュラルな木の色は、心を落ち着かせ、緊張を和らげる効果があるとされています。
自己主張が強くない、穏やかで優しい色合いは、見る人にプレッシャーを与えず、ありのままの自分を受け入れてくれるような、包容力があります。
一日の終わりに、そんなナチュラルカラーのベッドに身を横たえることで、心身ともにリラックスし、自然と穏やかな気持ちで眠りにつくことができるでしょう。
人工的なものに囲まれがちな現代の生活において、寝室にこうした自然の要素を取り入れることは、精神的な健康を保つ上で非常に有効です。
どんなテイストにも馴染む、万能な調和力
ナチュラルカラーのチェストベッドが持つ、実用面での最大の強みは、その「万能性」です。
白木に近いような明るいナチュラルカラーは、非常に癖がなく、どんなインテリアテイストにも驚くほど自然に馴染みます。
白を基調とした部屋に置けば、人気の「北欧ナチュラル」スタイルに。
畳のある部屋や、和紙の照明などと合わせれば、優しくモダンな「和モダン」や「ジャパンディ」スタイルが完成します。
アイアンの小物や無骨な家具と組み合わせれば、無機質になりがちな「インダストリアル」スタイルに温かみをプラスすることもできます。
この高い調和力は、将来的に好みのテイストが変わったり、カーテンやラグなどのファブリックを買い替えたりしても、ベッドだけが浮いてしまうという失敗が少ないことを意味します。
流行に左右されず、長く愛用できるというのは、大きな家具であるベッドを選ぶ上で非常に重要なポイントです。
これから新生活を始める方や、インテリアの方向性がまだ定まっていない、という方にとって、ナチュラルカラーのチェストベッドは、まず間違いない選択と言えるでしょう。
ナチュラルカラーでつくる癒やしのコーディネート術
ナチュラルカラーのチェストベッドが持つ、優しい癒やしの雰囲気を最大限に引き出すには、やはり「自然」をテーマにコーディネートするのが一番です。
ベッドリネンやカーテンは、コットンやリネンといった、天然素材の風合いが感じられるものを選びましょう。
色は、生成りやベージュ、アースカラー、あるいは植物の葉を思わせるグリーンや、空や海を思わせるブルーなど、自然界にある色でまとめると、統一感のある穏やかな空間になります。
柄物を取り入れるなら、小花柄やリーフ柄、鳥をモチーフにしたものなどがおすすめです。
そして、ぜひ積極的に取り入れたいのが「観葉植物」。
ナチュラルカラーの木々と、生き生きとした植物のグリーンは最高の組み合わせです。
お部屋の隅に大きな鉢植えを置いたり、宮棚に小さな多肉植物を飾ったりするだけで、空間が瑞々しく、生命力に満ち溢れます。
照明も、蛍光灯の白い光ではなく、温かみのある電球色の光を選び、ラタンや和紙、布などで作られたシェードのものを選ぶと、光が柔らかく拡散され、よりリラックスできるムードになります。
自然素材に囲まれた、あなただけの癒やしの空間で、心穏やかな毎日をお過ごしください。
店主のつぶやき チェストベッドの色選びで変わる!お部屋の印象と心理的効果
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